第49話:我の野心は彼女に砕かれた。新たなる仲間が増えた。
カガミの眼にも涙?
操られたポールを助け物質族の男と話すカスミ。
「ウチの夢…手伝ってくれます?」
「夢を…我に?」
「ウチの夢な、メッチャスゴいんやけど!どーしても難しいんや。人はそれぞれ個性があるし、なかなか平和にはならんかも知れんねんけど…そんな平和な国があったらみんな穏やかでいっ…ぱいな笑顔が出て…心も優しくなると思うんよ!」
ミミリーはたどたどしく説得する。
「優しい…国か…。」
「ミミリーは今こそ治っているが重い病気で…眼が見えなかったんだよ。」
「!」
「ウチは眼がぼんやりと霞むようになったんは五歳の頃から…10歳になった時にとうとう目の前が分からんようになった。家族からは失敗作と罵られ商人に売られたんや。何べんも何べんも自分や家族を恨んだ!…でも残ったんは虚しさだけでした…」
ミミリーは自分の過去を物質族の男に語りかける。
「そこでウチは一番幸せな事を頭に浮かべたんや!そしたら虚しさが消えていった!恨み辛みと溜めた虚しさが…あんたはウチの虚しさに似てはる…ウチは師匠に助けられ身やけど…。」
ミミリーの眼から涙が流れる。
「今度はウチが手を伸ばす番や。一緒に夢…叶えるん手伝って…。」
「我は…どうすれば…。」
ならばあのスペースなブラザーズのアニメで行っていた言葉を言ってやろう!
「頭で考えるな…心で考えろ。」
カスミはジェスチャーを交えながら物質族の男に言った。
「そちの名前聴かせてくれないか?」
物質族の男がミミリーに向かって改めて名前を聞く。
「ミミリー=リィ=ランページ。師匠から貰った名前や。」
「ミミリー=リィ=ランページ。そなたの言葉は我の野心が砕かれた。もう人族を恨むまい。」
人の眼の部分に当たる場所から涙が流れる…。気持ちがいっぱいになったんだろ。ポールも泣いてくれるかな?
物質族の男がカスミの方に顔を向けて答えた。
「我をパーティに入れて下さい。我はミミリー=リィ=ランページの夢を手伝いたい。これが我の新たな気持ちだ。」
野心は消えたか…物質族とはなんて清々しいんだ。ポールの時もそうだが…僕もミミリーとここまで説得したんだ。歓迎しよう!
「いい返事だ!気に入った!」
カスミは物質族の男に手を伸ばしてお互いに握手する。これも運命だろう。名前を決めてやるか。
見た感じ…パッと浮かんだあの名前でいこう!
「名前がないと不便だ。君にピッタリな名前がある。」
「名前を下さるのか!?その名は?」
「これからは「ミラージュ=ヴィ=ルナタニア」と名付けよう。
ん~何ともフワッとした名前だよ。何か恥ずかしいな。しかし称号とか司令官にピッタリな感じだよ。反逆はダメダメだからね。
「おお!承けたまりました!これから我はミラージュ=ヴィ=ルナタニアと名乗ります。我が主よ!」
あ、主ね、ま~いいだろ。今後は参謀として活躍を期待していこう!目立つ事はみんなミラージュに任せよう!
「カスミちゃん!ポールちゃんが眼を醒ましたよ。」
マミから言葉がかかる。ってポールちゃんってあんた!
「うむむ、はっ!ここは?」
「気がついたかポール。」
「マスター!戦いは!」
「落ち着きな。今話すから。」
カスミは簡潔にポールに話した。
「そうでしたか…わたくしとあろう者がマスターに…。」
「ポールとやら我が古代魔法は耐性がないと服従してしまう魔法。我が行いを許してくれ。」
頭を下げるミラージュ。
「頭を上げて下さい。わたくしが貴方の立場ならそうなっていたでしょう。」
まるで紳士と貴族の会話だな!んっ?
カスミの眼にプーニンの姿が写った。トコトコとミラージュの近くに行きジッと見ている。どうした?
「プニ。握手する。」
「ほう、スライムにしては上出来だな。握手してやろう。」
この上から目線の態度が気に入らなかったのかミラージュの手を弾く。
「プ~!ピカ板嫌い!」
「ピカ板だと!この水溜まりが!」
この言葉によりプーニンが怒り、弾むようにミラージュの顔面に体当たりした。
「くっ!よくも!粘着の水」
プーニンは粘着の水に悪戦苦闘にジタバタと暴れる。
「プーニンちゃんをいじめるな!」
マミがミラージュに向かって発砲した。っておい!
「マ、マミさん早くユリアに代わって!」
カスミはマミを止めるのに数時間かかった。ミラージュはギリギリのHPだったのでかなりひやひやした。
こうして新たな仲間を増やしてピクニックは終了した。しかしのんびりした生活が少し遠のく事件が一週間後に起こった。
次回:ギルドマスターの頼み。動き出す計画。
予告:ニーハオ。神様だよ。カスミちゃんもパーティが増えてノリノリだね~。くさいセリフ多いけど。プッウケる。
次回もよろしくね




