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自宅
自宅につくまで様々な話をする。
女性の名前は『綾瀬 彩』ということ。
もうすぐ引越しすること。
引越し前にしたいことをして思い残しがないようにしたいこと。
基本的に僕が聞き専になるわけだが綾瀬さんは気にならないようだ。
「あの、そこを曲がってください。」
自宅への道のりを伝えるときだけ話すのだけれど
綾瀬さんは知ってますよっという形で頷くだけ
むしろ僕の自宅まで知っていて言わなくても迷わず行けそうな勢いだ。
自宅につくと自転車を置き玄関を開ける。
「どうぞ」
僕は綾瀬さんを中に入れた。
「家に呼んでくれて、ありがとう」
綾瀬さんは、屈託の無い笑顔を見せると迷わずリビングに向かう。
まるで、自分の家のように。
「あの、台所に行って来るので、ソファーにでも座ってテレビでも見ててください。」
「うん。わかった。」
僕は綾瀬さんの横を通り過ぎると台所に向かった。
人とこんなにいるのは久々だ。
「僕はどうしたっていうんだろうか。人を家に呼ぶなんておかしいだろ。」
冷蔵庫から市販の2Lの紅茶のペットボトルを取り出した。
こんな姿家族が見たらビックリするだろうなっと思いながら買ったばかりのグラスに注ぐ。
「まぁ、いいか。もう関わらなければいいことなのだから。」
自分に確認するように呟く。




