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両親は悪役貴族、娘の私は悪役令嬢…よね?  作者: 葦原 さくら
第二章
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顔合わせ06

クラウス様が婚約に乗り気になった事から、パーティーが盛大になった。

いや、元々盛大ではあったけど、周りの大人が羽目を外している。

大人が羽目を外しすぎているのはどうかとも思うけど、お目出度い席だから誰も文句は言わない。

勿論、子供である私も、それを言う資格はないし。

尚且、このパーティーの主役とも言われる位置に居るから、場の白けるような事は言えない。

けど、言えないとはいえ、思う事は出来る。

私は身分はあるけど、王族との婚約に口出し出来はしないと黙っていた。

えぇ、婚約が早すぎるのもあるし。

私自身がまだ悪役令嬢と呼ばれていないのに、と言う身勝手な理由だけども、思っていたのもある。

同じ貴族なら、嫌と言えば簡単に解消出来るものを、王族とか…。

…この世界を舐めている訳ではないのよ?

ただ、中身が大人な分、考えがどうしても子供らしくなくなってしまうのね。

貴族の最高地位に就いているお父様に逆らえる者など、この国の貴族には居ないでしょうけど。

チラッと隣を見ると、ニコニコしているクラウス様の可愛らしいお顔が見えてしまった。

其処まで喜ぶ事が、いつの間にあったのですか?


「君が、アリス=ド=ルーテシア嬢だね?」


クラウス様に気を取られている間に、私に声を掛けて下さったのは、王様と王妃様だった。


「初めてお目に掛かります。ルーテシア公爵家長女、アリスと申します。宜しくお願い致します、国王様、王妃様」

「まぁ、歳のわりにはしっかりしているのね。クラウスより、年上なんじゃないかと思ってしまうほどね」


シャルル=ド=ヴィーレンス国王と、妻であるマリア=ド=ヴィーレンス王妃。

王妃様に至っては、勘が鋭い。

まさか、私の中身が成人女性だと気付いて…はないかな?

気付ける訳がない、根拠もないのに。

それに、王妃様が纏っている空気がなにやら可笑しい。

可笑しいと言うのは無礼だろうけど、胸の奥底まで見透かそうとしているように感じる。

そう感じるのは私だけではないらしく、クラウス様も貼り付けた笑顔で応戦していく。


「母上、どうしたと言うのですか?」

「いいえ、なんでもありません。アリス嬢との婚約パーティーも、そろそろお開きにしますか。…国王様、私、先に失礼させて頂きますわ」


…王妃様とクラウス様、仲が良いようには見えないのは私だけだろうか?

親子なのに…、…親子よね?

似ているようで似ていないような…。

…複雑な事情があるのよね、きっと。

私が関わる訳にはいかないわね。

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