第6話 前向きリスト、もしもの時リスト
もし少しだけ元気が残っているなら、いくつかのリストを作ってみるのも良いかもしれない。
一つは「前向きリスト」。
何をしたいか。
どこへ行きたいか。
何を食べたいか。
会いたい人はいるか。
そんなことを書き出してみる。
そして優先順位を付けて、できれば時系列に並べてみる。
本来なら元気なうちにやっておくのが理想なのだろう。
だが、今からでも遅くはない。
何よりやらないよりは、きっと希望になる。
それに、もしかすると本当にやりたいことが改めて見えてくる可能性もある。
もう一つは「もしもの時リスト」だ。
こちらは少し現実的な内容になる。
大事な書類はどこにあるのか。
連絡してほしい人はいるのか。
何かあった時にどうしてほしいのか。
考えたくない内容も含まれるだろう。
それでも、こうしたことを整理しておくと、自分も家族も少しだけ安心できるかもしれない。
面倒なことほど後回しにしたくなる。
だが、本当に大変な時には、その面倒なことを考える余裕すらなくなる。
だからこそ、少しでも余力があるうちに。
前向きなことも、現実的なことも。
どちらも書き残しておく価値はあると思う。
ちなみに、無理にこの両方を同時にする必要はないだろう。
がん患者ではない本人は、きっと前者の前向きリストを提案するくらいで良いだろう。
後者の「もしもの時リスト」は、たいていの人が自分から自然と考えて、ある日ふと伝えてくれるだろう。
その時は意向に耳を傾けて、内容を評価しない事が一番な愛情かもしれない。




