2.最後の晩餐
「ねぇー最後の晩餐ってあるじゃんー」
学校からの帰り道の途中、また美央の唐突な変な話が始まった。
「あの絵画で有名なやつ?」
「レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作ではなくて」
「物知りだね」
「違くてー、最後の晩餐になるとしたら、誰と食べたい?ってやつよ。最後の晩餐になっちゃったていう話はいいのよ」
「へ〜」
「いや、過越の祭りでの食事が最後になっちゃった話はいいから!」
随分と話が出てくるなと、半ば感心しつつ「ふ〜ん、それで何の話がしたいのさ〜」と美央のしたい話を促すように返す。
「最後の晩餐になるとしたら、誰と食べたいかって話」
「昼間の別バージョン的なやつだ」
「そうだよ!」と投げやりに言葉を返したのち、「誰と食べたい?」と美央は何気ない表情をこちらに向けた。
「う〜ん……友達?」
「へー家族じゃないんだ?」
美央の声は上擦るような期待的な声になっていた。
「ん?うん。だって、家族とは朝とか食べるでしょう?なら、こう意図的にー会う感じなのは友達かなーって思っての返答」
と蕾は美央の疑問に答えようと、先ほどの返答の説明をした。
「____つまーんない。もっとさー、ロマンチックなこと言ってよー」
蕾は「ロマンチック?ロマンチックってなにさ」と言った後に、一つ思い当たり「あ、恋人とか言えばよかったの?」と声に出した。
「恋人いるの⁉︎」
私知らないよ!聞いてないよ!と美央は驚きを隠せず、素早い返答となったが、返ってきたのは「いないよ……」という呆れた冷静なものだった。
「もうー驚かせないでよー。天寿が変わっちゃうところだったー」
「天寿って変わるものなの?」
「さぁーねー」
「えー、なに適当なー」
「そもそも天寿って誰がくれてるものなのかなぁ?」
「__それは“天”じゃない?」
「ああ、そっか」
「何言ってんのー」
蕾は笑いながら返す。
「やめてー、恥ずかしいから!」
美央の顔は、嫌がりつつ恥ずかしがつつで赧らんで見える。
「もうー‼︎」
じゃれあいつつ、はしゃぎつつ、二人は家路を辿った。
変なところがありましたら、申し訳ありません。




