第24話 白夜
夕方の愛嬌高校。
日が落ちかけたグラウンドに、長い影が伸びていた。
結局、白星高校の集団は早々に撤退した。
「“白夜”が来る」
それだけを言い残して。
今は多くの学生が帰宅し、閑散としている。
そんな中、愛嬌高校に踏み込む者が1人。
「たのもーーー!!!!」
そう大声で叫ぶのは、背の低い。子供のようにも見える男。
銀髪のツンツンヘアーがトレードマーク
白星高校三年 番長 白夜――
白夜「ん?誰もおらぬのか??」
校門には誰もいない。
白夜は少し疑問に思う
(いつもなら三鬼の長口がいるはずだが)
(まぁいいか)
そこまで気にせず、白夜は校門を超え
校庭に歩を進める。
不気味なくらい静かだった。
風の音だけが響く。
だが――
ザッ。
その時。
校舎の陰から、人影が現れた。
一人。
二人。
三人。
そして次々と。
白夜「……あれ?」
ゾロゾロと、愛嬌高校二年たちが姿を見せる。
その数、80人以上。
校庭を埋めるように広がる集団。
完全な包囲。
その先頭で、二年代表 蟻塚がニヤニヤ笑っていた。
蟻塚「おうおう」
肩を回しながら前へ出る。
蟻塚「のこのこやってきやがったなぁ、白星の番長さんよぉ♪」
白夜「……えっ」
流石に顔が引きつる。
実は。
白星高校が撤退した後。
“白夜が来る”
その情報を聞いた蟻塚たちは、すでに待ち伏せの準備を整えていた。
そして、三鬼・長口にはあえて校門から離れてもらっていた。
理由は単純。
――逃げ場をなくすため。
白夜がじりっと後退る。
白夜「ひ、卑怯だぞ!!」
指を差して叫ぶ。
白夜「わしは正々堂々タイマンを望む!!」
蟻塚「アホかぁ!!」
蟻塚が爆笑する。
蟻塚「一人で敵校に乗り込んできた馬鹿にはなぁ」
兵隊たちがじわじわ距離を詰める。
蟻塚「世間の怖さを教えてやらなあかんねん♪」
完全包囲。
白夜の表情が引きつった。
そして。
蟻塚が、手を軽く振る。
蟻塚「やれぇ♪」
ドドドドドッ!!
愛嬌二年が一斉に動く。
戦闘開始。




