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人生100年時代だっていっただろうが! 〜母という異世界生物観察記録〜  作者: 目立拓奶


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第38話 娘から母へ

ちょうどタクシー代が1万円を少しオーバーした頃、私は家に着いた。


玄関を開けた瞬間、泣きじゃくる息子の声が聞こえる。


慌てて声のする方へ向かうと、顔を真っ赤にした息子が夫にしがみついていた。


「ごめん、ごめんね。」


そう言いながら抱き上げる。


熱い。


たくさん泣いたせいで体が熱を持っているのか、それとも本当に熱があるのか、すぐには判断がつかなかった。


息子は私の肩に顔を埋め、小さな手で服をぎゅっと掴んだ。


その様子に胸が締め付けられる。


すると夫が口を開いた。


「ちょっと、さすがに遅いと思う。」


私は顔を上げた。


「……ごめん。でも、今回が初めてだよ。あなたは毎晩いない。」


夫はため息をついた。


「開き直るなよ。お前の帰りが遅いから発熱したんじゃないのか? ストレスで。」


ただでさえ普段していない育児に疲れていて、子どもがさらに熱を出して、全ての理由を私のせいにしたいように思えた。


母親の帰りが遅かったことと発熱を結びつける発想が、私には理解できない。


私は息子の背中をゆっくりさすった。


そして、この話を続けるのはやめることにした。

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