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人生100年時代だっていっただろうが! 〜母という異世界生物観察記録〜  作者: 目立拓奶


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第42話 占いで大人気 銀座の祖母

母から連絡があった3日後。


午前11時、銀座5丁目にある大きな時計台の前で待ち合わせをした。


母は珍しくめかし込んでいた。


真っ黒なジャケットに黒のフレアスカート。


そしてベージュの口紅。


どこかちぐはぐで、不思議な組み合わせだった。


「なんか、いつもと雰囲気違うね?」


「そうでしょ?この人、オーラも見れるっていうんだけど、黒はオーラを消してくれるのよ。」


「なんでオーラを消そうとしてるの?」


そんなくだらない話をしながら歩くこと20分。


ようやく目的地に到着した。


「銀座っていうから銀座だと思ったけど、いわゆる銀座じゃないわね。」


母がそう言うくらいには銀座を練り歩いた。


最終的には、いわゆる華やかな銀座の街から少し外れた場所だった。


そこに、その店はあった。


入口は狭い。


築50年くらい経っていそうな古いマンションの一室だった。


ドアを開ける。


カランカラン――。


鈴の音が鳴った。


こぢんまりとした玄関だった。


「いらっしゃい。お待ちしてましたよ。」


そう言いながら、ジャラジャラと音を立てる珠のれんの向こうから、小柄ながらも背筋の伸びたおばあちゃんが現れた。


「あぁ、これ?」


私の視線に気づいたのか、おばあちゃんは珠のれんを指差した。


「私は兵庫県の小野市の出身でね。そろばんで有名な町なんだけど、この珠のれんも私が生まれた頃にできたんだって。」


「へぇ〜、そうなんですか。」


私はこういう雑学が好きなので、きちんと話を聞いていた。


ふと横を見る。


母は鼻くそをほじっていた。


いい歳をしたおばさんなのに。


……ところで。


私はこの珠のれんについて何も言っていない。


それなのに、なぜこの人は私が珠のれんを気にしていることに気づいたのだろうか。

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