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第70話 店員さんのオススメ
第70話 店員さんのオススメ
黙ってついていくと、店員さんは満面の笑みで振り返った。
「私のオススメハ、ミッツです!」
三つ。
まぁ、何の知識もないし、母の趣味嗜好だって、もちろん分からない。
かといって、いきなりこの見ず知らずの外国人の女の子の性的嗜好を知ったところで、どうしようもないんだよな……。
私は突然、我に返った。
しかし、手ぶらで帰るわけにもいかない。
とはいえ、あまり心地のよい状況ではない。
「あ、お願いします! で、でも、ひとつでいいです。あと、人気商品でいいですよ」
店員さんは少し残念そうな顔をした。
「あっ……ソウデスカ……?」
そう言いながらも、すぐに笑顔に戻る。
「それであれば、コチラです」
そう言って差し出されたのは、ピンク色の丸っこいものだった。
「スウヤツです!スゴイヤツデス! 即イキデス!」
……は?
私は心の中でそうつぶやいた。
目の前の店員さんは、そんな私の困惑など知る由もなく、その商品を自信満々に紹介していた。




