第30.3話 夜食
ある夜、第6部隊の隊室。
ぐぅ~っと小さく何かの音が鳴った。
「うぅ...お腹すいたぁ」
その音はシェリーのお腹から鳴っていた。
隊室にいる全員の視線がシェリーへ向く。
「な、何ですか...?」
シェリーは恥ずかしそうにお腹を押さえる。
「いや、腹減ったのかと思ってな。」
カーネルがそう言うと、シェリーは小さく頷いた。
「はい...」
「夕飯は食っただろ?」
「食べました...」
「じゃあ何でだよ。」
「そ、それは...そ、育ち盛りなので。」
「便利な言葉だな。」
カーネルは呆れたように言った。
すると、
ぐぅ~。
今度は別の場所から音が鳴った。
「...」
全員の視線が移動する。
「...俺じゃねぇぞ。」
カーネルが即座に否定する。
しかし、隣にいたミルネが腹を押さえていた。
「...」
「ミルネ。」
「...自分もお腹空いたっす」
「お前もかよ。」
「夕飯食べたんすけどね~」
そのやり取りを見ていたオルガが笑う。
「じゃあ夜食にしようぜ!」
「お前ら、こんな時間に食うのか?」
レーンが眠そうな目をこすりながら呟く。
「夜食ですか...?」
「お前も食うのか?」
「食べます...」
「即答かよ。」
カーネルはため息をついた。
そして、隊室の隅に置かれていた食料庫を見る。
「...何か残ってたか?」
「パンならあるっす!」
ミルネが立ち上がる。
「あと干し肉もあるぞ!」
オルガも続いて食料庫を漁る。
「スープなら作れると思います。」
カインが棚を確認する。
「お前ら...」
カーネルは呆れながらも、少しだけ笑った。
「じゃあ、食うか」
「やったぁ!」
シェリーが嬉しそうに声を上げる。
「でも、夜食なんだから食いすぎんなよ」
「はい!」
夜は静かに更けていった。
第六部隊の隊室には、しばらく笑い声が響いていた。
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