第一ピリオド終了
「流石はたったの13人でクランランクを20以内で維持しているだけあるねえ。」
レイドが終了し、休憩している中でドールメーカーは近くにいたラウンズ・オブ・ニャイツのメンバーであるニャンスロットに話しかけていた。
「え、俺たちの半分の人数もいないのに、必ず10位台前半を維持しているあなた達が言いますか。」
「あハハハハハ。まあ、本気で褒めてはいるんだよ。対応策が判明してからの君たちの対応力、うちのメンバーに見せたいよ。」
「まさかあの2人ですか。」
「いやあ、残りの2人だよ。スカイ君と錆はいいさ。だが残りの2人がねえ、彼らも自分のリズムを作るタイプなんだけど、一度それを崩されるとね。まあ、単純に慣れていないだけの問題かも知れないけどお。」
「んー、もしかして彼ら普段は自分たちのペースで生きているのでは。」
「あー、リアルではスクールカースト上位的なあ?」
「ですね。」
「なるほど。ところでニャンスロット君。」
「はい。」
「あまりリアルの詮索はしない方がいいよ。それが推測であっても。」
「は、はい。(怖え。)」
「なあ夕夜。」
「名前で呼ばないでよ、どうしてのデッド。」
「スカイの奴すごかったな。」
「そうだね。」
「このギルドがさ、上位10位に入れないのって俺たちがポイント取れていないせいだよな。」
「そうでもないんじゃない。1度クランランクが10位以内に入ろうとしたけど、運営から止められたことあったわよね。」
「ああ、あれか。クソ、今思い出すだけでも腹が立つ。」
そう言ってハンドインデッドは巨樹の外皮を殴った。
「やめておきな。プレイヤーが殴っても反動こちらにでダメージが入るだけだよ。」
「そうだな。」
ハンドインデッドは巨樹から手を放し、座り込んだ。
「だが、どうするよ。」
「私たちのギルドはどうやって設立されたか覚えてるかしら。」
「…俺とお前と錆さんが個人戦闘大会で実績を残していたからな。それで例外として。」
「それよ、あの時を超えるような実績を残して運営を認めさせるようにすればいいのよ。」
ハンドインデッドは顎に手を当てて唸った。
「しかしよ、最近の個人戦闘大会じゃメタ張られすぎてそこまで伸ばせてないだろ。今更ビルドを変えられないし、どうすんだよ。」
「そこよね。」
「何も浮かんでいないのかよ。」
「ええ、当たり前でしょ。私たちはアイデアマンじゃないのから。」
「やっぱり俺たちはいつでもスカイを頼りにしていたのか。」
「そうね。」
2人は深いため息をついた。そして後ろから声がした。
「俺が鍛えてやろうか。」
一方、錆たちはチャットで通話していた。
『いやありがとう。君たちが奴らの弱点を教えてくれたからどうにかやれたよ。』
「嘘つくニャ。我が連絡した時にはお前たちの戦闘は9割方終わっていただろうに。」
『ははは、僕たちは君たちと同じように同盟を結んでいるクランがあってね、そこらに壊滅的な被害が出ると困るからね。』
「同盟規約か。」
『そうそう。5つのクランと同盟を結んでいるのだけど、うちが一番の大手だからね。同盟内で発言権が強いのはいいけどさ、その分の支援も大変なんだよ。』
「まあ西側と東側のどちらかが全滅してこっちに敵が流れてきても困ることになったから、こちらとしても文句はないさ。」
寂れた錆の言葉に頷く2人。
『けど、同盟が多かった西側はともかく、東側は僕からの連絡が行く前に戦闘が終わってたよ。』
「誰が居たんだ、東側には。」
『竜殺しの戦士団と、狂侍衆さ。』
「「「あー、なるほど。」」」
『納得したかい。竜殺しと狂人たちの戦闘スタイルはさっきの敵の行動や、弱点を考えるとメタすぎるんだよね。ってどうしたんだい?おーい。』
3人からの返事が消えた。
「すまないニャ。2人が狂侍衆との戦闘を思い出して震えているニャ。」
『あー彼ら強いって感想の前に怖いっていう感情が先行するもんね。じゃあ、とりあえずつうわおわろうか。またね。』
そう言うと、シルクは通話を終えた。
「2人共大丈夫かニャ。」
「あ、ああ。」
「はい。」
「はあ、そろそろ時間ニャ。次もまた何があるか分からないニャ。少しは気分を上げるニャよ。」
その会話を最後に最初の六時間が経過し、各クランメンバーごとに適当な場所に転送された。」




