28、突然の襲来。
城に帰るとみんなバタバタしていた。
手伝おうとしたが、お披露目があるから服装を整えてもらってと言われて追い返された…。
すると視界の端にシエルの姿が見えた。
「シエル!帰ってたんだな!!」
俺は抱きつく勢いでシエルのもとへ行った。
「…はい。パーティーがあるので。少し早めに帰ってきました。……えっとそちらの方は?」
シエルはルミアの方を目線を移し尋ねた。
「あっ…。私はルミアと…申します。」
「ルミア様とおっしゃるのですね。これからよろしくお願いします。」
というとシエルは微笑んだ。
「はいっ!よろしくお願いしますっ!」
ルミアは丁寧にお辞儀をした。
「では…颯馬様とノエル様は着替えて頂けますか?…ルミア様は_」
と言い掛けたとき、
「私もお手伝いします!」
と元気よく言った。
「ありがとうございます。ルミア様。」
「じゃあ僕たちも着替えて来よっか。」
「そうだな。」
そういいながら、2人と別れ、部屋に向かった。
着替えが終わり、大広間を覗くとたくさんの人がいた。
俺ここで挨拶するのかー。少し考えないとな。
「颯馬。緊張してる?」
待機中、ノエルが笑いながら尋ねた。
「してるような…してないような…」
本当はめちゃくちゃしてる…。やばい…。
なんて会話をしていると、王様がステージに上がった。
「皆の衆!!今日は集まっていただきありがとう!今日は、待ちに待った勇者達のお披露目じゃ!!存分に楽しんでくれ!」
会場が沸き上がった。これって期待…されてるよね…。
「では、ご登場いただこう。勇者颯馬と知音のノエル!!」
「行こっか。」
俺はノエルに背中を押されステージに向かった。
「…えっと。この度勇者になりました。帝颯馬と申します。これからこの国を救うため精一杯精進したいと思います。」
まあ、とりあえずシンプルに?ねっ?
ノエルのほうをチラッと見ると目があった。ノエルは、それが合図だったかと言うように挨拶を始めた。
「この度、勇者颯馬の知音となりましたノエルと申します。いつもぶっ飛んでる勇者と共にこの国を救い、平和をもたらしたいと思います。よろしくお願いします。」
というとノエルは一礼した。
「2人には国を救う使命を授け、この国に平和を!!」
と王様が言うと、周りも平和を!と叫んだ。
「では、これからはダンスタイムじゃ。勇者達も行っておいで。」
俺はまず、長身の美女に声をかけられた。
あとで聞いたが、うちの国の由緒ある財閥のお嬢様らしい。
「勇者様。ダンスは初めて?あ…わたくしメイアと言いますの。」
「まあ。一応は。メイアさんか…よろしくな。」
「よろしくね。…ならよかったわ。」
メイアさんは華麗なステップを踏んだ。
俺もそれに合わせ踊っていた。
すると、なんか空気がピリピリしている気がした。
気にせず踊っていたが、その時が来てしまった。
「もうっ!足踏むの何回目よっ!」
突然怒声が聞こえた。
するとその声を皮切りに、あちこちで怒声が上がった。
「なんだっ!」
と叫ぶと、天井をすり抜けて"何か"が現れた。
なんだ…あいつ…。




