「助けて!」の威力が凄い
前回に続いていつも短いですがそれよりさらに短いです。
私が「助けて!」と叫ぶと同時に十数人の騎士が突入してくる。
マクレル伯爵家の騎士たちに王立騎士団の騎士、
サンデル公爵家の騎士たちにタランタ公爵家の騎士までいる。
多くない?
「サラ嬢!」「サラ様!」「サラ!」
縛られているため立つことはできないが声のする方を向くと、グレイ兄様とケティは当たり前としてなぜこの場にアルフレッド殿下にエリック様、しかもマリエ様までいるのだろうか。
いや、アルフレッド殿下とエリック様はまあわかる。
今日のディナーも共にするつもりだったため、いつまでも学園に帰ってこない私を不審に思ったのだろう。
マリエ様は本当になぜここにいるの?
「サラ様が心配だったからに決まっているではないですか!」
えっ、マリア様は心の声がわかるの?
「友人になったとか言いましたよね?私は友人は全力で守る主義だと」
男性陣を押しのけて私を抱きしめながら言うマリア様。
正直かなり嬉しい。
ニヤけないようにマリア様の肩に顔を埋める。
アルフレッド殿下とグレイ兄様はその間に騎士団たちにリティーンとその従者を連れて行くよう言い、さらに協力したものがしないか確認するよう指示していた。
マリエ様は満足したのか私から腕を解く。
すると今度はアルフレッド殿下が近寄ってきたと思ったら、グレイ兄様がアルフレッド殿下を押しのけて私を抱きしめてくる。
兄様は王子に何してるんですか。
「無事で良かった」
心底安心したように言う兄様に少し照れくさくなって茶化すように
「フィー姉様も何回か誘拐されていたではないですか」
と言ってしまう。
「サラとソフィアは別の人間だろう。ソフィアで慣れていたとしても安心できる理由にはならない」
頭を少し強めの力で撫でられながら言われる。
フィー姉様のことは本当のことだ。
フィー姉様の場合はメルデル義兄様が必ず助けていたが。
兄様が離れるとアルフレッド殿下とエリック様が私の前に膝をつく。
「無事で良かったよ」
「サラ嬢、無事で何よりだ」
ふわっと微笑むアルフレッド殿下に、
いつもはクールな無表情なのにそれが少し崩れているエリック様。
いくら美形にある私でもこの2人の笑みは私でも恥ずかしい。
「助けていただきありがとうございます。」
赤くなっていく顔を隠すように顔を下げて言う。
「サラ様〜無事で良かったです〜」
ケティが泣きながらオロオロしてる。
多分抱きつきたいのだが、周りにいるのは王族に貴族がいる。
抱きつける状態ではない。
ケティの隣ではトムがすっごいいい笑顔で親指を立てている。
なんなんだあいつは。
縄を解かれ立とうとするがお腹に激しい痛みを感じ立てなかった。
お腹を蹴られたことを思い出す。
「ウッ」と呻いて座り込んでしまうものだから、皆様が慌てて駆け寄ってくる。
それによりトムも思い出したのか
「サラ様!お腹!大丈夫じゃないじゃないですか!」
と大声をだす。
「はぁ?」
とてつもなく低い声が聞こえた。
兄様怖い。トム睨みつけないでください。
「ケティ」
兄様がケティを呼ぶとケティはどこから持ってきたのか衝立を持ってくる。
そういえば忘れていたが、兄様は医者だった気がする。
ペラっと私の服をめくる兄様。
多分動けたら叩きそうになってた。
お腹を見るとかなりの青痣になっており、兄様の眉間のシワがヤバいことになっている。
「氷と痛み止め持ってこい。ここじゃちゃんと処置できないから移動する」
兄様がそう言うとエリック様が
「うちは来ればいい」
と言う。
マリエ様がすぐに
「私の家の方にいらしてください!」
と言う。
「マリエの家より俺の家の方が近い」
「ウッ」
衝立の向こうにいるはずなのにマリエ様の悔しそうな顔が目に浮かぶ。
こうして私たちはエリック様の実家であるサンデル公爵家へと向かうこととなった。
あとから聞いた話だが、この時4つの騎士団の騎士たちがいたのは誘拐されたのは城下町で、連れてこられたのがエリック様とマリエ様のご実家であるサンデル公爵家とタランタ侯爵家の領境いを流れる川の先にある倉庫だったためである。
なぜそこを選んだのだろうかリティーンは。
リティーンはアリアに罪をかぶせる予定でした。
アリアはあんまり頭がよろしくないのでこれぐらいなら平気だろうと思っています。
あとサンデル公爵領とタランタ侯爵領は広大なのでバレにくいと思ったのだと考えられます。
グレイはちゃんと騎士団の医師です。
スチュアートはマリエに置いていかれてお留守番でした。
学園側に事情説明してくれてます。




