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極東の守護神〜日本再軍備〜  作者: 007


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44/63

鋼鉄の牙

東シナ海 宮古島北東海域

原子力空母大和級各艦の飛行甲板が、轟音とともに活気づいた。

電磁カタパルトが連続で作動し、烈風2型が次々と射出される。

その後方から、桜嵐の無人戦闘攻撃機が群れをなして飛び立った。

灰色の鋼鉄の龍は、今、守りから攻めへと完全に転じた。

大和空母打撃群司令官、黒崎信一郎大将の声がCICに響いた。

「発艦完了。

目標は人民解放軍海軍水上戦闘群。

疾風対艦ミサイルによる航空攻撃を開始せよ。」

第一波攻撃が始まった。

烈風2型と桜嵐の混合編隊が、低空を高速で突き進む。

各機が搭載する『疾風』極超音速空対艦ミサイルが、一斉に発射された。

マッハ8を超える極超音速滑空体が、海面すれすれを滑るように中国艦隊に向かって殺到する。

暫くして、第二波が動き出した。

長門級イージス巡洋艦、雪風級イージス駆逐艦、黒姫級ミサイル駆逐艦が、一斉にVLSを開放した。

『雷神』極超音速艦対艦ミサイルが、垂直に射出され、すぐに水平飛行に移行する。

総数580発に及ぶ大規模ミサイル攻撃だった。

第一波(航空攻撃)と第二波(水上艦攻撃)が、時間差を置いて連続して襲いかかる形となった。

これは、人民解放軍海軍にとって組織として史上初となる大規模攻撃への対処を強いられる状況だった。

直近では、台湾侵攻時の旧海上自衛隊による攻撃以来の規模である。

さらに第三波が、水中から牙を剥いた。

各空母打撃群に随伴していた攻撃型原子力潜水艦親潮級が、一斉に雷撃を開始した。

533ミリ魚雷と極超音速対艦ミサイルが、水中から中国艦隊の腹を狙う。

人民解放軍海軍の反応は、混乱を極めた。

艦艇数は確かに圧倒的だった。

大型駆逐艦は、日米のイージス艦に匹敵する防空能力を有していた。

しかし、艦隊防空の統合運用経験が浅く、飽和攻撃を受けた時の連携ミスが致命的だった。

陣形に乱れが生じ、電子戦システムの反応も遅れ、レーザー兵器の持続力も日本に大きく劣っていた。

結果として、迎撃成功率は70パーセントに留まった。

最終防空手段としてCIWSとレーザー兵器が火を噴いたが、それでも全体の85パーセントしか迎撃できなかった。

残る15%——約87発の対艦ミサイルが、中国艦隊に次々と命中した。

日本海軍連合艦隊は、攻撃を人民解放軍海軍の護衛艦艇に集中させた。

長門級のリニアカノンが轟音を上げ、雷神ミサイルが低空を滑る。

烈風2型と桜嵐の航空攻撃が、中国の駆逐艦・フリゲートを的確に捉える。

一瞬にして、中国艦隊の駆逐艦とフリゲートの3割が轟沈、または大破した。

そこに、攻撃型原子力潜水艦親潮級からの雷撃が襲いかかった。

自らを顧みず空母を守るために多くの駆逐艦が身を挺して盾となった。

ある駆逐艦は、6本の魚雷を同時に受け、轟音とともに海底へと沈んでいった。

日本海軍連合艦隊の目的は明白だった。

空母を丸裸にし、戦略価値を喪失させること。

丸裸の空母は、ただの巨大な標的艦に成り下がる。

人民解放軍海軍の艦隊は、駆逐艦とフリゲートの4割を、連合艦隊の攻撃により一瞬にして失った。

北京の中南海では、国家主席趙建国がモニターを凝視したまま、言葉を失っていた。

東シナ海では、灰色の鋼鉄の龍が、静かに、しかし確実に、次の牙を剥こうとしていた。

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