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両親は悪役貴族、娘の私は悪役令嬢…よね?  作者: 葦原 さくら
第二章
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顔合わせ05

クラウス様は婚約者が出来た事に不安があり、顔を合わせるのに不満だから逃げ回っているのだと私に教えてくれた。

…私だとわかったら、クラウス様はどんな反応を見せてくれるのかしら?


「アリスはどうして此処に居るの?」

「お父様とお母様の用に付いて来ました。クラウス様は、どうして不満なのですか?婚約者など、クラウス様が本気で嫌がればどうとでもなるでしょうに」

「…僕は、父上の期待に応えたい。だから、婚約の話は受けた。――アリスがその相手なら、此処まで悩まなくて済んだのかもしれないけど」


後半なんて言ったか聞こえなかった。

なんて言ってたんだろう?

なんか…騙しているようで、申し訳ない気持ちになってきた。

いや、クラウス様は婚約したくないのだろう。

私が婚約者だと伝えれば、断りやすくなるのかもしれない。


「クラウス様、私がその婚約者です。…クラウス様が不安でいらっしゃるのは、私が婚約者だからかもしれません」

「本当!?本当に、アリスが僕の婚約者!?」


肩を掴まれ、真剣な顔で迫ってくるクラウス様。

…うん、イケメン。 大人になったら、モテモテだろうな…。

なんて頭の片隅で考えながら頷く。

クラウス様の顔がぱあっと明るくなった。

どっどうしたんだろう?


「これから、父上の所に行ってくる。アリスはもう少し此処で待ってて」


口早に告げたと思った瞬間、クラウス様は走って行ってしまった。

慌てると転けますよー、と言いたくなる。


「アリス、クラウス様がこの部屋から出ていったように思ったが、気のせいだったか?」

「気のせいではありませんわ、お父様。…嬉々として、私との婚約を承けて下さるそうですわ」


私との婚約、嫌だったんでしょ?

なのに…なにが、どうして、こうなった?

その答えを知る人は此処には誰も居なくて、私は誰にも気付かれないようにため息を吐いた。


(まぁ、可愛い弟だと思って接するだけよね。…本当に可愛いわよね、クラウス様って。なんて言うのかしら、控え目に言って天使のようよね)


あの笑顔にキュンとしない女は居ない、そう断言できるほどの可愛さ。

…適齢を迎えれば、イケメンに輪をかけるだろう。

この世界での成人として認められるのは、十六歳。

十三歳になると、三年間学園で勉学に励むシステムらしく、貴族も例外ではないみたい。

平民も貴族も、別け隔てなく学問を学べる機会はそうそうない。

さて、私はその年になるまで、悪役令嬢となれるよう努力しなくては。

…皆には内緒でね。

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