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剣しか持ちえない少年の英雄譚  作者: 喜怒哀楽
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15/65

真相の主

大洞窟の最深部で、ついに地竜と遭遇したザインたち。


圧倒的な力を前に、攻撃はまともに通らない。


しかし、地竜の動きを観察していたノアはある違和感に気付く。


そして三人は、この洞窟で起きていた異変の真相へと辿り着く――。


 咆哮が、大洞窟の最深部を震わせた。


「――っ!」


 空気そのものが揺れる。


 ザインは思わず腕で顔を覆った。


 イリスの炎が激しく揺らぎ、周囲の岩肌から細かな石片が落ちてくる。


 目の前にいる。


 地竜。


 ギルドの資料で、その存在だけは知られていた。


 この大洞窟の最深部に棲み、これまで幾度となく調査隊の進行を阻んできた魔物。


「……これ」


 ザインが剣を構える。


「どうする?」


「どうするって……」


 イリスが地竜を見上げた。


「逃げられると思う?」


「……無理そう」


 地竜は完全に三人を捉えていた。


 巨大な瞳。


 荒い呼吸。


 口元から漏れる唸り声。


 そして。


「……?」


 ザインが僅かに眉を寄せた。


 何か。


 おかしい。


 地竜が突然、激しく頭を振った。


 前脚で地面を掻き。


 苦しむように首を岩壁へ擦りつける。


「なんだ……?」


「来ます!」


 ノアが叫んだ。


 地竜が地面を蹴る。


「散って!」


 三人が別方向へ飛ぶ。


 直後。


 巨大な前脚が地面へ叩きつけられた。


 ドゴォォン!!


「うわっ!」


 衝撃だけでザインの身体が浮いた。


 地面を転がり。


 すぐに立ち上がる。


「……洒落にならないね」


「感想言ってる場合!?」


 イリスが叫ぶ。


 地竜がザインへ顔を向けた。


「ザイン!」


「分かってる!」


 巨大な顎が迫る。


 ザインは横へ跳んだ。


 牙が目の前を通過する。


 そのまま。


 ザインは地面を蹴った。


 地竜の前脚へ。


「――っ!」


 剣を振り抜く。


 ガキィィン!!


「……!」


 腕が痺れた。


 ザインの剣が。


 完全に弾かれた。


「硬すぎる……!」


 今までの異常個体とは違う。


 刃が入らない。


 それどころか。


 傷一つ。


 ついていない。


「退いて!」


 イリスの声。


 ザインが地面を蹴る。


 直後。


 炎が地竜へ直撃した。


 ドォォン!!


 巨大な爆発。


 炎が地竜の頭部を包む。


「これなら――」


 炎の中から。


 巨大な影が動いた。


「嘘でしょ……」


 地竜が。


 何事もなかったように顔を出した。


 鱗が僅かに焦げている。


 それだけ。


「グォォォォッ!!」


「効いてないじゃない!」


「少しは効いてる!」


「どこがよ!」


 再び地竜が暴れ始める。


 ザインが避ける。


 イリスが炎を放つ。


 だが。


 止まらない。


 倒せない。


 それ以前に。


 まともに傷をつけられない。


「……。」


 ノアは二人から離れた場所で、地竜を見ていた。


 自分には。


 杖がない。


 先ほど試したように。


 今の状態では、まともに援護魔法すら使えない。


 だからこそ。


 見る。


 地竜の動きを。


「……?」


 まただ。


 地竜が突然、ザインから視線を外した。


 頭を激しく振る。


 何もない岩壁へ牙を突き立て。


 自ら首を擦りつける。


「なんで……?」


 攻撃ではない。


 ザインたちを狙っているわけでもない。


 まるで。


 何かを振り払おうとしている。


 ノアは目を細めた。


「……まさか」


 魔力。


 ここまで追ってきた。


 あの嫌な魔力。


 当然。


 目の前の地竜からも感じる。


 だが。


「違う……」


 今までとは。


 何かが違う。


 ノアは意識を集中させる。


 魔力の流れを。


 もっと細かく。


「地竜からじゃない……?」


 全身から感じるわけではない。


 一箇所。


 異常なほど魔力が集中している場所がある。


「どこ……」


 目で追う。


 頭。


 胸。


 前脚。


 そして。


「……首?」


 地竜が頭を振る。


 その瞬間。


 イリスの炎が首元を照らした。


「……!」


 見えた。


 鱗の隙間。


 黒い何か。


 金属。


 いや。


 魔道具。


 地竜の首へ食い込むように取り付けられている。


「ザインさん!!」


「何!?」


「首です!」


 ザインが地竜の攻撃を避けながら叫び返す。


「首!?」


「あそこに何か付いてます!」


 ザインが見る。


 だが。


「どこ!?」


「鱗の隙間! 黒いやつです!」


 地竜が頭を振る。


 一瞬。


 見えた。


「……あれ?」


「そこからです!」


 ノアが叫ぶ。


「あの嫌な魔力、地竜そのものから出てるんじゃありません!」


「じゃあ……」


 ザインが地竜を見る。


「こいつがおかしいのって」


「分かりません!」


 ノアは首を振る。


「でも、あの魔道具が関係してるはずです!」


「壊せばいい?」


「それも分かりません!」


「何も分からないじゃん!」


「仕方ないでしょう!」


「だったら――」


 イリスが炎を浮かべる。


「試すしかないわね!」


「だね!」


 ザインが剣を構え直す。


 倒す。


 必要はない。


 狙うのは。


 一点。


「イリス!」


「分かってる!」


 炎が地竜の正面へ飛ぶ。


 爆発。


 地竜が頭を背ける。


「今!」


 ザインが走る。


 前脚へ。


 地竜がザインに気付く。


 脚が持ち上がった。


「っ!」


 ザインは横へ跳ぶ。


 地面へ前脚が落ちる。


 その脚へ。


 ザインが飛び乗った。


「なっ……!」


 イリスが目を見開く。


 ザインは止まらない。


 巨大な鱗を足場に。


 地竜の身体を駆け上がる。


 前脚。


 肩。


 そして。


 首。


「見えた!」


 黒い魔道具。


 ザインが剣を振り上げる。


 その瞬間。


 地竜が激しく身体を振った。


「うわっ!」


 ザインの身体が宙へ投げ出される。


「ザイン!」


 地面へ。


 叩きつけられた。


「ぐっ……!」


「ザインさん!」


「……大丈夫!」


 ザインはすぐに身体を起こした。


「全然大丈夫に見えないわよ!」


「動ける!」


 地竜がザインへ向く。


「ノア!」


「はい!」


「もう一回!」


「待ってください!」


 ノアが地竜を見る。


 同じやり方では。


 また振り落とされる。


 なら。


「イリスさん!」


「何!?」


「右目です!」


「は?」


「右側から攻撃してください!」


 一瞬。


 イリスがノアを見る。


 そして。


「……なるほど」


 右手を上げた。


 炎。


 収束。


「ザイン!」


「分かった!」


 ザインが走る。


「行くわよ!」


 イリスが炎を放った。


 地竜の右目。


 直撃する寸前。


 地竜が反射的に顔を左へ背けた。


 首が。


 ザインの正面へ向く。


「ザインさん!」


「見えてる!」


 ザインが地面を蹴る。


 地竜の前脚へ。


 肩へ。


 駆け上がる。


 そして。


 首。


 魔道具。


「――っ!」


 剣を振り下ろした。


 ガキィィィン!!


「硬っ……!」


 壊れない。


 地竜が暴れる。


 ザインの足元が揺れる。


「ザイン!」


「まだ!」


 二撃目。


 ガキンッ!


 魔道具に。


 僅かな亀裂。


「もう一発!」


 地竜が首を振り上げる。


 ザインの身体が浮く。


「――っ!」


 足が離れる。


 それでも。


 剣を。


 両手で握る。


「壊れろ!!」


 三撃目。


 振り下ろした。


 バキィン!!


 黒い魔道具が。


 砕け散った。


「グォォォォォォォォッ!!」


「うわっ!」


 地竜が。


 今まで以上に激しく暴れた。


 ザインの身体が吹き飛ばされる。


「ザイン!」


 イリスが駆ける。


 ザインが地面を転がる。


「いっ……た……」


「生きてる!?」


「なんとか……」


 そして。


 地竜が。


 大きく頭を振った。


 一歩。


 後ろへ。


 もう一歩。


 苦しむように。


 咆哮を上げる。


 やがて。


「……。」


 止まった。


 完全に。


 静止した。


「……。」


 三人も。


 動かない。


 ノアが。


 ゆっくりと魔力を探る。


「……消えた」


「何が?」


 ザインが聞く。


「あの魔力です」


「……。」


「地竜から、完全に消えました」


 イリスが地竜を見る。


「じゃあ……」


 ノアは頷く。


「操られていた……?」


 その時。


『――壊しましたか』


「……!」


 三人が。


 一斉に振り向いた。


 誰もいない。


 ザインが剣を構える。


「誰?」


『せっかく用意したというのに』


 声。


 男なのか。


 女なのか。


 若いのか。


 老いているのか。


 それすら。


 よく分からない。


 ただ。


 声だけが。


 洞窟の中に響いている。


「姿を見せろ」


 ザインが言う。


『それは難しいですね』


「……どこにいる?」


『どこ、と言われましても』


 少し。


 楽しそうに。


『今は、この地竜を通してお話ししているだけですから』


 ザインが地竜を見る。


「……お前がこいつを操ってた?」


『ええ』


 あまりにも。


 簡単に認めた。


『なかなか便利だったのですが』


「……。」


『壊されてしまいました』


 ノアの顔色が変わる。


「この魔力……」


 ザインが見る。


「何?」


「同じです」


「……何と?」


「今までの魔物たちです」


 ノアが地竜を見る。


「魔道具から感じた魔力と、今まで戦ってきた異常個体から感じた魔力……全部同じです」


 ザインの表情が変わる。


「……お前」


『はい?』


「何者?」


 少し。


 沈黙。


『私ですか?』


 声は。


 穏やかだった。


『私なんぞに、名前などありません』


「名前がない?」


『ええ。必要ありませんから』


「……。」


『ですが……そうですね』


 考えるような。


 短い間。


『フィル……とでも名乗っておきましょうか』


「フィル……」


 ノアが呟く。


『ええ。お好きにお呼びください』


 ザインは剣を下ろさない。


「それで」


 地竜を睨む。


「お前は何なんだ」


『何者か……ですか』


 フィルは。


 少しだけ。


 楽しそうに答えた。


『それについては、そちらの方が詳しいのでは?』


「どういう意味?」


『そちらでは――』


 一拍。


『我らは〝魔人〟と呼ばれているらしいですよ』


「……!」


 ノアの目が見開かれた。


「魔人……?」


『ええ』


 フィルは。


 その言葉に。


 誇りも。


 嫌悪も。


 何も込めていない。


『人間たちは、そう呼んでいるようですね』


「……。」


 ノアは言葉を失っていた。


 魔人。


 書物でしか。


 見たことがない。


 かつて。


 人間と敵対していた存在。


 だが。


 現在では。


 ほとんど確認されていない。


「なんで……」


 ノアが呟く。


「魔人がこんなところに……」


『なぜ、と言われましても』


 フィルは淡々と答える。


『我々にも、色々と事情があるのですよ』


「事情?」


『ええ』


 少し。


 間。


『我々は、随分と減ってしまいましたから』


「減った……?」


『遠い昔』


 フィルの声が響く。


『人間たちは、随分と我々を殺してくれました』


「……。」


『おかげで、今では探す方が難しいほどです』


 その声に。


 怒りはない。


 恨みもない。


 ただ。


 事実を語っている。


 そんな声だった。


『ですから』


「……?」


『増やすことにしたのですよ』


 イリスが眉を寄せる。


「増やす?」


『ええ』


『我々を』


「……どうやって」


 ノアが聞いた。


 少し。


 沈黙。


『人間を使って』


「……!」


『人間が魔物へ至ることは、それほど珍しい現象ではありません』


 ザインの表情が変わる。


 脳裏に。


 あの男が浮かんだ。


 ガルド。


 力を求め。


 魔物の力を喰らい。


 最後には。


 人の姿すら失った。


『ですが』


 フィルは続ける。


『大抵は、そこで終わる』


『肉体に耐えられず死ぬか』


『理性を失い、ただの魔物となるか』


『しかし――』


 声が。


 僅かに弾んだ。


『極稀に、適応する者がいる』


「……。」


『生来の肉体』


『魔力』


『そして、その者が持つ資質』


『それらが変化へ適応した時』


 フィルは。


 淡々と。


 言った。


『人間は、我々と同じ場所へ至る』


「……魔人に」


 ノアが呟く。


『ええ』


「だから……」


 ノアの顔色が変わる。


「人間を使って、実験してるんですか」


『実験』


 フィルがその言葉を繰り返す。


『なるほど』


『人間の言葉なら、そう呼ぶのでしょうね』


「……。」


『どうすれば、より多くの人間がこちら側へ至れるのか』


『何が適応を左右するのか』


『まだ分からないことが多い』


『ですから』


『確かめているのですよ』


 あまりにも。


 当然のように。


 言った。


 ザインの手に。


 力が入る。


「……村の人たちは?」


 フィルの声が止まった。


『はい?』


「この洞窟に連れてきた人たち」


『……ああ』


 思い出したような声。


『彼らですか』


「どこにいる」


『どこ、と言われましても』


 フィルは。


 本当に。


 質問の意味が分からないようだった。


『あなた方は――』


 一拍。


『ここへ来る途中で、随分と魔物を殺したのでしょう?』


「……?」


 ザインが眉を寄せる。


 イリスも。


 言葉の意味を理解できていない。


 ただ一人。


 ノアだけが。


「……。」


 固まった。


 村。


 残された生活。


 人だけが消えた。


 村人の魔力。


 洞窟へ続いていた。


 そこに混ざっていた。


 嫌な魔力。


 洞窟狼。


 ゴブリンの消えた集落。


 本来いないはずの魔物。


 異常個体。


 そして。


 その全てから。


 感じた。


 同じ魔力。


「……まさか」


 ノアの声が震えた。


『おや』


 フィルが言う。


『ようやく気付きましたか』


「……。」


「ノア?」


 ザインが見る。


 ノアの顔から。


 血の気が引いていた。


「ザインさん……」


 声が。


 震えている。


「僕たちが……」


『ええ』


 フィルが。


 答えた。


『あなた方がここへ来るまでに殺してきた魔物』


 淡々と。


『それが、探していた村人たちですよ』


「……。」


 誰も。


 言葉を発さなかった。


 静寂。


 ノアの頭の中に。


 声が蘇る。


 ――首の下です!


 ――腹部です!


 ――そこだけ外皮が薄い!


 自分が。


 見つけた。


 自分が。


 教えた。


 そして。


 ザインが。


「……僕が」


「ノア」


「僕が、弱点を……」


「ノア」


 ザインが。


 もう一度呼んだ。


 ノアが顔を上げる。


「今は違う」


「でも……」


「違う」


 ザインは。


 それ以上言わなかった。


 そして。


 地竜へ向き直る。


 声の主へ。


「……お前が」


『はい?』


「お前が、あの人たちを魔物にしたのか」


『ええ』


 即答。


 ザインの手が。


 剣を強く握る。


「……なんで」


『先ほど説明したでしょう?』


「そういうこと聞いてんじゃない」


 低い声。


 イリスが。


 ザインを見る。


 いつものザインとは。


 明らかに違う。


『……?』


 フィルは。


 本当に分かっていないようだった。


『なぜ怒っているのです?』


「……。」


『彼らは、残念ながら適応できなかった』


『ただ、それだけのことでしょう』


 ザインの目が。


 鋭くなる。


『むしろ』


 フィルは続ける。


『あなた方が処分してくれたので、こちらとしては助かりましたよ』


「……っ!」


 イリスの周囲に炎が浮かぶ。


「あなた……!」


『おや』


 フィルの声は変わらない。


『何か気に障りましたか?』


「……。」


 ザインが。


 ゆっくり息を吐く。


「どこにいる」


『私ですか?』


「今、どこにいる」


『それを教える理由はありませんね』


「……そう」


 ザインは。


 地竜を見つめる。


 その向こうにいる。


 見えない何者かを。


 睨むように。


『さて』


 フィルが言った。


『目的まで知られてしまいましたし』


『今回は引くとしましょう』


「待て」


『それに――』


 ザインの言葉を無視して。


 フィルは続ける。


『今回は、人間どもが進化に失敗したらしいですし』


「……。」


『また別の方法を考えるとします』


「ふざけるな」


『ふざけてなどいませんよ』


 淡々と。


 返す。


『では』


 あの。


 嫌な魔力が。


 少しずつ薄れていく。


「待て!」


 ザインが一歩前へ出る。


『焦らなくとも』


 フィルの声が。


 遠ざかる。


『また会いましょう』


 そして。


 消えた。


「……。」


 完全に。


 何も。


 感じない。


 ノアが魔力を探る。


「……いません」


「追える?」


 ザインが聞く。


「無理です」


「……。」


「完全に消えました」


 ザインは。


 しばらく。


 何も言わなかった。


 剣を握ったまま。


 地面を見ている。


「……ザイン」


 イリスが呼ぶ。


「うん」


 ザインは顔を上げた。


「大丈夫」


 大丈夫には。


 見えなかった。


 だが。


 今は。


 それ以上。


 何も言わなかった。


「それより」


 ザインが地竜を見る。


「こいつは?」


「魔道具は壊れました」


 ノアが答える。


「フィルの魔力もありません」


「じゃあ」


 ザインが地竜を見る。


「もう大丈夫?」


「おそらく……」


 地竜の瞼が。


 動いた。


「……。」


 三人が止まる。


 巨大な瞳が。


 開いた。


 ゆっくり。


 地竜が。


 ザインを見る。


 次に。


 イリス。


 ノア。


 三人を。


 順番に見る。


「……。」


 ザインが。


 嫌な予感を覚える。


「ノア」


「はい?」


「正気に戻ったんだよね?」


「……はい」


「じゃあさ」


 地竜が。


 ゆっくりと身体を起こす。


「正気に戻った地竜から見た俺たちって……」


「……。」


 ノアの表情が。


 固まった。


 イリスも。


 気付く。


「……侵入者?」


 地竜が。


 大きく息を吸った。


「……まずい」


 次の瞬間。


「グォォォォォォォォォォッ!!」


 咆哮。


 大洞窟全体が。


 激しく震えた。


「全員逃げろ!!」


 ザインの声が。


 最深部に響き渡った。

第15話をお読みいただきありがとうございます!


ついに明らかになった、村人失踪事件の真相。


ザインたちが追っていた村人たちは、すでに魔物へと姿を変えられていました。


そして、そのすべてを引き起こしていた魔人――フィル。


彼の目的とは何なのか。

そして、魔人とは一体どのような存在なのか。


物語はここから、少しずつ大きく動き始めます。


……とはいえ、今はそれどころではありません。


正気を取り戻した地竜にとって、ザインたちはただの侵入者。


次回――全力で逃げます。


続きもよろしくお願いします!

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