第60話:それぞれの試練。カスミの約束。
人は強くなれる。ガッツ!
難度最高の依頼書を2つも受けるカスミ。
流石の2つの依頼書と最高難度SSランクを受けるカスミにフィーネから戸惑いの声が上がる。
「カスミさんが強いのはわかりますが…1つでも難しい依頼書を2つこなすのは受理しかねます。」
「僕自身がこなす依頼書は1つですよ。もう1つの依頼書は…ポール=セバスティーノ、ミミリー=リィ=ランページ、ミラージュ=ヴィ=ルナタリアの3名に当たらせます。」
さすがにギルド内にざわざわとした雰囲気が漂う。
「それだけの人数だけですか!?お言葉ですがあまりにも無茶苦茶ですよ!カスミさん!」
「この依頼書自体無理だとは思わない。それはパーティの実力、バランス、精神を見てきた僕が依頼完了すると確信が持てるからです。僕達のパーティ…セブンス・クラッチに後退はない!前進あるのみ。もし完了できなければ…」
カスミは自分の利き腕をに指を当てて答えた。
「切り落とし、町を去る事を約束しましょう。」
さすがにフィーネから言葉が止まった。しかし眼を見ると認めませんと言っている…するとどこから笑い飛ばす声がした。
「ガハッハッハッ!カスミぃ!相変わらず規格外な奴だなぁ。」
ゼフがカスミに声をかけた。
「やぁゼフさん。それくらい言わないと納得しないからさ。」
「カスミよ。そんな物騒な事では妖精のネーチャンからは認可は降りないぞぉ!」
「ならばゼフさんならどうするのさ?」
ゼフは鉄筋野郎のパーティのラムを呼び耳打ちをした。すると地下に行き、少しするとぞろぞろと冒険者達が1階ロビーに集まった。ゼフはカスミを見てニヤリと笑みを見せた。
「冒険者諸君!俺達のトップが最高ランクの依頼書を受けるのだとよ!だから祝ってやろうじゃねーか!それに失敗したらやけ酒するからここにいる全員に奢ってくれるだとさ!実においしい話じゃねーか!なぁ!冒険者諸君!」
この言葉に冒険者達は奇声怒声の大歓声に変わった。ゼフさんめぇ~しかし…
「フィーネさん。これなら認可できますか?」
カスミはやや苦い顔つきでフィーネに話した。
「フゥ…わかりました。」
オオオッッ!!!と歓声がまた大きくなる。
「しかし私だけの一存だけでは…」
「あたしゃが言ってやるよ。」
カスミの横の窓際にイスに正座しているお婆さんがいた。いつの間に?いたんですか?
「ヒッヒッヒ。ドワーフの若造がまた悪さしてると来て見たら面白い事になっておるわい。」
この町に【岡っ引き】と言われると悪さを徹底的に懲らしめる別働隊が存在する。悪党だけではなく冒険者からも恐れられるまさに鬼の別働隊のトップ銭所 お平がそこにいた。
当然彼女より歳上はいない。ゼフの顔がゾッとした顔つきになる。
「カスミや。こっちにおいで。」
カスミを呼ぶお平。
「猿王は討伐しても構わんよ。ただし馬帝は討伐より異変を確かめてくれぬか?」
異変を確かめる?なんか訳ありなのかな?
「わかりました。もし町に被害が出るなら…」
「うむ。討伐してくれて構わんよ。」
よし!大御所からお墨付きをもらった。
「わかりました。フィーネさん依頼書を。」
フィーネは依頼書に判子を押してクエストが開始された。
「それではセブンス・クラッチは明日依頼書の場所に向かって下さい。御武運を。」
依頼書を受け取りカスミは冒険者ギルド本部を後にした。
「お平さんよぉ、カスミに何を言ったんだ?」
カスミが出たあとゼフはお平に聞いた。
「なーに、ちょいとしたお願いじゃよ。ヒッヒッヒ。」
お平は笑いながら冒険者ギルド本部を出ていった。
タマゴハウスの2階リビングフロアにてーーーーー
「皆に言う事がある…冒険者ギルドで依頼書を受けてきた。」
パーティの面々は頷きながら答える。
「クエストですか?久々ですね。」
「お外にお出掛けです。」
「プニーお出かけ。」
「クエストってドキドキやわ。」
「どんな敵も倒せば良いだけだ。」
「ただし!依頼書は1つじゃない…ポール、ミミリー、ミラージュ。3人には南に暴れてる猿の王を討伐に向かってくれ。僕とユリアとプーニンは北の馬帝の調査に向かう。難しいクエストだが…ポール、ミミリー、ミラージュならやりとげると信じている。」
「マスターの信頼に見事に報いましょう。」
「ウチも師匠のクエスト…やり遂げます!」
「主の名に恥じぬ働きをしましょう!」
3人は気合いと共にカスミに恩を返せる気持ちになっていた。
「気持ちはわかった。3人に約束がある。死ぬ事はダメだ。惨めでもいい…生きる事を考えろ。そして勝利を掴め。」
激励を言うカスミに3人は頷いた。
次回:セブンス・クラッチ初の別々クエスト。
予告:どもー。神ですよ。カスミちゃん自身満々だったね~。さすがは怪物だね。怖い怖い(笑)。
次回もよろしくね。




