顔合わせ01
伯父様の屋敷に、親族だけが集めれた。
因みに、スティーブは私たちと同じ馬車で屋敷に戻る訳だけど。
スティーブは私の隣に座って上機嫌、私自身は不機嫌と正反対な結果に。
なんで私の隣に座る必要があったの?
お父様の隣に座っておけば良かったものを、私の隣に来る必要なかったよね?
ねぇ、嫌がらせなの? そうなの?
お父様とお母様は私たち二人の反応が正反対なのを見て、苦笑を漏らした。
そりゃそうよね、私の反応が可笑しいと言われたらそうかもしれないけど。
嫌いなものは嫌いなのだから、仕方ない。
二人はなにも言わないでいてくれた事に感謝しつつ、馬車は広大な敷地を有している侯爵家の屋敷へ入っていった。
お父様と伯父様の爵位が反対なのか、シャノンに少しだけ聞いたから復習しておこう。
宰相と言う役職に就くのは、伯父様の筈だった。
でも、伯父様は政治に向いてなくて、お父様に白羽の矢を立てた。
するとみるみる伸びていき、お父様は政治家としての風格を現してきた。
其処を国王様に気に入られ、侯爵から公爵になった。
お父様は元々ルーファス家の次男であったけど、ルーテシア家…つまりお母様の所に婿養子に行ったらしい。
お父様と伯父様は仲が良くて、他の者に役職を譲るくらいなら、婿養子に行ったお父様に継がせると宣言したんだって。
…となると、上のお兄様か伯父様の所の従兄が次の宰相になるの?
(…と言うか、悪役貴族と呼ばれている事を聞いたのに。何故この話で収まったのかしら?)
「アリス、そろそろ着きますからね」
「わかってますわ、お母様。…スティーブ兄様、少し離れて下さいませんか?」
近いんだよ、あんた。
ぴったりくっついてきて。
…スティーブを観察していて、思った事が少しある。
“彼”に似ているのよね。
姿ではなく、雰囲気や、あの胡散臭い笑顔とか。
(…思い出したら、腹立ってきた。ムカつくのよね…)
“彼”の事はまた今度話すとして、伯父様にご挨拶しなければ。
「おぉ、アリスではないか。一日遅れたが、誕生日おめでとう」
「伯父様と伯母様、お久し振りです。ありがとうございます。アリスは五つになりました」
もう五歳かと二人は笑顔で話し掛けてくれる。
因みに、私が今着ているのは伯父様たちに貰ったドレス。
ピンクをベースにフリルやリボンを付けた可愛らしいドレス。
付いていた帽子を被っても良かったけど、このドレスに似合うリボンを持っていたから、今日はそっちにしたけどね。




