表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
散文詩  作者: 今日乃けふ
88/101

散文詩 88 「お墓」

日々、心に残ったことを文字にしてみた


「お墓」


年老いた両親はお墓を持っていない。

毎年、公営の墓に応募しているが当選しないそうだ。


父は長男ではないから、本家の墓には入れてもらえないらしい。

母は嫁いだから、実家の墓には入れない。

墓のルールは寂しいもんだ。


従姉は墓参りに行こうと誘ってくる。

行きたくない。


私は死んだ人がお墓でじっとしているとはどうしても想像できない。


♪私のお墓の前で泣かないでください♪

♪そこに私はいません、眠ってなんかいません♪が流れてくる。


宗教の信者でもないので、死んだら人は自然に帰るんじゃないか

と、なんとなくそう思う。


両親が死んで慌てないように葬儀の方法などをネットで調べた。

父が死んだら強火で焼いてもらって、粉にして散骨しようと決めた。

私も死んだらそうしてほしい。お墓はいらない。


父は東京に70年も暮らしたが、九州の人だから九州が大好きだ。

死んだら粉にして九州の海に帰してやろうと思う。

しかし今、ボケ始めている父に墓の話はできない。

私の独断で決行する。

勝手な娘を持ったと、あの世で嘆いてもらうしかない。


母にこの話をしたら、自分もお墓はいらない、散骨してほしいと言う。

生前に希望が聞けてよかった。

でもどこに散骨してほしいかわからない、葛飾なんか嫌だと言う。

どこにするかは死ぬまでの宿題になった。


残された者の心が穏やかになるように、死の後始末をすればいいと思う。

お墓があろうとなかろうと、父も母もずっと私の心の中には居続けるのだから。



Burn my body    私を燃やして

Let the ash blow  灰を吹き飛ばせ

I'm free       私は自由だ

(Peaky Blinders)









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ