↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人生100年時代だっていっただろうが! 〜母という異世界生物観察記録〜  作者: 目立拓奶


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
22/69

第22話 プリンvsトコロテン

「まぁ、えっと、がんで、その……お亡くなりになった場合にできる資産運用がありまして」


こいつは何を言っているんだ。


私は浜辺の襟をつかみ、椅子から立ち上がらせた。


「準備してから来い。そもそも、がん患者に対して失礼極まりない。帰って。」


自分でも驚くほど腹が立っていた。


浜辺は何度も頭を下げながら家を後にした。


母は二の腕をさすりながら、なんとも言えない顔で椅子に座っている。


「……なんであんなのが家に来たの?」


「……だって、ルノイールでコーヒー飲んでたら声かけてきたのよ。」


「はっ?」


「だから、ルノイールでコーヒー飲んでたら、『お姉さん素敵ですね』って。話してたら年齢聞いてびっくりされて。家に来たいって言うから……」


一体何をやっているんだ。


「あんたまさか……」


「何もしてないわよ!」


ものすごい剣幕で怒られた。


たぶんこのがん患者は、若い男に女性として見られたと思い込み、のこのこ家に上げたのである。


その結果、保険を契約させられそうになり、がんだと分かった途端、本人には何の得もない商品を勧められた。


私は呆れて言葉が出なかった。


すると母がぽつりと言った。


「まぁ……女風もいいかなって思ったのよ。」


「は?」


「でもほら、まだ保険金も入らないし、そんな余裕ないじゃない。」


何言ってんだこの色ボケババァ。


心の中で呟いたつもりだった。


「ところてんでも食べる?」


母は気まずそうにそう言った。


もうこの人の口から出る単語すべてが嫌だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。