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わすれな草  作者: 紅朱
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負けないように

「今日も花畑に行こう!」

次の日綾瀬が家に来て開口一番に僕に言う。

「弁当とか何も準備してないけど。」

「え?もしかして昨日弁当とか用意してくれてたの?」

綾瀬は目をぱちくりさせながら僕を見た。

してましたっとは言いにくい。

「いや、そういうわけじゃ・・・。」

ボソボソ答える僕に綾瀬は裾を引っ張た。

「ごめんね。」

「別に作ってないし。いいよ、行こう」

僕は苦笑した。

「良かった。じゃあ準備してる間に・・・。あれ。そういえば、この子に名前つけたの?」

綾瀬は子犬を抱きしめた。

そういえば、つけていなかった。

思い出したように綾瀬が抱きしめる子犬に目線を向ける。

「ポチとか、そういうのでいいのかな?」

と頭をかきながら子犬を見ると、見るからに興味なさそうに綾瀬にぎゅうとされている。

「また、考えとく」

僕は話をぼやかすと出かける準備をはじめた。

綾瀬は笑って一生考えないでしょっと言う。

「そういえば、お母さんから返事あったの?」

家から出て自転車を押しているとき綾瀬は嬉しそうに聞いてくる。

「なかったよ。」

僕はすんなり答えると綾瀬は眉間にシワを寄せた。

「今日・・・。今日も!今日もするの!!!」

綾瀬は意気込んだ顔で偉そうな仕草さをする。

それが、なんだか面白くで僕は笑った。

「今日写メするのはもう決まってるんだ。」

笑いすぎて涙がでて目で拭う。

「何の花?。見つけるの手伝うよ?」

綾瀬は興味心身な顔でワクワクした様子。

「秘密。見つけたら教えるよ。」

軽口をたたく僕は、ふっと今までそんなことしたことが一度もなかったことを思い出した。

たまたま読んだ本で『人との関わりによって人は変われることができる』て書いてあったことを思い出す。

そのときは鼻で笑っていた僕がいたが、本当かもしれないと今実感した。

花畑につくと犬は鼻の匂いを嗅いでくしゃみをした。

それを綾瀬は笑いながら子犬とじゃれあう。

僕は目的の花を探すと、すぐに見つけた。

増殖しやすい草花とは図鑑に書いてあったけど、本当にその場所ほぼ一面に咲き誇っていた。

僕は写メをとる。

綾瀬はその姿を見て近寄ってきた。

「シバザクラを選んだね。」

「まぁね。」

やっぱり綾瀬は知っていたかとちょっと悔しい気持ちになった。

分からないだろうとは思わなかったけど、すぐ当てられるとなんだか図鑑を色々見た僕がダメみたいだっと思ってしまう。

「はやくお母さんに送ろう!ぜんは急げ?だっけ。とりあえず送ろうよ。」

綾瀬は急かすように僕の携帯を眺めた。

僕はメールを送るための画面を開くと文章とともに画像を送った。

こうして、何日か毎日花畑に行っては親にメールを送ることを繰り返した。

返事がないことから、くじけそうになる僕に綾瀬は何度も励ましてくれたのは言うまでもなく。

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