エピソード3.豪華特急連続殺人事件 第5話 写真機の秘密
登場人物紹介
三条 百合子 私立探偵
浜松 義郎 探偵助手
ランド キャシー モデル
三田 恒義 ハサウェル社、社長
坂上 翔子 サーカス団、団長
神宮寺 是清 陶芸家の師範
矢崎 晴華 新聞記者
野崎 敦子 裏千家師範
安倍 聖子 有名占い師
神田 麗子 神田財閥令嬢
剛力 哲也 カメラマン
謎の女性 正体不明
比嘉 桐子 豪華特急車掌
桜井 真美 警視庁捜査一課警部
*登場する名称は全てフィクションです。
さて、写真機だけどデジタルカメラね。
本体のデータは消されたけど、この手の人はバックアップを残すわね。
「比嘉さん、剛力さんの元の部屋はどこかしら?」
「三条様、剛力様の最初の部屋は今誰もいませんが...。」
犯人があさった可能性はあるな。
「案内して下さい。」
「こちらの部屋になります。」
どれどれ...、一応片付いているね。
ん?なんだ?この傷...。
「あの、比嘉さん。この傷は元からありましたか?」
「いいえ、初披露の列車ですから傷がある筈はありません。」
なら...何で傷なんか...。
この部屋にはこれ以上手がかりは無いかな。
「101号室の神宮寺さんと話がしたいのですが。」
「分かりました三条様。こちらにどうぞ。」
ここが剛力さんが最後にいた部屋か。
「失礼します。神宮寺さんですね。」
「そうじゃが、ワシに何の用か。」
如何にも匠って感じだね。
「リビング車を出てからはずっと剛力さんと一緒だったんですか?」
「アイツは最初はじっとしとったが、暫くして記者が来たのじゃ。少し外で話していたが、慌てて部屋に戻り写真機を持って出て行ったぞ。」
「その記者さんはどうしましたか?」
「知らんわい。ワシゃチラっとしか会ってないからな。」
「つまり、記者の矢崎さんが部屋を訪れた。剛力さんは一度外へ出て、その後部屋に戻り写真機を持って外に再度出た、と言うことですね。」
「そうじゃ。そういや、随分傷だらけの写真機じゃったな。」
傷がついた写真機か...。
「比嘉さん、矢崎さんは今部屋ですかね。」
「皆様、呼ぶまでは部屋で待機していることになっています。」
「なら、剛力さんに会いに来た矢崎さんはルール違反ですね。」
「流石に牢屋では無いので、なるべく部屋にいるようにお願いするしかありません。」
まあ、そりゃそうだな。
ならば、犯人も部屋から出ていた事になるな。
「矢崎さんと話がしたいのですが、食堂車に呼んで来てもらえますか。」
「分かりました三条様。先に食堂車でお待ち下さい。」
ここで4人で食べていたんだよね。
「お待たせしました三条さん。」
「矢崎さん、この度は剛力さんがこのようなことになり...。」
「剛力は他殺ですよね?」
ん?何でわざわざ聞く?自殺するんか?
「外傷から見て他殺で間違いはありません。何か心当たりでもあるんですか?」
「剛力はスクープが撮れたと言っていました。私には何の事か分かりませんでしたが。」
犯人の写真を撮ったのは間違いないな。
「ところで、何故矢崎さんは剛力さんの部屋に行ったんですか?」
「三田社長が殺され、取材出来なくなったので今後どうするか打ち合わせようとしました。」
「このタイミングで話さなくてもよかったのではないでしょうか。」
「記事が出せない場合、別の記事を考えないとなりません。早く対処しようと考え、部屋に行きました。」
「その時、誰かいましたか?」
「いいえ、誰とも会いませんでした。」
「剛力さんはいつスクープを撮ったのでしょうね?」
「食事の時は言っていませんでしたから、食事が終わってから再度集まるまでだと思います。」
犯行時刻に撮ったスクープ。間違いなく犯人よね。
「ところで、剛力さんの写真機は傷だらけでしたか?」
「えっ?カメラマンですから写真機は丁寧に扱いますよ。傷なんて無いですよ。」
犯人と写真機を奪い合い傷がついたかな。
「三田さんの会見は出来ませんでしたが、話の内容とかは分かりますか?」
「三田社長ですが...、亡くなった方をとやかく言いたくはありませんが、あまり良い噂は無い方ですね。」
「どんな話ですかね?」
「最近会社が急成長していますが、裏では良くない手段を用いている...あくまで噂です。真偽の程は分かりません。」
「そうですか。ありがとうございました。部屋でお休み下さい。」
やはり三田社長には裏があるな。犯人は会社の何らかの事に関わっていそうね。
真美が食堂車に入って来た。
「百合子、剛力の死亡状況データの解析が出たわ。あくまで画像ベースだから正確では無いけど、死亡推定時刻は21時から22時ね。」
全員リビング車に集まり、各自部屋に行った。
その後基本客室に滞在だが、どうして犯人は剛力の写真に写ったのを知った?
「浜松君、写真の件だけど。」
「所長、剛力は写真を誰かに見せましたね。しかもそれは犯人だった。だから、証拠隠滅の為に殺されたんですね。」
「そうね。 しかもスクープ写真と言うくらいだから、余程のものね。」
「となると、モデルのランド•キャシーですかね。」
「キャシーの写真でしょうけど、本人だけでは無いわね。他に誰か写っていた。そう...犯人の決め手になる何かが...。」
そういや裏千家の師範、野崎はどうしてるのかしら。
財界とかは関係なさそうに思えるわね。
でも、この特急に乗る以上、何かあるわね。
「比嘉さん、少し野崎さんと話をしたいのですが。」
「分かりました。こちらに...。」
「いえ、野崎さんの部屋に行きます。ちょうどキャシーさんとも話したかったので。」
「では、ご案内致します。」
102号室のランド、野崎両名の部屋だね。
「失礼しますね、三条です。ランドさん、野崎さん、お話しいいですかね。」
「あら、三条さん...でしたか?探偵さんね。どうぞ、よければお茶でも立てましょうか。」
ん?これ!この道具は?
第6話 予告
事件の真相に迫る百合子。犯人の凶器、動機、そして犯人は誰なのか?
次回 「被写体の憂鬱」
ふぅ...久々の続きだよ。
犯人...ダレなん?
まあ、それは最終回だよね。




