表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/191

第22話 対高級ゴーレム


「サファイアロー! ライトニングレイン!」


 俺たちを避けて落雷が荒れ狂い、空に浮いてる鳥人ハーピーたちを落とす。

 地上からは樹人トレント昆虫人インセクターが声を上げながら襲い掛かってきた。

 俺はアスガイアーコア擦り、右手を構える。


「アスガイアー・ビームぅ!」


 熱線を横なぎに放ち、吹っ飛ばしていく。


「すごい! これでは私の出る幕はありませんね!」


 ボンベさんが声を弾ませる。


「いやぁ、そう喜んでもいられねえよ」


 岩山の斜面でキュデって呼ばれてた樹人トレントが両腕をかざす。


低位回復レッサーヒール広域ワイド


 キュデってヤツが魔法を唱えると、倒れてた連中が起き上がってくる。

 だがその後はジリジリと距離を詰めてくるだけだ。


「ビビってんじゃないよお前たち!」


士気上昇スピリットアップ広域ワイド


 またなんかキュデが魔法を使った。

 囲んでる奴らの殺気が強くなる。


「何度もあんな大魔術使えるもんか! 休まず攻めるんだよ!」


 鳥人ハーピーの女が鉱山のテッペンで喚いた。

 いや、だいぶ出力落としてるからまだまだ使えるけどね。

 ゴブリンの時は魔物だから割り切ったけど、こいつらはコミュニケーションを取れる亜人なんだよなぁ。

 皆殺しってのは気分が悪いけど。


「どうする? やっちゃうしかねえかな?」


「いかんぞカブラギ殿。付け入るスキを見せておかんと、ヤケクソになられると厄介ぢゃ。あの蚯蚓人ミミズジンのように自爆を図られたりするとメイ姫たちが危ない。大人しくアルセーヌ殿を待つのが得策ぢゃぞ」


 確かに。賢い仲間がいると心強いね。

 マキマキが背中を合わせてくる。


「もう少し時間を稼ぎましょう!」


「そうね」


 マキマキと同時に駆け出して、敵に突っ込んだ。


 右手で吹っ飛ばし、左手で吹っ飛ばし、後ろ頭を剣で殴られる。

 殴ってきた昆虫人インセクターを裏拳で殴り、鳥人ハーピーたちが上空から繰り出す魔法を左手ではたく、はたく。そんで当たる。

 ぜんっぜん痛くねえけどな!

 殺さない程度に打撃を当てて、程よく攻撃をくらう。


 見るとマキマキもそんな感じだ。

 当たったように見せて風のバリアで防いでるけど。

 《エメラシールド》だっけ。


 あ、ボンベさん大丈夫かな?

 と思ったら上手に戦ってる。

 攻撃を受けそうな場面ではアグーがピンボールみたいに跳ねて、敵を弾き飛ばしてカバーしていた。


「ちいっ! もう少しなのに何やってんだい!」


 地団駄踏んで悔しがる鳥女。

 アイツが指示出してるんだよな。

 挑発してみるか。


「そう思うんならオマエが来いよ鳥女! 最後の一押しになるかもよ!」


 雑魚の攻撃をさばきながら声をかけてみる。


「はあ!? ふざけんじゃないよ! アタイは口は出すけど手は出さないんだよ!」


「手ぇないじゃん」


「黙りな!」


 叫んだ鳥女の後ろにコウモリが集まってきた。


「ん? ピっ!!」


 甲高い悲鳴を出して落ちてくる鳥女。

 アルセーヌさんがコウモリっぽい羽を生やして拳を握っている。

 そんで急降下して樹人トレントのキュデを踵落としで沈める。


「マルマリ家の皆さまは救出いたしました」


 魔力をのせた声で告げるアルセーヌさん。

 それを聞いて狼狽える雑魚たち。


「聞いた通りだぜ! どうする!? 降参するか!?」


 俺の言葉にまだ迷ってる。

 やれやれ。


 俺はしこ・・を踏んで、ガイアエネルギーを熱に変えて放出した。

 ブワッっと高温度の熱波が辺りに吹き荒れる。


「……さっきまでのは本気じゃねえぞ」


 静まった場に、俺の低い脅しが響いた。

 武器を捨てていく亜人たち。

 岩山の穴の一つから、メイ姫とソマリさん、残りの護衛3人が姿を見せる。


「カブラギ様!!」


 メイ姫が叫びながら飛び降りてきた。

 あぶねえ!

 俺は駆けよって、メイ姫を抱きとめた。


「メイさん危ねえじゃんか」


「信じてましたわ! 私の仮面の英雄さま!」


 ギュッと両腕を巻き付けてくるメイ姫。


「まあ……いいですけどぉ」


 マキマキはご機嫌ナナメ。

 

「さすがにコヤツ等を縛って運ぶのは骨ぢゃ。ボンベ殿、メサルテへの連絡手段はありますかな?」


「え、ええ。ここに通信魔導具が……、あれ? ノイズが酷いな。鉱山付近だからか? 少々お待ちを、駐屯室に備え付けの物があるはず」


 アグーとのやり取りのあと、ボンベさんが岩山の方に走っていく。

 一件落着だな。

 逃げ出すヤツがいねえか探るために、ガイアセンサーとガイアイアーの出力を上げる。

 すると小声でボソボソ喋ってんのが聞こえてきた。


「不味い、不味いぞ。まだ十分な時間を稼げていない……。このままでは間に合ってしまう……」


 ソマリさんの声だ。

 どしたんだろ?

 ……地中に強いエネルギー反応が複数上がってきた。

 土を削って地上に向かって来る。

 ヤバイ!!


「ボンベさん離れろぉ!!」


「え?」


 叫んだ俺と、ボンベさんの目が合った。



 ドゥグゥアァァンン!!!!


 

 地中から現れた硬質なカタマリに、弾き飛ばされるボンベさん。

 ボンベさんが空を舞う中、不規則に飛び出したカタマリが10体、地上に着地した。


「マキマキ頼む!」


「はい! エメラルウインド! フライ!!」


 風をまとい、空を駆けてボンベさんを掴むマキマキ。

 アグーの毛からポンっと飛び出た回復薬ポーションを空中でキャッチする。

 そっちは二人に任せて、メイ姫を片手に抱いたまま飛び出したカタマリを視認する。


「ハイウーツ鋼のゴーレムですわ! なぜ!」


 メイ姫の言葉に納得。

 見た事あると思ったんだよ。カジノで見た一億円じゃねえか。

 それが10体、目が回るぜ。


「鉱山の警備ゴーレム……ではなさそうぢゃの」


 アグーに俺も賛成だ。

 不可解な事を言っていた、苦々しい表情をしている仲間・・の一人を見据える。

 その仲間、ソマリさんが岩山から滑り降りてゴーレムの群れの中に立った。


「アナタ方が強すぎるから……。このような手段に出なければならない事、残念でなりません」


 ソマリさんが。

 アグーの《鳥の丸焼き一気飲み》に手を叩いて喜んでいたソマリさんが。

 マルマリ子爵家は私がお守りしますって言っていたソマリさんが。


 裏切っていた。

 

 


 




毎日更新が途切れます……。

力不足ですみません。

ポイント評価・感想など頂ければ励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クリックして応援してね↓
小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ