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第36話 須藤vs雀田

激しい攻防が続いていた。


ドゴッ!!


雀田の蹴りが須藤の脇腹へ入る。


須藤「ぐっ……!」


吹き飛ばされ、滑る。


それでも須藤は笑った。


須藤「……流石に三年幹部は強ぇな」


雀田「当然だ」


雀田は細い目を向ける。


雀田「一年ごときが届く場所じゃない」


須藤「はっ……!」


血を吐き捨てる。


そして、ゆっくり立ち上がった。


須藤「俺はよぉ!」


雀田「……ん?」


須藤は拳を握る。


須藤「元々、愛嬌で上を目指す為に入ってきたんだ」


脳裏をよぎる。


三鬼の成田。


圧倒的だった背中。


須藤「でもな――」


悔しそうに唇を噛む。


須藤「成田さんに叩きのめされて、一度は折れちまった」


雀田「折れるとは、情けない」


須藤「……あぁ、そうだな」


だが。


須藤はニヤリと笑った。


須藤「でも最近、こいつらと喧嘩しててよ」


田中。


銀次。


長谷川。


仲谷。


米田。


須藤「強くなっていってる自分を感じてるんだ」


拳を構える。


ボロボロの身体。


それでも、目だけは死んでいなかった。


須藤「……だから」


踏み込む。


須藤「あんたも――」


床が砕ける。


須藤「その糧になってくれよォォ!!」


ドンッ!!


渾身の右ストレート。


雀田「甘い」


ヒュンッ。


雀田が左へ回避する。


そして、そのままカウンターへ入ろうとした――


だが。


須藤の身体は止まらなかった。


右ストレートの勢いのまま。


身体が、回転する。


雀田「!?」


次の瞬間。


バギィッ!!


踵落としのような回転蹴りが、雀田のこめかみを直撃した。


雀田「ぐぁっ!!」


目が白くなる。


そのまま身体が崩れ落ちた。


ドサッ。


完全に沈黙。


「はぁ……はぁ……!!」


息を荒げながら、雀田を見下ろす。


須藤「……こいつが左に避けるのは賭けだったが……」


口元を吊り上げる。


須藤「運命の女神は、俺に味方したようだな……」


そして、そのまま。


ゴロン。


床へ寝転がった。


須藤「……つっかれたぁ……」

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