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極東の守護神〜日本再軍備〜  作者: 007


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飽和の嵐

2040年6月15日 午前11時12分

東シナ海 宮古島北東海域

突然、海が鳴った。

中華人民共和国人民解放軍による、大規模飽和攻撃が開始された。

戦略ミサイル軍の移動式発射装置が、次々と炎を噴いた。

対艦弾道ミサイルが、轟音とともに空へと駆け上がる。

その軌道は、日本海軍連合艦隊を明確に捉えていた。

ほぼ同時刻、中国本土の複数の空軍基地から、戦闘攻撃機の群れが離陸した。

合計7隻の空母(山東級2隻、崑崙級2隻、龍興級3隻)からも、艦載機が一斉に発艦した。

それらの航空機は、一糸乱れぬ編隊を組みながら、日本海軍連合艦隊に向かって対艦ミサイルを放った。

海面からも、人民解放軍海軍の艦艇が一斉に火を噴いた。

駆逐艦・フリゲートから放たれる対艦ミサイルと巡航ミサイルが、波を切り裂いて飛び立つ。

全てのミサイルが、中国が誇る新型極超音速ミサイルだった。

その発射総数は、1185発にも及んだ。

これは、飽和攻撃の概念を生み出した旧ソ連を含め、人類史上最大規模の単一攻撃となった。

アメリカ合衆国でさえ、一度の攻撃でこれだけの規模のミサイルを同時に発射したことはなかった。

延べ総数では上回ることもあるが、「一度の攻撃」としては前代未聞の飽和だった。

北京の中南海、中央軍事委員会会議室。

国家主席・趙建国は、大型液晶モニターに映し出されるミサイルの群れを、満足げに見つめていた。

彼の口元には、いつもの薄い笑みが浮かんでいる。

「見ろ……これが我が中華人民共和国の力だ。」

趙建国は、低く笑いながら言った。

「小日本の張り子の虎は、すぐに全滅する。

1,185発もの極超音速ミサイルの前に、何ができるというのだ?

日本など、所詮は小さな島国。

再軍備を叫んで威勢だけは良かったが……これで終わりだ。」

会議室にいる将軍たちの何人かが、力強く頷いた。

国家主席の自信は、ほとんど揺るがないように見えた。

偵察衛星で状況を監視していた各国も、同じ判断を下していた。

アメリカ、オーストラリア、ロシア、欧州諸国——誰もが「日本海軍連合艦隊の全滅」をほぼ確信した。

着弾まであと数分。

もはや、どんな防御も間に合わないはずだった。

趙建国は、ゆったりと紅茶を一口飲み、優雅に笑った。

「さあ、小日本よ。

我々の力を見せてやる。

これが、世界最大の軍事大国の本気だ。」

その瞬間——

モニターに映るミサイルの群れが、日本海軍連合艦隊へと迫っていた。

1185発の極超音速の死が、灰色の鋼鉄の龍に向かって、容赦なく降り注ごうとしていた。

だが、中国と世界の判断は、この直後に覆ることになる。

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