表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
14/42

第14話 斬念高校②

校舎から、ぞろぞろと人影が溢れ出す。


一人、二人ではない。


次から次へと。


鉄パイプ、木刀、バット、金属チェーン。


手に持つ“武器”の質も数も、明らかに異常だった。


数も30人は超えている。


校門前の空気が、一気に重くなる。


米田「ちょっ、ちょっと多いんちゃうかぁ……」


須藤「なんや米田、びびってんのか」


須藤は口元を歪めるが、その目はすでに周囲を測っている。


長谷川「……問題は武器持ちってとこや」


仲谷「まとめて来る感じか……面倒だな」


その中で、田中は一歩も動かない。


ただ、真正面を見ている。


銀次は軽く首を傾げる。


銀次「わぁ……いっぱいだねぇ」


その声はいつも通りだが、妙に場に馴染まない。


斬念側の人間が前に出る。


その中心。


明らかにリーダー格の男。


「おい」


低い声。


「愛嬌の一年やな」


田中が答える。


田中「そうだ」


田中は静かに一歩前へ出る。


田中「おう」


リーダー格をまっすぐ見る。


田中「愛嬌の1年やったのはお前らか?」


リーダー格「そうや」


即答。


「俺ら斬念の1年がやった」


「弱いと思ったから潰した、それだけや」


その言葉で、空気が完全に変わった。


銀次の目が、少しだけ細くなる。


銀次「ふぅん……」


須藤「ほざけや」


須藤が一歩前に出る。


米田「13人病院送りにして“それだけ”はねぇやろ」


長谷川「調子乗りすぎや」


仲谷「じゃあ今度はこっちの番やな」


斬念側がニヤリと笑う。


「やれるもんならやってみろや」


ガンッ。


誰かが地面を蹴る。


それを合図に――


一気に動く。


バトル開始。


斬念兵、同時突撃。


鉄パイプが振り下ろされる。


バットが横薙ぎに走る。


チェーンが空を裂く。


「行くぞォォ!!」


その瞬間。


田中「……遅ぇな」


ドンッ。


一歩。


それだけで、先頭の一人の間合いが崩れる。


田中の拳が入る。


ドゴッ!!


一人目、吹き飛ぶ。


銀次「じゃあ、いこっかぁ♪」


ヒュンッ。


姿が消える。


次の瞬間、数人が同時に崩れ落ちる。


須藤「来いやァ!!」


バキッ!!


米田「まとめて来るなら楽や!」


長谷川「一人ずつ潰す必要ねぇな!」


仲谷「全部まとめていくぞ!」


武器の音と、肉の衝突音が交錯する。


約30人対6人。


数の不利は圧倒的。


だが。


空気の“支配権”は、すでに愛嬌側に傾き始めていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ