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散文詩 102 「若い才能」
日々、心に残ったことを文字にしてみた
「若い才能」
名立たるオーケストラの指揮者が、若いソリストを迎えてリハーサルをしていた。
指揮者は楽団に向かって指揮をしながら、
「しー」という身振りをして音量を抑えるように促した。
そして、「皆さん、この若き演奏家の手を優しく取って、
これからの人生が美しいものであると伝えてほしい」と説明をした。
超一流の音楽家たちが、一人の若い音楽家の芽を慈しみ、
大切に育てようとしている姿に心を打たれた。
神童と呼ばれるほどの若い才能が発見されるのは、
そんなに珍しいことではないそうだ。
しかしその才能を大人に育てられる指導者は少なく、
偉大な音楽家になれずに終わっていく才能がほとんどらしい。
人と人の巡り合わせ、他者を大事に思う心、
きっと小さな奇跡が重なって偉大な音楽家が存在するのだろう。




