98/101
散文詩 98 「ノルマ」
日々、心に残ったことを文字にしてみた
「ノルマ」
「ノルマ」とは、仕事などで一定期間内に達成するように課せられた業務量や
達成しなければならない目標数のことを指す。
一般的に使用される日本語になっている。
私もこれまで幾度となく使っている。
「ノルマ」の語源は、ロシア語の「норма(ノールマ/規定・基準)」で、
第二次世界大戦後、シベリアから帰還した抑留者たちによって
日本に広まった言葉だそうだ。
60万人の日本人が氷点下40度のシベリアで過酷な労働を強いられたことは、
歴史として少しは知っていたが、
ノルマという言葉がシベリアからの帰還者によって
日本にもたらされたことは知らなかった。
ノルマという言葉に強制的な印象があるのはそのためだろうか。
私は圧迫感や暗い印象も受ける。
本来は目標値というただ単なる「基準」という意味で使われていた言葉が、
シベリア抑留で使われることで、
60万人の苦しみがこの言葉に込められたように感じる。
シベリアからの帰還者たちは、きっと辛かった思いを背景に
この言葉を日本で使ったのだろう。
シベリア抑留者の思いが今でも伝わってくるような気がする。




