第35話 俺は最強
ある暑い暑い夏の朝。
エアコンは今日も俺の部屋を涼しくしている。
カーテンの隙間から零れた朝日が温かく心地良い。
今日も学校がある事、準備しないと遅刻する事。
それら全てがどうでも良い事に思えた。
俺は今日もフカフカなベッドの上で眠っていた。
「起きなさ~い■■■!」
今日もキッチンから母が俺の名前を呼んでいる。
いつもの事だ。
母が俺を呼んで起こしに来てご飯を食べて登校する。
毎日この繰り返し。
繰り返し。繰り返し。繰り返し。
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また目が覚める。
ある暑い暑い夏の朝。
エアコンは今日も俺の部屋を涼しくしている。
カーテンの隙間から零れた朝日が温かく心地良い。
今日も学校がある事、準備しないと遅刻する事。
それら全てがどうでも良い事に思えた。
俺は今日もフカフカなベッドの上で眠っていた。
「早く起きなさ~い遅刻するわよ!」
今日もキッチンから母が俺を呼んでいる。
いつもの事だ。
母が俺を呼んで起こしに来てご飯を食べて登校する。
今日も俺は母に起こされご飯を食べて登校した。
登校すれば皆が俺を見る。振り返る。視線。
また視線。
視線。視線。視線。
そして逸らされる。
今日も俺の噂が聞こえる。
俺の名前。
名前。名前。名前。
――また同じ日々だ。
昔はもっと色々あった気がする。
もっと何かが起きて、もっと何かが過ぎて、もっと何か、何かがあった。
いつからか変わった。
失ったのか、得たのか。
俺はいつしか登校しなくなった。
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ある少し肌寒い秋の朝。
外の風は今日も俺の部屋を涼しくしている。
カーテンの隙間から零れた朝日は温かく心地良い。
今日も学校がある事、準備しないと遅刻する事。
それら全てがどうでも良い事に思えた。
俺は今日もフカフカなベッドの上で眠っていた。
「ちゃんと起きなさ~い■■■!」
今日もキッチンから母が俺の名前を呼んでいる。
いつもの事だ。
母が俺を呼んで起こしに来てご飯を食べて再び眠る。
また夜になれば起きる。
段々と家でも居心地が悪くなる。
起きて眠る。
また繰り返し。繰り返し。繰り返し。
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ある寒い寒い冬の朝。
エアコンは今日も俺の部屋を暖かくしている。
カーテンの隙間から零れた朝日よりも心地良い。
今日も学校がある事、今後の事。
それら全てがどうでも良い事に思えた。
俺は今日もフカフカなベッドの上で眠っていた。
母は俺を呼ばなくなった。
――また同じ日々になった。
俺は何か刺激を求めて深夜に散歩を始めた。
それから俺は毎晩必ず深夜徘徊を続けていた。
静かな町。眠った町。俺だけの町。
そんな気分だった。
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ある静かな春の俺だけの時間。
今日は違った。
俺はコンビニに行っていた。
俺が思っていた以上に深夜は危険だった。
コンビニには4人の男と1人の若い女が居た。
俺の体は勝手に動いていた。
気付けば4人は路地で血塗れで倒れていた。
若い女はもう居なかった。
4人の持ってたナイフも折れて使えなくなっていた。
俺の拳には4人の血がしっかり付いていた。
そして俺に怪我は1つも無かった。
路地には、血が広がっていた。
俺の血だけは、一滴もなかった。
何があったか覚えていない。
ただ俺は気付いた。
「...なんだ。俺も強いんだ。」
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ある暖かい春の朝。
俺は久しぶりに学校に行った。
母は驚いていた。
周りの奴らも驚いていた。
また視線。視線。視線。視線。
でも、もう何も思わなかった。
いつもの教室、俺の席。
俺が登校していない間、席替えがあっただろう。
しかし俺は自分の席を直ぐに見つけた。
わかりやすい目印だ。
『死ね』『人殺しの弟』『クズ』『消えろ』『学校に来るな』
何も変わっていない俺の席だった。
「よぉ、お前も誰かを殺しに来たのか?」
俺の背後から聞こえる俺の大嫌いな声。
――だから俺はソイツの喉を潰した。
ソイツは血を吐いて床にのたうち回っていた。
いつも聞こえる周りの笑い声も無かった。
ただ全員が目をそらしていた。
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その日から俺を見る周りの目は変わった。
気に入らない奴や嫌いな奴は全員潰していった。
見て見ぬふりの教師もアイツの事を悪く言った奴も全員。
数日が経つと何人か俺に挑んできた。
だから俺は、ソイツらの顔を更に酷くした。
泣いても喚いても嘆いても叫んでも止めなかった。
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ある暑い暑い夏の朝。
エアコンは今日も俺の部屋を涼しくしている。
カーテンの隙間から零れた朝日が温かく心地良い。
今日も学校がある事、準備しないと遅刻する事。
それら全てがどうでも良い事に思えた。
俺は今日もフカフカなベッドの上で眠っていた。
母は今日も泣いていた。
俺は母を無視して学校に行った。
もう何も怖くない。
俺は最強だから。
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