27.嵐の前の静けさ
「朝だっ!」
俺は、衝動的に目覚めた。今日は静かな朝だ…。
「おはよーっす。」
部屋を出て声をかけるとルミアは慌ただしく朝食を作っていた。
「おはようございます。颯馬さん。」
眩しい笑顔だ。今日も輝いてる。
「なんか手伝うことあるー?」
俺は、伸びをしながら尋ねた。
「あ…えっと…じゃあスムージーを作ってもらってもいいですか?材料は切ってあるので。」
「材料…これか…これを…どうするんだ?」
颯馬は、材料を手にとって固まってしまった。
「それはそこの機械に入れてください。それから棚の後ろにあるミルカーを入れて…あとはこのふたをして、ボタンをおすだけです!」
そういうとルミアはすべての工程を一人でやってしまった。俺は、材料を入れてボタンを押しただけ。
「よしっ。できたか?」
ボタンを押し30秒たった。できた液体は綺麗な空色だ。
「…そしたらこの容器に入れてください。」
俺は、グラスにスムージーを流し込んだ。
ガチャと音がした。ノエル起きたかな。
「おはよう…」
「おはよう!ノエルー!俺早起きしたぜ。」
「おはようございます。ノエルさん」
俺は自慢し、ルミアはお皿を並べていた。
「よし。ノエルさんも起きたので食べましょう。」
ルミアは最初よりも圧倒的に活力がみなぎってる気がする。
「ごちそうさまー!!」
威勢のいい声が今日も王室に響き渡った。今日も新しい一日が始まる…。
それから俺たちは剣の練習を一通り行い、ルミアのおいしいご飯を食べ、午後は国を散策した。国を半分くらい見たころ空が赤らみ始めた。
「ルミアはパーティー参加するの?」
ノエルが尋ねた。
「はい…。でもパーティーなんて初めてで…。踊ったりするんですよね…。」
俺は二人の話をなんとなく聞きながら夜のパーティーについて考えていた。
「颯馬さんは踊れますか…?」
今日は、夜からパーティーだったな。そういえば王様が、そのときに勇者のお披露目するって…。
「颯馬さん…?」
そっか…国の人とはあまり親密に話したことなかったな…。これを機に仲を深めたいな。
「颯馬、大丈夫?」
俺はそんなことを考えながら後二時間ほどで始まるであろうパーティーに思いを馳せた。
「颯馬さん!!」
「おお!!悪い、ルミア。ダンス…だったな。一応は踊れると思うぜ?」
ダンスか…中、高で少しかじったくらい…いや小3くらいまではバレエやってたな…。まあ踊れるか。
俺たちはその後パーティーの話をしつつ城への帰路に着いた。
まさかこんなことが起きるなんて…
きっと誰も予想しなかっただろう…。




