38話
「何者ってただのランクDの冒険者ですが」
「そういうことをいっているんじゃない!あの瓦礫の下敷きになったというのに傷一つついていない、おまけにさっきの火の魔法、威力もだが、青い色をした火なんてみたこともないぞ!」
ロンがなにやらいっているが関係ない、僕は、あの火を威力を弱めるかを考えていた。他の属性はなんなく威力を抑えることができる、普通の火属性の魔法もだ。でもなぜか、青い火だけが威力を抑えることが難しい。
「なんでだろう?」
「この僕を無視するとは!なんて生意気な」
考えていると、ロンが襲いかかってきた。
そうだった、まだ決闘の途中だった。ま、向かってくるなら、かわすか、刀で防ぐんだけど、残念なことに剣術でいうとあいつの方が上、かわしてよけるにしても、きっと唱え終えた魔法を放ってくるだろうし、ここは、
【アイスウォール】
【アイスランス】
右手は氷の壁を作り相手の突撃を防ぎ、左手で氷でできた槍を数十個作り、相手の次の攻撃に備える。
これで、大丈夫だろう。
しかし、拓也の魔法を見た周りの冒険者たちは驚きだす。アリスもだ。
「なっ!並列詠唱だと!?」
「氷属性!希少属性だぞ!それになんだ!あのアイスランスの数!」
「ねぇ、あの子、無詠唱で唱えてなかった!?」
「おい、無詠唱をスキルとして持っているやつこの国の王宮魔導師でも5人もいないって聞くぞ」
並列詠唱、簡単に言うと、違う魔法を複数同時に唱えることができる。この前いつの間にか、憶えていて昨日の魔法の練習にやってみたがったが時間が遅かった理由で練習ができなかった。まさか人相手で使うことになるとは、思ってなかったけど。
「くっ、ランクDのくせに、僕と同じ無詠唱、しかも並列詠唱を持っているなんて」
こいつはなにを言っているんだろう?あいつのスキルに無詠唱なんてない、ただ無詠唱が使えると見せかけるように、小声で詠唱しているだけ
「だが、相手が悪かったな僕は火属性魔法が使える。希少属性の氷属性を持っていたことには驚いたが相性が悪い【ファイヤーボール】」
やっぱり、詠唱し終えた魔法を隠していたか、ロンが詠唱したファイヤーボールは、僕のアイスランスより数が少ないがたくさんの火の球が出てきた。
「そのめざわりな魔法を消してやる」
たくさんのファイヤーボールが僕のアイスランスにぶつかる。じゅわっという音とともにフィールドは白い霧に包まれた。
「ふふふ、残念だったな、せっかくのアイスランスが消えてしまって」
ロンが僕を見て笑っているが本当に残念なのはお前の方だよ
霧がはれ、空中にあるものにロンの表情がこわばった。
「なぜだ、なぜ僕の魔法が消えて君の魔法が残っているんだ!」
僕も最初はまずいなと思ったよ、最初はね、だけど魔力の練りこんだ量の違いか、ロンの放った、ファイヤーボールは僕のアイスランスに触れると固まり砕け落ちた。
「今度こそ僕の番だね」




