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第40話:優しい拳士ミミリー=リィ=ランページ。シャルアの思惑。

カスミに弟子が出来ました。

流れる水の様に牢屋を脱出して新たな仲間を確保するカスミ。


「あの…急に弟子だなんて!…眼や奴隷から助けて頂いたのは…嬉しいですが…その~。」


「ハッキリ言おう!君には僕と同じく武術の才能がある。」


カスミはにこやかにいい放つ。


「私に?そんなのあるわけ、キャ!」


カスミが素早く腕を前に出すと反射的に手で軌道をズラし、もう片方は拳を握っている。


「これは成る程。相手に対して対処できる構えになってますね。」


「その通り!武人とは後手になっても身体が先手を求めるものと師匠に習った!(いないけどね。)」


「わた、ウチにこんな才能が…」


「僕は聞いたよね。強くなりたい、理想の夢はなんだと?今のままならな夢は叶わない。しかし強くなれば可能性が沸き上がるもの。諦めたらそこで終了だよ…。」


よし!いいセリフ決まった!さぁ、諦めない女になれ!獣耳っ子(けもみみっこ)


「ウチは…強くなる!カ、カスミ先生!いや、師匠!ウチに武術を教えて下さい。」


カスミに頭を下げる獣人族の女性。


「教えるからには途中放棄は許さないからね。そして名前をあげよう。」


名前…何にしよう?優しい…愛情…盲目…はっ!


「今日から「ミミリー=リィ=ランページ」と名乗りなさい。」


あの名作アニメ思案。若干フワッとしてるけどピッタリだよ。脚はしっかりしてるけど盲目とか優しいとかバッチリだよ!後はお兄さんが入れば完璧だよ。

しかし何故に異世界とは名無しがいるんだ?分からん。


「はい!ウチは今日からミミリー=リィ=ランページと名乗ります。」


「わたくしはポール=セバスティーノです。パーティの参加おめでとうございます。」


「私はシスター=サンタユリアです。よろしくです。」


こうして新たな仲間が増えたカスミのパーティ。するとカスミの頭の中にアナウンスが鳴った。



新たなる称号:カスミ神拳伝承者の継承術を会得しました。



おっと!またしても称号だが…継承術?詳しい説明を!

カスミが継承術をメニューからタッチする。



カスミ神拳伝承者の継承術:師弟関係が成立した時、弟子に対して自分のスキル、ジョブスキルを継承する事ができる。ただし弟子のレベルとステータスが継承ラインを超えなければならない。



成る程、伝承と継承の違いは僕がカスミ神拳を広めてミミリーがそれを習う訳か!

なーんだ。ハッハッハッ……誰が広めるか!目立つだろうが!

よし!ミミリーが極めた時は教えるのは一人だけだよ伝えよう。


カスミは今後の行いが自分を目立たせる事をシャットアウトすると誓いながら冒険者ギルドを後にした。




帝都ギルドマスターの部屋―――――――


「彼はいかがでしたか?シャルア。」


おやつと見られた物が無くなってからカスミの事を聴くリリィ。


「プゥ~、あやつは間違いなく異人じゃな。ワシがコウモリになっても攻撃がひとつもないのじゃ。」


「異人…過去の記憶した古文書に書かれた神の化身。もしかしたら既に神と会われたかも知れませんね。」


この異世界で「神」とは創造主である全知全能の神を唯一神とした複数の神様候補によって成り立つと古文書に書かれている。

異人は神と密接な関係や神様候補と密接な関係がある人を指す名称である。


「神様や神様候補には「加護」と言う神力があると古文書に書かれていますが…未だ謎の、未知の力と記されています。」


「その未知の力を調べておるあやつ(・・・)がおるじゃろ?一度カスミに会わせて根掘り葉掘り聞いて見るとはどうじゃ?」


シャルアの顔が思惑タップリなニタリ顔になる。


「そんな巨大な戦力をワザワザこちらに贈る…いやちらつかせたと考えるなら、どうやら本腰を入れてあの計画(・・・・)を進めていると思われます。シャルア。」


「一度戦力不足で消し飛んだあの計画じゃなリリィ。ワシもゼフがここで酒を飲むなど怪しいと考えていたのじゃ。あのムチムチバカが事を起こしたと気付かす為に帝都に来たと考えるなら納得じゃ。」


「あの事件(・・)ですね。ゼフ=ガンドロフが命を張ってシャルアを救った。」


「ゼフは十分に返して貰ったと言うが、ワシはまだ恩を返しきれてないと思っているのじゃ。」


シャルアはイスに持たれながらいい放つ。


「認めたくないものじゃ。自分自身の、甘さ故の過ちを。」


まさに自分自身の過去の失敗とゼフに対しての感謝がシャルアをギルドマスターにまで登り上がらせたかも知れない…。


「シャルア…。私の方で詳しく王都の動きを調べて見る。もしも密会に発展するなら…シャルアに任せるわ。また暴れたりしたら」


「子供扱いするではないのじゃ。それとおやつは今日これだけなのか?」


「はい。また明日に取っておきましょう。」


「イヤじゃ!もっと欲しいのじゃ!」


リリィはお菓子を要求するギルドマスター(だだっ子)を見事に回避したのであった。



翌日、宿屋に止まったカスミ達は王都に戻る事を考えていると宿屋の入り口にリリィ=ムンの姿があった。


「おはようございます。カスミ達。」


「おはようございます。リリィさん…もしかしなくても僕に用件だよね?」


「察しが良くて助かります。実は冒険者ギルドに帝都一の発明家ナゼーカ=ミナギール博士がカスミさんに興味あるとの事で面会したいと。」


帝都一の発明家!?ナゼーカ=ミナギール!?名前からして明らかにマッドサイエンティストだよね!「なぜかみなぎる」なんて可笑しいよね!はっ!まさか…じ、人体実験!?


「丁重にお断りしても?」


「博士の熱望ですのでお話しだけでもと。どうぞこちらに。」


リリィがカスミを逃がした魔法を発動させる。ど、どうしよう!?


「マスター。話だけなら問題ないかと。」


「カスミさん。迷惑かけたです。行くです。」


「そうですね。行きましょう師匠。」


既に退路は絶たれたか。怖いけど行くか…はぁ。


カスミ達はリリィの魔法に入って行った。





次回:博士の語る神秘とは!いや別に聞きたくは…。王都に帰ります。

予告:はい!ゴットですよ~。カスミちゃんも師匠だなんて…怪物師匠の間違いでは。プップププ。

次回もよろしくね。


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