第13話 斬念高校
同時刻。
斬念高校・校門前。
田中、銀次、須藤、米田、長谷川、仲谷。
愛嬌高校一年の代表格たちが、すでにそこに立っていた。
田中は無言で校門を見る。
校門の側には門番が1人。
銀次「ここが斬念かぁ……」
軽い声。
だが目は笑っていない。
須藤が舌打ちする。
須藤「こんなに早く乗り込むとはな、俺ら」
米田「向こうが調子に乗る前に潰すってことだろ」
長谷川「13人の仇や」
仲谷は腕を組んだまま一言。
仲谷「なぁそろそろ行こうぜ」
その時だった。
校舎の奥から、数人の気配。
斬念高校の生徒たちがこちらに気づき、ざわつき始める。
「おい……来てるぞ」
「マジかよ……愛嬌のやつら……」
「1年だよな? なんでこんな圧あるんだ」
校門の空気が変わる。
田中はゆっくり一歩前に出る。
ガンッ。
校門の鉄扉に軽く手を置く。
田中「……開けろ」
短い。
それだけ。
だが、その一言で周囲の空気が一段重くなる。
斬念の門番が前に出る。
「ここは斬念だぞ……勝手に――」
言い終わる前に。
銀次が横に立っていた。
銀次「ねぇ」
にこっと笑う。
銀次「話長いとさぁ……めんどくさいよぉ?」
その瞬間。
門番が一歩下がる。
理由は単純。
“圧”。
須藤が小さく笑う。
須藤「おいおい、門番がビビってんのかよ」
米田「そりゃそうだろ、銀次は半端ねぇ」
長谷川「こっちはもう止まんねぇぞ」
仲谷「入るぞ」
ガンッ。
仲谷が門を押す。
軋む音。
そして――
校門が開く。
その瞬間だった。
校舎の中から、怒号が上がる。
「来やがったぞ!!」
「愛嬌だ!!」
「全員集めろ!!」
空気が一気に戦場へ変わる。
田中は一言だけ言う。
田中「行くぞ」
銀次「うん♪」
斬念高校の“日常”が崩れ始めた。




