48話
ハンスさん達の話が終わり、僕はアリスがこれからどうしたいのかを聞きに、アリスの部屋に向かう。
「ここを右に曲がった先だったよな」
屋敷が広いから、最初、居候になった頃は、よく迷子になって、この屋敷に働いている人達に助けてもらうことが多かった。
「さすがに、何十回も迷子になっていると家の構造は普通に憶えるよな、っとここだ」
アリスの部屋につく。
トントン
「はい」
「僕、拓也だけど、ちょっと話があるんだけど」
「えっ、た、拓也様!少し待ってください」
何かを片づけているのか、アリスの部屋から、物音が聞こえてくる。
「ど、どうぞ」
しばらくして、アリスが扉を開けて出てきた。
「失礼するよ」
「は、はい」
アリスの部屋に入る。部屋の広さは僕が住んでいる客室と同じ、ただ、女の子であって、部屋の周りには、可愛いぬいぐるみがたくさんあった。それと、なにやら、いい匂いもする。地球では、女の子の部屋に入ったことがないから、確信しているわけではないが、これが女の子の匂いというものなのだろう。
女の子の部屋に入ったことがある友達が自慢そうに言っていたことを思い出す。まぁ、半分以上は流していたけど・・・・
「こちらの椅子にお座りください」
「あ、ありがとう」
「い、いえ、それで拓也様はどうして私の部屋に」
僕は椅子に座り、アリスは僕の正面の椅子に座る。
「ハンスさん達からね、君が僕と一緒に王都やいろんなところに行って旅がしたいって聞いたんだけど、やっぱり、他の人からじゃなく君自身の口から聞きたいんだ」
「私自身の口からですか」
「うん、アリスは本当に僕と旅がしたいのかってね、旅をするとなったらしばらくハンスさん達に会えなくなってしまう。それでもアリスは僕と行きたいの?」
「はい!私は、拓也様と一緒に旅がしたいです」
アリスは少し、悲しい顔をした。やっぱり、家族と別れるのはつらいということだ、でもそのあと真剣な顔で僕を見てきて言ってきた。旅がしたいと、
「拓也様?」
僕は席を立ち、アリスの部屋の扉の前まで、歩いていく。
「アリスの気持ちはわかったからよかったよ、今日はもう遅いから、明日、少し依頼を受けてから、ミーナもいれてみんなで王都に行くための話し合いをしよう。おやすみ、アリス」
僕はそういって、アリスの部屋を出ていく。出ていくとき、アリスが嬉しそうな声で、おやすみなさい、と言っているのが聞こえた。
「あっ、アリスが最初部屋で何していたのか聞けばよかった、今思い出せばすっごい気になるんだけど、それも明日聞けばいいか」




