表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/14

第12話 サップの嫉妬ー1

***


 私――「勇者の剣」ことサップは、異世界で約三年の月日をマスターと共に歩んできました。


 あちらの世界では、マスターの真の力は正当に評価されづらく、不当な理由でパーティーから追放されることも珍しくありませんでした。それでも、マスターはいつだって私の柄を握り、「お前がいてくれれば、それだけで十分だ」と笑ってくれたのです。


 暗い迷宮の宝物庫で、ただ孤独に一千年もの時を刻んでいたあの日々とは、何もかもが違っていました。マスターが私に触れるたび、私の世界には鮮やかな色彩が宿ったのです。


 こちら側の世界――マスターにとっての「現実」に帰還してからも、その絆は続いていく。いえ、永遠に続くはずでした。


 なのに、あの女……緋宮硝子。


 突然現れたと思えば、あられもない態度でマスターをたぶらかして……。


 一体、彼女のどこにそんな価値があるというのですか!


 マスターのことを誰よりも理解し、その歩みを支えてきたのは、他でもない私なのに。後からやってきた「暗殺者」風情に、隣を譲るつもりなんて毛頭ありません。


 ……けれど、マスターは確かに言ってくれました。「お前が一番の相棒だ」と。


 ならば、私はその言葉だけを信じます。


 マスターが彼女を「家族」に迎え入れるというのなら、不本意ながらも従うしかありません。マスターの望む平穏がそこにあるのなら、私は剣として、それを見守る覚悟を決めるだけです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ