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散文詩  作者: 今日乃けふ
91/102

散文詩 91 「タガが外れる」

日々、心に残ったことを文字にしてみた


「タガが外れる」


父に要介護2の認定が下りたので、援助を頼める体制になった。

私の見立てでは認知症が始まって前頭葉も縮小し、

感情の抑制ができなくなっているようだ。


母に飯が不味いだの、母の実家はろくなもんじゃない

などと暴言を吐くようになった。

母は料理が下手だし、母の実家はろくなもんじゃないけど、

それを母に言ってはいけない。


俺のことが嫌いなんだから出ていけばいいとか、

俺が死ねばいいと思っているんだろう、と別人のようになって怒り出す。


父と母は昔から仲が悪いが、父は家では口数が少なく

母に暴言を吐くことはなかった。


しかし今、父は以前から思っていたが口には出さなかったことを

一気に吐き出している。

すっかり頭のタガが外れてしまった。


タガは漢字では(たが)と書く。桶の周りにはめる丸い輪っかの枠のことだそうだ。

桶は幾枚もの板を丸く並べてタガで止めてある。

タガが外れると桶はバラバラになって壊れてしまう。


父の頭のタガは外れてボロボロに壊れてしまった。

これまで桶の中に溜め込んでいたものが多かったから、

タガが外れて壊れる勢いが大きいような気がする。


そう考えると我慢していた父が可哀そうに思える。

好きなだけ弾けさせてやりたいとも思う。





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