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父は本当の愛を見つけたらしい  作者: 雷ライ
〜サラ〜
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原因が現れた

翌日、私は昼近くまで寝ていたようで起きたときには太陽はだいぶ高い位置にあった。


起き上がろうとお腹に力を入れた瞬間、痛みが襲う。


なぜ昨日歩けて喋ることができたのか不思議なほど痛かったため、起きることを諦めゴロンと横になる。


ケティ呼ばないとと思って扉を見つめる。


「失礼する」


男性の声が聞こえたと同時に扉が開く。


驚き痛いのも忘れて慌てて布団を掛けなおす。


入ってきたのはエリック様だった。


私が起きていたのが予想外だったのか、目が合うと彼は少し見開いていた。


「すまない、ケティからまだ寝ていると聞いていた。

いや、それを抜きにしても女性の部屋に勝手に入るべきではないのだろうが。母から預かってきた」


そう言って色鮮やかな黄色やオレンジの花が飾られた花瓶を見せてくれる。


「まぁっ、綺麗ですね!」


黄色やオレンジは好きな色だ。


花瓶をベッドサイドのテーブルの上に置くとそこから一輪抜いて、私の近くへと持ってきてくれる。


花で忘れていたが寝起きだったと思い髪を整えようとするが思いのほか、さらさらと指通りがいい。


「?」


不思議に思って首をかしげるとそれに気づいたエリック様は


「そういえばさっき会ったケティが桶やタオル持っていたぞ」


と言ってくる。


納得した。


ケティは誰がお見舞いに来ても私が恥をかかないようにある程度整えてくれたのだろう。


寝相があまりよろしくないと言われる私が今日はしっかりと布団を掛けて寝ていたのはそのためか。


かなり助かった。


エリック様は私の髪にオレンジの薔薇を飾る。


「金色にオレンジは映えないと思っていたが、より一層キラキラして見えるな」


そう言って私の髪を軽く撫でるエリック様。


顔に熱が集まるのを感じる。


飾ってもらった花に触れる。


「この一輪は造花だから枯れる心配はない」


私が気になったことがわかったかのように言うエリック様。


ありがとうございますとお礼を伝えようとしたとき


バンッと部屋の扉が開く。


「サラ、無事か?」


入ってきたのはルカだった。


ルカはエリック様の存在に気づいていないかのように私の寝ているベッド脇にくる。


「ルカ、まず挨拶でしょ」


私はルカにエリック様の存在を教える。


ルカはエリック様を視界に入れる。


そしてさっきまでとはまるで別人かのように礼儀正しく挨拶した。


エリック様もルカの態度は気にならなかったのか普通に挨拶を交わしていた。


私にはルカとエリック様の挨拶より気になることがある。


「ルカ、あれは父様?」


扉の隙間からこちらを覗いている男性を指差して聞く。


ルカはそれを見て


「あのクソ親父」


口悪く呟くと父様の方に向かって歩いて行き、引きずってこちらに連れてくる。


父様は挙動不審にキョロキョロと視線を彷徨わせている。


その態度に父様のせいでこんな目にあったというのに謝らないのかとイライラがつのる。


「おい、親父やることがあるだろう」


こちらもイライラしているルカが父様の肩に手を置き言う。


「サラ、ごめんね」


父様はタレ目をさらに下げ、私のベッド脇に片膝をついて本当に申し訳なさそうな顔をしてから


「怪我もしてると聞いている」


心底悲しそうに悔しそう言い、私のお腹あたりを触る。


布団の上からなので痛みは感じない。


この人は本当に自分の容姿の使い方を知っている。


角度も仕草も美しい。


本当に嫌になる。


父様は他人に罪悪感を植えつけるのが上手い。


本人は無意識だからタチ悪い。


「はぁ〜、今回の件は確かに父様が原因でしたが、私に怪我を負わせたのはリティーンです。怪我に関しては謝らなくていいです」


思わずため息がでる。


「でも、そもそも僕が原因にならなかったらサラが怪我することもなかったよ?」


本当にその通りなんだが、その過去があるからこそ私はマクレル家に生まれることができたし、過去は変わらないのだから言うだけ無駄だ。


「今後女性関係に注意していただけたら十分です」


グレイ兄様には怒られるだろうけど。


「わかったよ、ちゃんと後始末はするようにする」


神妙な顔をしながら言う父様に呆れる。



今後も女性関係の派手さは変わることがなさそうだ。








父とルカは今回の件で色々と片付けなくてはいけない問題があるらしく、その日の内に王都へと戻っていった。


父とルカが訪ねてきたから4日後。


幸い臓器に損傷はなかったため3日ほど安静にしているだけでよかった。


痛みが引いたため学園に戻ろうかと言う話になったが、マリエ様が明日まで休むと届出を出しているのでサンデル公爵領を観光してから帰ることとなった。




そして学園に戻ったとき思い知ることとなる。



体当たり女の面倒くささと、観光中に出会ったある女性の貴族に対する執着の強さを。




今回の件の後始末はグレイとエリック、アルフレッドがやってくれました。


サラに問題解決力はないので下手に関わることはありません。


父はあの後逃げようとするたびにグレイとルカから小言と拳が飛んでくるようになり、セドリックからは憐れみの視線を向けられます。


ユリウスは7歳の息子から憐れに思われる父です。

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