第六八九話 箱の中
剣ときて次に鎧。その次に飾り紐とは予想していなかったが、スイ=エレがブラットのことを考えて作ってくれたものだけあって、昔から持っていたもののように簡単に扱えた。
攻撃にも防御にもそれ自体が何か効果を発揮する物ではない。けれどそれぞれを結びつける力、重力操作という汎用性のありそうな力が込められている。
そしてなにより三つ揃ったことで、それぞれが共鳴し合いセット効果による恩恵も数段上の物になった。
「あとはどれだけオレが、これらを使いこなせるようになるかってところかな。もっと強くならないと。ベグ・カウはとんでもない化け物らしいし」
かなり強くなったとブラット自身自覚しているが、それでもまだ肉体性能の要求値が追いつかず、本当の精霊剣シルヴァーナの力を引き出せてはいない。
それは英装魔剣もそうだが、今でこれなら最終的にどれほどの力になるのかと楽しみでもあった。
「そういえば、強くなるっていうと……」
そんなブラットは軽く精霊紐アストロヴァリスの性能を課金拠点でも少し触って確かめると、そういえば確認し忘れていたことがあったなと動きを止めてカバンにアクセスする。
「さすがに誰も住んでない場所を手に入れただけじゃ、大きな変化はないか」
取り出したのは悪魔に関係のある『支配悪想分霊箱』。支配の意思を捧げることで、鍵となっている黒い歯車が最後まで回り切れば、箱が開き何かが起きる。
おそらく悪魔系の強化アイテムだろうとブラットは考えているが、どうなるかは分かっていない。
支配の意思とは、これまでの流れからして支配領域と支配している人間。つまり自分の領土と臣下を増やすことで、歯車は回っていく。
今回サメさんイベントをこなしたことで、廃港町の土地を丸々自分の領土としたため、また歯車が解錠に向けて回っていた。
しかし思っていたほどでもなく、やはり誰も住んでいない土地を得るだけでは支配の意思は弱いのだろうと結論付ける。
「まぁ箱関係は気長にやれってことかな。あんまり遅すぎて、ベグ・カウ討伐後になったりとかは論外だけど」
聖邪が互いに共鳴し高め合うという効果は進化したことで逆に弱体化してしまったが、純粋に天使と悪魔どちらでも強い力を得れば、今の特性【灰天至魂】によって灰天使の能力が上昇する。なので天使と悪魔になる気はなくても、そちらの職業を強化する意味もちゃんとあるのだ。
一人呟きながら、どうやったらもっと効率よくできるか考えつつ天使関係の箱──『救済聖想分霊箱』も念のため確認していく。
「……………………ん? ──んんっ!?」
本命は『支配悪想分霊箱』だったため、より期待していない方だった。だというのにその歯車は、全て回り切っていた。薄く箱に纏うように、ほんのり聖なる光が漏れ出してもいる。
それは、もういつでもこの箱を開くことができることを示していた。
「なんでこんな一気に!? どういう……って、もしかして魂の方も換算されたのか!」
サメさんイベントにて、ワーズグースの夢に囚われていた何万という魂を解放したのを思い出す。
むしろそれ以外に「救済の想いを捧げる」という、この歯車を回す要因は思い浮かばない。
ブラットとしてはサメさんを救ったという印象が強すぎたのと、故人となった人たちを解放しただけで、もはや何をしても救えなかった人たちでしかない。
そんな認識でいたために、その膨大な数の魂は救済の対象からは無意識的に外していた。
だがBMO側はそれも有効だと判定した。故に救えなかった人たちを解放したことによって、何万という人々の救済の想いが箱に届いた。
一人一人の救済の想いは大したことがなくとも、万を超える数の力で一気に歯車をグルグルと回転させカンストさせたのだ。
「マジか。まったく心の準備とかしてないんだけど……開けないなんて選択肢はないんだよなぁ。よし」
そうは言っても何が起きるのか、さっぱり分からない。何が起きてもいいように、万全に準備しておこうと、倉庫に行ってカバンや手持ちスロット、【大異袋】の中を整理、補充。最低限の物はいつでも入っているが、今回はさらに念には念を入れて。
そうして準備を済ませてから、ブラットは修行を続けていたアインたち三人を自分の中にしまい込み、周囲に何もいないことを確認してから箱を課金拠点の闘技場の床へと設置した。
これでいきなり爆発しても、誰にも迷惑はかけないで済む。ブラットは慎重に何があっても良いように警戒しながら、その箱をゆっくり開いていった。
すると箱の中から清浄なる空気を運ぶ風が吹き、ブラットの頬を撫で────。
「うわっ!?」
何かが出てくることばかり警戒していたが、その風はブラットに纏わりついて、一気にその体を箱の中へと吸い込んでいった。
一瞬の暗転から、ブラットは目を開く。するとそこは今までいた課金拠点の闘技場ではなくなっていた。
少なくともブラットは知らない町。規模はそれなりに大きく栄えているであろうことは、外に出ている人たちを見れば明らかだ。
その街並みはBMO内でよく見られる西洋風のものであるが、おかしいのはその町が色褪せた写真のようなセピア色で、沢山いる人々は時が止まったように動かず、その場に静止しているという点だ。
「なにが……あれ?」
そしてもう一つ。むしろこちらの方が大問題かもしれない。ブラットは、自分の口から発せられた声が子供のような高音になり、さらに自分の目線が低くなっていることにも気が付いた。
何が起きているのかと自分の体を確認してみれば、それはブラットであってブラットではない。ブラットの容姿をそのままに、ただの一般人に移植したような存在になっていた。
これまで鍛えてきた面影はなく、得てきたスキルも使えないし、せっかく準備してきたアイテムも全てなく、剣も鎧も身に着けず、着ている服も町人たちが着ている何の力もないただの布で作られたもの。
HPもMPも相応に一般人NPCと同レベル。今ならそこいらのゴブリンにも負けられる。
ただ時が止まっている時点で、通常の世界ではないことは分かる。ここは十中八九『救済聖想分霊箱』の中であり、ブラットとして今まで培ってきたものが町人Aに塗り替えられたわけではない。
「さてどうしたものか。ここを探索すればいい…………待ってれば良さそうだな」
状況を理解し動き出そうか考えていると、空が明るくなり六翼の天使が優雅に下りてくる。
それは明らかに超常の存在であり、天使最上位の熾天使級と見て間違いない存在だ。
艶やかな長い金髪を垂らしているが女ではなく、無表情な美青年といった顔と体つきをしている。
その体には鎧はなく、白い衣を巻いたような恰好で手には丸い小盾を持っていた。
それは完全に足を着く前に空で停止し、ブラットの斜め上からこちらを見下ろしてくる。
ただ偉そうにこちらを見下したような視線でもなく、どちらかというと親が子を見守るような優しさすら感じられた。
『よくぞ数多のものを救いあげた。そなたは天使の上位者に相応しいと私が認めよう』
「はぁ。ありがとうございます。でもそれを言うために、この場にオレを呼んだわけじゃないですよね?」
『もちろんだ。ここでそなたには、どんな天使として生きるのか選択してもらう』
「ここで? 選択って言われてもよく分からないんですけど……」
『ここに様々な人々がいるのは分かるな?』
「皆、止まっちゃってますけどね」
『他にもここには様々な〝もの〟がある。老若男女、美しい者、醜い者、そのどちらでもない者。
人間だけではない。ここには人以外にも動物や虫や植物だっている。
さらに文化や宗教的な財産、思い出が詰まった品々……挙げればきりがない』
「まぁ、そうですね」
『そなたは、この中から自分が救済したい存在を選ぶといい』
そう言うと彼が持っていた盾がゆっくりとブラットの目の前に浮遊してきて、それを手に取ると重さを全く感じさせることのない小さな丸い盾を握りしめる。
この盾でどうしろと? と持った盾を彼に見せると、彼は唐突にブラットの後ろを指さして振り向かせた。
『あちらから、五分後にこの世界を滅ぼす存在がやってくる。
それは、なんであろうと消し飛ばす恐ろしい怪物だ。人であろうと、動物や虫、それに植物。物体も想いも概念すら関係ない。この世界の全てを無にするためにやってくる。
だがその盾は、そんな存在の攻撃すらも防げる盾だ。そなたが選んだ何かに、その盾を渡すといい。さすればその何かは救われる』
「この世界で残したいただ一つの物を選べ──そういうことですか?」
『その通りだ。天使と言えど、そしてそれは神であろうと何でも思い通りにいくわけではない。ときには無情な選択を迫られることもある。
そんなときにそなたは何を選ぶのか、何に重きを置いているのか。それを私に見せてほしい』
「それは何でもいいんですか?」
『もちろん。その辺りに落ちているゴミを残したいと思ったのなら、そのゴミに盾を渡したっていい。それがそなたの〝選択〟だというのなら、誰も文句は言わない。
だが悩んでいる時間はそれほどないぞ。私が消えれば、この町は再び動き出す。そしてまだ見えぬ向こう側にいる怪物も、こちらにどんどん近づいてくるだろう。
それが全てを消し去るまでの間に、選ぶのだ。逆に選べない──選べなかった場合は、今のそなたに上位の天使たる資格はないと見なす。限られた時間の中で、自分にとっての救済を示すのだ』
「自分にとっての救済……か」
『では、はじめよう。己の資質を示すといい。己の救済を選ぶといい』
それだけ言うと、熾天使は空から伸びた光の柱に吸い込まれるように昇っていき消えた。
キャトルミューティレーションみたいだな、と馬鹿なことをブラットは一瞬考えていると、町に色が戻り動き出す。
「この中から選べ──か」
騒がしい人々の声が広がりはじめ、ブラットは盾を持って周囲を改めて観察しながら考える。
人を救いたいというのなら、どんな人を救うのか。逆に概念的なもの、宗教を救いたいと示すなら、遠く見える神の像を守ればいい。文化を守りたいと示すなら、絵画や彫刻なんて物を守ってもいいだろう。思い出を守りたいというのなら、誰かの想いが込められた物に盾を渡せばいい。
「選択肢は無限か。本当に自由に自分で選択しろってことなんだろうけど、特にこっちは思い入れのない存在に感情移入もできないし……」
ここに恋人や家族がいたのなら、そちらを優先しようとすぐに考えただろうが、生憎とここにいるのは全員知らない人であり、町も物も特に壊れたところで何とも思わない。
だからこそフラットな状態で、何を守りたいのか選べという試練のようなものなんだろうとブラットは考える。
「ここは裏の裏をかいて怪物を選択してみるとか? うーん……それはそれで自分らしいかと言われれば微妙だなぁ──っと、考えている余裕もなくなってきたか」
カンカンカンと町の鐘が慌ただしく音を鳴らす。明らかに緊急事態を知らせる焦り具合に、不安の感情が周囲に広がっていくのを感じる。
既にその怪物は捕捉できるほど、近くまでやってきていることが分かった。もはや迷っている場合ではない。
「でもどうせなら、これだという選択をしたいけど……何を選べば自分らしいんだろう」
適当に選んでもそれはそれでそういう救済と受け入れられる。しかしそれは妥協であり、それでなれる天使の上位者は妥協されたなりの天使にしかなれないだろうことは、BMOというゲームの性質上察することができた。
ならちゃんと自分が納得できるものを選ばなければ、後悔することになる。どんどん周囲が騒がしくなり、後ろからはドスンドスンと巨大な生物の足音が聞こえてくる。
「ああもうっ、こんなの何だって正解だし、全力で選ぶって言われても────いや待てよ? 自分らしく……自分らしい選択を……なら──もうこれでいいや」
ブラットは盾を捨て、怪物が来る方向へ歩いていく。自分らしい救済をするために。
それはまるで巨大な恐竜だ。五階建てのビルほどもある大きな体で、ティラノサウルのようなシルエット。炎のように燃え盛る鱗と雪のように凍える鱗が、左右で半々に綺麗に分かれている。
ブラットはそちらに向かってさらに速度を上げて駆けていく。しかしこの世界のブラットは脆弱だ。このままぶつかったところで、何も救えずに終わるだけ。それは選択したとはいえないだろう。
それでも特攻するように、いつもと比べて遅すぎる速度で息も絶え絶えに走り抜き、ギリギリ怪物が町に足を踏み入れる前に立ちはだかることができた。
「ギャォオオーーーーーーーーーーーーー!!」
だが怪物からすれば、今のブラットなどアリ以下の存在だ。一歩踏み出せば容易く潰れ死に絶える。
怪物は構うことなく口にエネルギーを溜め込み、町へと強烈なレーザーのようなブレスを撃ち放つ。
「こ────のっ!」
「ギャォッ?」
しかしそれが撃たれる前に、下顎に強い衝撃を感じて強制的に口が閉じてブレスはキャンセルさせられた。
いったい何だと下を見渡しても、雑魚しかいない。あれに何かできる力などない。
首を傾げながら、また開幕のブレスを撃ち放とうと口を開けるが、またゴッと下顎に強い衝撃を受けて閉じてしまう。しかも先ほどよりも、威力は強い。
「なるほど、こんな感じか。中途半端だけど、これならいける……かな?」
そこには先ほどの雑魚とは少し違う、ナニかがいた。
言うなれば半ブラットとでもいうべきか。純人種の少年の肉体に、ブラットとしての肉体が混ざって酷くバランスの悪い奇妙な人間。
しかしそれもすぐに元のただの少年に戻ってしまうが、怪物はそれが何かしたことは理解できた。
面倒だがそちらから──と持ち上げた足を、思い切りブラットへ落とす。
だがチクリと痛みを感じ、慌てて怪物は大きな足を上げ直すと、僅かに足裏の鱗が切り裂かれていた。
「ここは現実じゃない。ここは現実じゃない。ここは現実じゃない──よし」
今度は半ブラットではなく、小さなクロミアとなってそこに立っていた。
手には魘装魔剣リリスを一本だけ持ち、それで足裏を切り裂いたのだ。だがその魔剣もいつもより短い。
「英傑召喚の場に、桃色真君は簡単に割り込んでこれた。ならこの作り物の世界だって、夢の力で介入できるはず。だってここは似たようなものでしょ」
確信というよりは、思い込みに近いか。ただのプラシーボ効果なのかもしれない。しかしちゃんと思い込むことで、できると信じ込むことで夢の力で強引に本来の力を呼び戻す。
ワーズグースとの戦いがなければ、こんなことはできなかっただろう。
「熾天使の決めたルールなんて知らない。選べというのなら、自分の選択は〝戦い〟だ。その果てに誰も、何も救えなかったのなら、それが自分の〝選択〟なんだ!」
「ギャゥオオオオオオオオオ!!」
「やってやるっ!! 何もかも消したいって言うなら、まずは私を消してみろ!!」
小学生くらいのサイズから、中学生くらいのサイズにまで成長し、剣もいつの間にか二本に増えている。
それでもまだ少し短いが、怪物は警戒の色を見せて少し後ろに下がる。
逆に今度はクロミアから詰めていく。スキルは剣術しかまだ戻ってきていない。丸太のような尻尾が鞭のように振り抜かれる。
身体能力も落ちているため、いつもなら簡単に回避できそうな攻撃だというのに、随分と速く見えた。
それでも地面を這うようにヘッドスライディングで何とか躱し、迫ってきた足底は横にごろごろと転がって回避する。
なんとも不格好で洗練さの欠片もない動きだが、時間はクロミアの味方でもあった。ゆっくりとだが本来の力を引っ張り出せてきている。
転がった先に大きな口が噛み砕こうと迫ってきたが、転がった勢いで立ち上がり、×を描くように剣を振って牙を弾く。
弾かれた先で口の中にたまっていたエネルギーが放たれ、クロミアを焼き尽くそうと迫ってくる。
しかし消される前に風の魔法を取り戻す。風圧で空に舞い上がり、強烈なブレスを回避。しかしその後ろにある町が、盛大に焼き払らわれる。
それで何人かは確実に死んだ。何かは確実に失われた。
「でもこれが私の選択だ。戦って勝つ。自分の力の限りで救えるものを救う。
何もせず、他人から与えられた盾だけ渡して一つだけを救うなんて私じゃないっ!!」
雷を取り戻す。少し短くなった『黒曜桜』を取り戻す。ロロネー流の剣に雷をまとわせ、風でふわふわと、口から放ってくる炎と氷の弾幕をギリギリで回避、あるいは僅かなダメージと引き換えに距離を詰め、その鼻先に三本の刃を突き立てる。
「ギュゥルルゥウァアアアアアアアアアアア!!」
「はっ!」
怪物の逆立った鱗がマシンガンのように飛んでくる。それらを全力で切り裂いているうちに、『薄紅桜』と『狂灰桜』も戻ってきた。
いつもの五刀流。体もスペックはだいぶ下がっているが、サイズと肉体の構成はほぼクロミアのときのものになってきている。
リーチの長さがしっくりきはじめ、クロミアの剣技も冴えわたる。
ブラットのような男状態の剣技とは違い、よりしなやかな動きだからこそ、弱体化している今は都合が良かった。
戦っている間にその余波で後ろの町にも被害が増えていくが気にしない、迷わない。
自分のできること全部やった結果がこれなのだ。これでダメなら、その結果は受け止める覚悟でやっている。
まだまだ本来の力とは程遠いクロミアはボロボロになっている。それでも怪物とて無傷ではない。
「なら回復すればいい!!」
【大異袋】の特性を取り戻し、その中に入れていたポーションを喰らってHPを回復する。
これでまだ戦える。気持ちだけは絶対に折れず、死ぬまで戦い抜く気持ちで抗うクロミア。
もう後ろがどうなっているか分からないが、振り向かずにひたすら怪物と相対する。
「ギャゥォオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーー!!」
「はぁあああああああああああっ!!」
どれほど戦っていたか分からない。けれどさすがというべきか。全力が出せない中で最善の動きをし続けた。
その結果、怪物もボロボロになっていき、動きも鈍っていき──。
「くたばれぇえええええええーーーーーーーーーーーー!!」
「──────ギャゴッ」
三本の刃が怪物の喉を切り裂き、その傷口から脳天に向けて突きあげられた二本の刃が命を狩り取る。
結局最後まで本来の力は取り戻せなかった。戦いも荒々しく、普段の自分が見ていたら目をそらしたくなるような動きばかり。
もはやクロミアとて限界ギリギリだ。立っているのがやっとで、あと少し怪物側に余力が残っていれば倒れているのはクロミアだったことだろう。
「勝ったぞ……このトカゲめ…………はぁ……は────はぁっ……」
もう維持することもできず、純人種の町の少年ブラットに戻る中で、怪物は地面に倒れ、首がその衝撃でもぎ取れた。
これでも動くなら、もう無理なはずなのに、それでも気丈に怪物の死体を睨み続けていると、黒い粒子となってその巨体は消えていった。
「あ……」
そこでやっと後ろを振り向けば、そこには半壊どころではなく、八割がた壊され、形がかろうじて残っているだけの町があった。
「でもこれがオレの選択だ。この結果なら受け入れられる。これがオレの答えだ」
空を見上げそう口にすると、空からまた熾天使が下りてくるのが見えた。
明日は更新できなさそうなので、次は土曜日更新予定です!




