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人生100年時代だっていっただろうが! 〜母という異世界生物観察記録〜  作者: 目立拓奶


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第2話 親は長生きするでしょ

親が長生きしないかもしれない。


それが一番堪えた。


私はずっと、親は死なないものだと思っていた。


子どもが成人して、私も中年になって、母が八十歳くらいになった頃にようやく現実味を帯びるものだと思っていた。


それでも、あと十年ちょっとしか一緒にいられないのかもしれない。


そう考えたとき、親と過ごせる時間は思っていたよりずっと短いのだと気づいた。


私は普段、自分の死についてばかり考えている。


どんな死に方をするのだろうか。


いつ死ぬのだろうか。


そんなことばかり考えていた。


それなのに、親の死については考えたことがなかった。


いや、本当は違う。


私たちは生まれた瞬間から死に向かっている。


終着点は最初から決まっている。


だから、死へのカウントダウンはずっと前から始まっていたはずなのだ。


それなのに私は、命も時間もまだまだあるものだと思い込んでいた。


生と死は隣り合わせだ。


そんな当たり前のことを、分かっているつもりで何も分かっていなかった。


そして、その「いつか」が思っているより早く来るかもしれない。


そう考えて、気づいた瞬間にはすーっと涙が溢れてきた。


自分勝手だと思ったこともある。


正直、憎んだことだってある。


それでもやっぱり、この人は私の母なのである。

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