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わすれな草  作者: 紅朱
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木々のせせらぎ

泉に着くと携帯をすかさず確認したが、昼過ぎにもなるも着信もメールもない。

まぁ、そりゃあそうだよな。

納得する。

今日はきっと携帯が鳴ることはないだろう。

「わん!」

僕が携帯を見ていると子犬が僕の腕に前足をのせてきた。

少し温かい。

僕は前足をどかせる。

この感覚知ってるけど、知らないほうがいいやつだ。

僕は肩で息を1度する。

子犬は黙ったままだ。

僕は子犬を地面に下ろし、泉の奥へ向かった。

大きな木の横に自転車を止める。

風が吹くたびに草木の擦れる音が心地よくさせる。

眠気が僕を誘ってくる。

子犬は泉の周りを走り回り楽しそうな鳴き声を出している。

だんだんと子犬の鳴き声が小さくなっていくような気がしてきた。

瞼を閉じる。

このまま時間が止まらないだろうかっと思った。


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