第44話 失敗していいんだよ
ソニックの家族の団欒回です。
2015年現在、ソニックと桜の間には、5人の子供がいる。桜が
「姉妹に助けられたから、最低5人欲しい。」
と結婚前に話していた。菜月も含めた5人姉妹の数だ。
長男の誠剛は幼い頃、よく物を壊していた。破壊したい訳ではないらしく、ソニックが聞くと
「中を見たかったから。」
と話した。ソニックは誠剛に小さい工具を買い与え、自分の目覚まし時計を一緒に分解し、一緒に元に戻した。すると、誠剛の眼が輝くのを見た。以来誠剛は、近所の子供達の壊れた物を治す「おもちゃドクター」となった。彼はおもちゃ屋に連れて行くより、GTのショップやスクラップ置き場に連れて行く方が喜ぶ。普段は無口な職人肌だが、父が不在の時はしっかり兄弟をまとめているようだ。
長女の真優はソニックの妹、菜月が大好きである。いつも菜月の真似をして、乱暴を働く活発な女の子だったが、菜月の撮影所に行くと、側にあるジオラマの上に上がってしまった。すかさず菜月がどけると真優は
「お山が出来るのが見たかったの。」
と話している。どうやら自分で作りたいようで、ソニックや誠剛と一緒に作るようになった。今では兄がプラモデルを作る横でジオラマを作る間柄である。家ではプランターを買い、菜月の家のようなお花畑を作るのが日課である。とにかく明るく行動力のある女の子で、友達も男の子と遊ぶ方が多いくらい。家のガラス窓を一番割るのはこの子であるが、ソニックと桜には
「怪我しなかったか?」
と言われる程度である。
次男の健勇は好奇心旺盛でやんちゃな兄弟で一番の働き者である。幼い頃から桜や緑の作っている料理をじっと眺め、桜が
「この肉ハンバーグにするからこねてくれる?」
と頼んだのがきっかけで、母の桜と一緒に料理を進んで行う。家に菜月が帰る度、自作の料理を振る舞い菜月に褒めてもらうのが何より嬉しい。ただ、後片付けが下手でよくキッチンを放置してしまうのがたまにきずだ。まだ小学生だが、包丁捌きがとても上手く、一番刃物の使い方が上手な子と両親に重宝されている。また、母親似で周りに優しい子でもある
次女の愛弥はほぼ母の桜にそっくりな性格である。双子の兄、健勇は活発だがこちらはおとなしく優しいマイペースな女の子で、綺麗好きの一面がある。上3人の尻拭いをするのも文句なく行うある意味しっかり者だ。夜になるといつも星空を眺めるロマンチックな娘にソニックは望遠鏡を買ってあげた。よく父であるソニックに
「どうやったらあのお空に行けるの?」
とよく尋ねていた。以来毎夜、空を眺めて流れ星を探している。おとなしい性格のためか、よく近所の男の子に苛められて帰ってくるが、上の3人が守ってくれるため、今のところソニックが行くほどではない。こういう所は菜月の幼少期に通じるところがある。
2015年に誕生した3男の海豊は負けず嫌いな子である。末っ子な事もありよく泣くが、それは「悔しい」からである。ソニックはいつも通り
「いっぱい泣いていいよ。恥ずかしい事じゃねーから。」
と言って慰める。泣かない子は強く優しい子に育たないからである。今は自転車に夢中で上の4人と練習している。そんな海豊だが、ある日家で泥粘土を床に落として真優と愛弥に怒られて泣いていたが、ソニックと桜は
「いいよ。一緒に片付けよう。子供のうちはいっぱい失敗していいんだよ。」
と言って慰めた。以来海豊は失敗を恐れない子に育っていった。
この子供達はよく失敗をするが、ソニックも桜も一切怒らない。ソニックにとっては子供達の失敗が音楽製作の格好のネタになるのである。ソニックが子供達に言う事はただ1つ
「お母さんを泣かせない、悲しませない事」
だけである。ソニックはこの5人の子供達が産まれるのを立ち会っていたが、何も出来なかったからである。
菜月はこの5人の子供達にとって
「理想のかっこいいお姉ちゃん」
である。菜月はいつも子供達に
「お姉ちゃんも子供の頃は弱かったんだよ。みんなのパパとママに強くしてもらったの。どうすれば強くなれると思う?いっぱい泣く事よ。いっぱい泣いていっぱい失敗していいんだよ。」
と話していた。そんな菜月もこの子達で失敗している。車を買い、子供達をドライブに連れて行くのだが、帰ってくると全員車酔いして帰ってくる。試しにソニックや桜が菜月の運転する車に乗ると、200kmを軽く超えるスピードでハイウェイを爆走していた。ソニックが
「菜っちゃん。飛ばしすぎだよ。」
と言うと、菜月は
「そうなの?ジャンゴはもっと早いからこれが普通だと思ってた。」
と話す。どうやらコンボイ部隊とGT達に影響を受けたらしい。また、カーチェイスの映画に出演しており、ハンドルを握ると止まらないタイプに変わってしまった。確かに子供を乗せるには重圧があるのは当然だと思った。ソニックは
「頼むから安全運転してくれ。」
と頼む。自信がつくと何でもありだなと思ってしまった。また、テレビCMに菜月が派手なメイクのドレス姿で登場。真優が
「お姉ちゃんだー!綺麗!」
とテレビを指さす。その時風呂上がりにビールを飲んでいたソニックは、菜月のスカートがめくれると、椅子から転倒し、鼻からビールを垂らし
「あは・・・あはははは。」
といって苦笑いし、右手中指を1本折ってしまった。次の日からしばらく包帯を巻いてライブをする羽目になった。ソニックも失敗するのである。
男子は3人共「お母さん子とお婆ちゃん子」。真優は「お姉ちゃん子」である。唯一の「お父さん子」は愛弥だけである。理由は
「パパいつも1人で可哀想だから。」
と話す。因みにソニックと桜は「お兄ちゃんだから」「お姉ちゃんだから」といって区別しない。皆立って喋れるようになったら平等に接している。
このような事を桜は新婚旅行で出会ったダイアナに手紙で報告している。最近になって、ベンが木から足を滑らせ怪我をして寝たきりになっているという知らせを受ける。南部へツアー中にソニック達Watts Towersが心配になって様子を見に行くが、ベンがキレた。
「お前ら!ここは移民の来るとこじゃねー!」
と怒鳴り散らす。ソニックが
「俺だよ。爺さん。怪我してるって聞いたから心配で寄っただけだよ。大丈夫なのか?」
と話をする。Watts Towersにはアパッチ(ナバホ族)、アニマル(チェロキー族)や、この辺りに住んでたカンザス州出身のアフリカ系のルーツを持つジェフがいることを知ると
「何だ。お前らもか。」
と意気投合していた。ベンは両脚を折り、病院にも行かず寝たきり状態のようだった。どうしても白人の医者に診てもらうのが嫌だと言う。
この年、オーバーグフェル対ホッジス裁判により、アメリカ国内で同性結婚が合法化された。Watts Towersのバズは性自認が男のLGBTである。バズはこの法改正により、かねてから交際していた女性と結婚することが出来るようになった。Watts Towersの中で最後の結婚を果たした。バズはアナログ・キングダムで挙式を挙げることを希望し、皆で祝った。彼もまた、この世の中で共に戦い、この年に勝利したのである。
世界では「イスラム国」というまた訳のわからねー連中が世界で暴れ回っている。「KKK」みてーに黒いマスクを被った連中を見てソニックは
「ショッカーが構成員を増やしたのか?結局こいつら何がしてーんだ?」
と疑問に思う。この「イスラム国」は、内戦で混乱していたシリアを乗っ取り、中東を拠点に暴れ回っている。あの9・11の主犯「アルカイダ」の残党のようなもの。ソニックは
「また宗教に洗脳された馬鹿が増えた・・・こいつらマジでアラーの教えを理解してんのか?真逆の事してんじゃねーのか?今度はこの街のウィルシャー・グランドセンターかライブラリータワーに特攻かます気じゃねーだろーな?」
と不安を覚えていた。
この直後、LAでその予感が現実に変わろうとしていた。
ソニックも沢山の失敗を重ねてきたからこそ今に繋がっています。
若草家で口うるさい人物はいないのでソニックにも移ったのでしょう。




