41話
「ん?」
「こんにちは、ギルドマスター」
カルティアさんと目が合った、とりあえず、挨拶をしてみたが、カルティアさんは僕を見るとため息を吐く。
「また、お主か、冒険者になってまもないというのに・・・、で、こやつかの、ロンっていう子は、いや、ロンだった子といえばいいか」
カルティアさんが今だ気絶をしているロンを見て言った。
ロンだった子どういう意味だ?もう一度鑑定スキルを見て、ロンを見る。
「エルビ・ザーザド・・・」
「エルビだって!!」
「むっ」
ステータスの能力は変わないが名前が変わっていた。その名前をいうとドンは驚いていたが、なんでだろう。
「お主、やはり鑑定スキルを持っていたか、まぁ、今はいい、まさかこの街にしかも姿を変えて、おったとはどうりで見つからんはずじゃわ」
どうやら、カルティアさんはこの男の正体を知っていたらしい。しまいに鑑定スキルのこともばれてる。
「『迷いの牙』という盗賊団を知っているか、当時その盗賊団のアジトを見つけ討伐されたものの、ボスだけが討伐されず、見逃したという」
「私、その話知っています」
「まさか、こんな身近にいたとはな」
カルティアさんの言っている盗賊団は知らないがアリスも知っているということはかなり有名な話なのだろう。
「この男がなんだっていうんですか?」
なにもわからない僕にとっては、早くこの男の正体が知りたい。
「拓也、お前知らないのか、『迷いの牙』っていう盗賊団はかなりやっかいな盗賊グループ集団で王国の騎士も手が焼いたって話だ、詳細は知らないがどうにか、当時のランクS冒険者5人と実力がある王国騎士とで討伐できた盗賊団だぞ」
ランクSの冒険者が5人もか、
「それはすごいですね」
「ああ、まぁ、それでも、その盗賊団のボスは討伐されなく、逃亡し指名手配だったんだが、ギルマスの話を聞いて思い出したぜ」
「まさか」
「そのまさかじゃよ」
カルティアさんが話し続ける。
「この男こそが、『迷いの牙』のボス、エルビ・ザーザド本人じゃ」
「そうだったんですか、見つかってよかったですね」
「お主は軽いのう、そもそも、こやつを倒した時点でお主はおかしいのじゃ!ミーナから聞いたぞ、並列詠唱に無詠唱、その上、鑑定スキルときたなんじゃ、その高スペックは!」
なんかわからないけど、怒られてんのかこれは?
急に怒鳴りだす、カルティアさんをまーまーとなだめる、アリスとドン、
「はぁ、はぁ、街の兵は呼んどくようケイネに頼んだもうすぐくるはずじゃ、こいつに捕まって奴隷にされた娘たちは皆、奴隷から解放し、元に返すつもりじゃ」
吠えすぎて疲れた表情を出すが、その後に、ロンいや、エルビに奴隷として捕まった女の人たちのことを聞いて安心した。
「それは、ありがとうございます」
「うむ、実のところありがとうというのは、わしらたちのほうじゃがな、このたび、まさかエルビの奴が子の冒険者ギルドにいようとは、下手をすれば、このギルドも終わっていたかもしれん。さっきは怒鳴って悪かったな、改めて礼をいう、ありがとう」
カルティアさんが頭を下げる、そんな必要なんてないのにというか本当に偶然だと思う。
そして、頭をすぐにあげ、ぷいとそっぽを向く。今度はなんだ?
「ほら、後の始末は、わしらにまかせ、お主は依頼を受けているのじゃろう。はよせんと時間がなくなるぞ」
「そうだった、アリスいこうか」
「は、はい」
アリスの手を引いて、ギルドを出る。
「まったく不思議な子じゃ」
「俺には、ギルマスの方が不思議と感じるぜ、何年たっても身長が伸びないし」
「身長の話はするな、このガキがーーー!!」
「ギャーー!!」
「ギルマス、街の兵を呼んできましたよーってなんですか?この状況は、なぜ、ドンさんが黒焦げになっているんですか?まったくあなたたちは」
エルビを兵に渡し、この後、二人は、ケイネさんによって、じっくりと説教されたそうです。
1章終了です。次回2章始めたいと思います。




