表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地獄の毎日から目覚めた少女は、元王家の生き残りでした 〜新しい運命の扉を開く〜  作者: 白椿(しろつばき)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/9

第8話:選別される者たちと、交差する運命

翌朝。


まだ眠気の残る空気の中。


学園全体が、どこかざわついていた。


(……昨日のせい……?)


視線を感じる。

知られている。

あの測定結果は——隠せるものじゃなかった。



「ねえ、今日クラス分けだって」

リナが小声で言う。


「クラス分け……?」


「うん。測定結果で振り分けられるの」


胸が、ざわりと揺れる。


(……評価される)


その言葉だけで、息が詰まりそうになる。


案内されたのは、大講堂だった。


高い天井。

整然と並ぶ生徒たち。

前方には教官陣。


そして。


少し離れて——


黒い影。


(……あれ?確か昨日も……)


けれど。


周囲の生徒は、誰も気づいていない。


「これより、クラス分けを発表する」

教官の声が響く。


「本学園では、能力に応じて階級を分ける」


ざわめき。


「上位より——特別科、第一科、第二科、第三科」


(……特別科……?)


嫌な予感がよぎる。


名前が、次々と呼ばれていく。


第一科。


第二科。


リナの名前も呼ばれた。


「第二科……か」


少し悔しそうに笑う。


「でも、頑張るよ」


その言葉に。


ほんの少しだけ救われる。


そして。


「最後に——特別科」


空気が変わる。


「該当者は二名」


ざわめきが爆発する。


「ノア・ルミエール」


納得のどよめき。


そして——


「ミラベル」


(……え……)


思考が止まる。


周囲の視線が、一斉に集まる。


「測定不能の魔力量」


淡々とした声。


「無詠唱・無媒介による術式発動」


「前例なし」


「よって特別科へ編入とする」


逃げ場は、なかった。


足が震える。


怖い。

目立つことが、怖い。


その時。

視線を感じた。

ノアが、こちらを見ている。


逸らさない。


昨日と同じ目。


だが——わずかに違う。


(何だろう、この感じ。やっぱり怖い)

思わず視線を逸らしてしまう。



「特別科は別棟だ。案内に従え」


ざわめきの中。


足が動く。


逃げられない。


これは——自分で選んだ道。


講堂を出る。


通路は静かだった。


誰もいないはずの場所で。


ふと、足が止まる。


気配。


振り向く。


そこに——黒い影があった。


輪郭だけが、空間から切り取られている。


近いのに。


遠い。


触れられないもの。


「守護」


それだけを残し。


影は消えた。



(……今の、何……)


呼吸が乱れる。


意味は分からない。


でも、確かに“自分の何か”が見られていた。


特別科。

選別。

守護。


すべてが、静かに動き始めている。


私はまだ知らない。


“守護”という言葉の意味も。


それが——何を呼ぶのかも。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ