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閑話 A

~とある場所にて~


「そっちの調子はどうだ?」


パソコンに向かってカタカタとキーボードを鳴らせながら男が訪ねてくる。


「今の所異常なスキル・称号獲得履歴はないよ。」


「そうか。そのまま続けてくれ。」


男はまたパソコンに向かう。


「ねえ……これ……見て。『強欲』に進化してるよ……しかも管理者階級を解放してるし、へ!?『剣神』!? なんで神スキルを一時的にでも獲得してるの?!」


私はその履歴を見て驚く……というかありえない。

人の身で神スキルを獲得するなんてことをしたら死んでしまう。


「それに何このスキル『スキルポイント』? ありえないそんなスキルはないはず……しかも何このスキルの性能?! スキルポイントでスキルを獲得する?! スキルは獲得するまで長い時間を要するのにこんなの簡単に獲得できちゃうじゃない!」


私が慌ててるのを見て男が近づいてくる。


「はあ?! 『剣神』を一時的に開放だ?! それだけで大問題だ! しかもなんだ? 『スキルポイント』だ? なんだそのスキル。」


私のパソコン画面を見て男も慌てる。


「それに見て……このスキルを獲得したときにこの”世界”にアクセス履歴がある……。」


「何?……本当だ。私の方でそちらを当たってみる。お前はこのスキル主の確認をしてくれ。」


「分かったわ。」


またしばらくこの部屋内にカタカタという音が響く。

それから大体30分くらいたった。


「見つけたぞ。こいつがアクセス主だ……。」


アクセス主を見つけたというのになぜか男は震えている。


「どれどれ……っな! 管理者Aだって?」


私もそのアクセス主の名前を見て震えだす。

管理者Aこの世界を創造した者。

全管理者の中で頂点に立つ存在。


私達がアクセス主を見つけたのと同時にどこからか”声”が響いた。


「やあ皆久しぶりだね。管理者Aだよ。さてさっそく本題に入るけど君たちはある人のスキルを見て驚いているはずだ。その理由を説明しよう。……という訳だ。理解したかい?」


「で、ですがいくらなんでも単なる人に……を任せるなど荷が重すぎます!」


「確かにそうだ。だが彼は……の力だけで……を越えてきた人だ。その力は圧倒的だ。」


……の力だけで……を越えたなんてありえない。

もしそんなことができるのなら……もはたせるかもしれない。


「本当なんですか?」


「うん本当だよ。あとこのスキルについて説明するけど彼に死んでもらっては困る。そのため僕が力を貸しただけなんだけど加減を間違えちゃってね……まあ彼なら大丈夫だよ。なんてったて……の力だけで……をばいばい。」


そういって管理者Aの声は消えた。


「まさかそんなことが……もしかしたら私たちの願いがかなうかもね……」

「ああそうだな。俺達からも力を貸そう。」

「ええ。いつか私たちの悲願がかなうと信じて。」


私たちの願い。

それがかなうのなら多少のルール違反など問題ない。

それにおそらくAも怒らない。

いつか叶うのだろうか私達の願いは……


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