第16話:有能なライバルと、薬指の残像
週末の二日間を丸ごと泥のように眠って過ごし、明けた月曜日の朝。
初夏の陽光はすっかり初々しい青葉の匂いを孕み、オフィスのエントランスホールを照らすガラス張りのアトリウムには、出勤する社員たちの規則正しい靴音が乾いた反響を響かせていた。
藤堂葵は、エレベーターの扉が開くのを待ちながら、スーツのポケットの中で無意識に自らの左手を丸め込んでいた。
正確には、親指の腹で、自らの左手薬指の第二関節を何度も、何度も、強迫観念のように撫で擦っていた。
(……まだ、熱い)
そんなはずはなかった。
皮膚の表面温度を測れば、三十六度そこそこの平熱に決まっている。高熱に浮かされていた土曜日の朝からすでに二日が経過し、体調は万全で、喉の痛みも微熱の気だるさも綺麗さっぱり消え去っていた。
それなのに。
あの朝、あの白光が満ちるベッドサイドで、膝をついた十八歳の少年が落とした口づけの感触だけが――まるで焼印のように、葵の神経の奥深くに癒えない火傷を残していた。
――『葵さんがいなくなったら……僕、生きていけません』
――『僕を、捨てないでください』
――『もう……逃げられないですよ。責任取ってくださいね』
朝靄の向こうで紡がれた、あの切実な祈りと、獲物を絡め取るような捕食者の甘い囁き。
大粒の涙を零しながら葵の手の甲に額を押し当て、すがりつくようにして葵の左手を自らの唇へと引き寄せた湊。
チュ、と小さく濡れた音を立てて、薬指に吸い付くように押し当てられた唇の弾力。吐息の湿り気。上目遣いに見上げてきた漆黒の瞳に宿っていた、狂おしいまでの執着と独占欲の炎。
あの瞬間のすべてが、網膜の裏側に焼き付いて離れなかった。
今朝、家を出る時でさえそうだった。
すっかり熱が下がってスーツに着替えた葵を見送るため、玄関に現れた湊は、休日に葵が買い与えた柔らかなアイボリーのカーディガンを身に纏い、手には完璧な栄養バランスの朝食の後片付けを終えたばかりのエプロンを下げていた。
そして葵の靴を揃え、鞄を手渡す際、湊は葵の左手――あの薬指のあたりを、自分の長い指先でわざわざツーッと撫で上げるようにして触れてきたのだ。
『葵さん。病み上がりなんですから、絶対に無理しないでくださいね』
無邪気なワンコのような声音。けれど、その瞳の奥には、葵の理性を完全に掌握したことを自覚している男の、昏く艶やかな笑みが揺らめいていた。
『今日も……早く帰ってきてくださいね。僕、ずっと待ってますから』
背中に投げかけられたその言葉の重みに、心臓が壊れた時計のように跳ね上がったのを、葵は今でも生々しく覚えていた。
「……はぁ。しっかりしなさい、藤堂葵」
葵は小さく息を吐き出し、エレベーターに乗り込んだ。
鏡張りの壁に映る自分を見つめる。
チャコールグレーの上質なセットアップスーツに、淡いラベンダー色のシルクブラウス。ひっつめにした髪は後れ毛一本乱れておらず、メイクも完璧だ。三十三歳、大手デザイン会社『スタジオ・アーク』の最前線を走るプロジェクトマネージャー。
そこにあるのは、どこからどう見ても有能で隙のない大人の女の姿だった。
十八歳の少年に指先を奪われ、その熱に溺れかけている愚かな女の影など、一ミリたりとも見せてはならない。
ここは戦場だ。プロフェッショナルとしての誇りと責任が支配する世界なのだから。
チーン、と澄んだベルが鳴り、制作本部のフロアに降り立つ。
月曜日の朝九時。すでにオフィスはキーボードの打鍵音と内線電話のベル、紙をめくるリズミカルな音で満たされていた。
「あ、藤堂マネージャー! おはようございます!」
自席の島へ足を踏み入れるなり、チームの若手デザイナーのミホが弾けるような笑顔で駆け寄ってきた。
「体調、もう大丈夫なんですか!? 金曜の夜、役員プレゼンが終わった直後にすごい青ざめた顔で帰られたから、みんなで心配してたんですよ!」
「おはよう、ミホちゃん。心配かけてごめんね、週末にたっぷり寝たからもう完全に復活したわ。それより、先週の『エテルナ』の修正指示書、クライアントから正式なフィードバックは届いてる?」
「はい! 朝イチで宣伝部長から直接メールが入ってました! 『役員会での満場一致の承認が取れた。短時間であれだけのクオリティの代案を揃えてくれた藤堂チームに心から感謝する』って! 葵さん、大絶賛ですよ!」
「……そう。よかった」
葵は胸を撫で下ろし、デスクの引き出しにバッグを収めた。
あの極限の状態で、高熱に意識を朦朧とさせながら演じ切ったプレゼンが、無事に実を結んだのだ。張り詰めていた肩の力がふっと抜け、安堵の息が漏れる。
周囲のスタッフたちからも次々と「葵さん、さすがです!」「あの修羅場をひっくり返すなんて神業ですよ」と称賛の声が飛ぶ。
その言葉の一つひとつに笑顔で頷き、部下たちを労いながら、葵はノートパソコンの電源を入れた。
いつも通りの月曜日。いつもの日常。
これでいい。仕事に没頭していれば、あの少年の狂おしい執着も、薬指に残る甘い毒のような感触も、自然と心の奥底へ沈んでいくはずだった。
――けれど。
現実は、そう甘くはなかった。
マウスを握り、メールの文面をスクロールしようとした瞬間。
左手の薬指が、キーボードのキートップに触れる。
カチャリ、と沈み込んだプラスチックの冷たい感触。
その瞬間、まるでパブロフの犬のように、葵の脳裏にあの土曜の早朝の光景がフラッシュバックした。
――チュッ。
静まり返った寝室に響いた、あの小さな水音。
葵の指先を包み込んでいた湊の両手の熱。
濡れた長い睫毛の隙間から見上げてきた、あの深淵のような漆黒の瞳。
皮膚の奥深くまで染み込んできた、息を呑むほど熱く、抗いがたい雄のフェロモン。
「っ……!」
葵の指先が、ビクリと痙攣したように跳ね上がった。
心臓がドクンと嫌な音を立てて肋骨の内側を叩く。
カッと耳の付け根が熱くなり、全身の毛細血管が急速に拡張していくのが分かった。
(な……何やってるのよ、私……っ! 仕事中よ!?)
葵は両手で顔を覆いそうになるのを必死に堪え、息を呑んだ。
たかが指先にキスをされただけだ。
相手は十八歳。行き場を失って保護した、いわば迷子の大型犬のような存在。病み上がりの混乱の中で、彼なりの精一杯の感謝と甘えが暴走しただけのこと。
そう理屈で片付けようとしても、身体が言うことを聞かない。
キーボードを打つたびに、薬指の第二関節がチリチリと熱を帯びる。指先から腕を伝い、心臓へと這い上がってくる甘美な痺れ。
書類をめくる指が、わずかに震える。
「……ダメ。集中しなきゃ……」
冷えたミネラルウォーターを喉に流し込んでも、胃の腑に落ちた冷気は、胸の奥で燻る熱を冷ましてはくれなかった。
「おいおい、藤堂。月曜の朝からそんなに怖い顔してモニター睨みつけるなよ。ディスプレイに穴が開くぞ」
ふいに、頭上からかけられた軽やかな声に、葵はハッとして顔を上げた。
パーテーションの向こうから姿を現したのは、長身の男だった。
仕立てのいいネイビーのウィンドウペンチェックのスーツを崩すことなく着こなし、白シャツの第一ボタンを開けた襟元からは、洗練された大人の余裕が漂っている。
すっきりと整った眉に、涼やかな目元。鼻筋の通った精悍な顔立ちには、相手に警戒心を抱かせない絶妙な人懐っこい笑みが浮かんでいた。
結城颯真(ゆうき そうま・三十二歳)。
葵と同期入社であり、スタジオ・アークのクリエイティブ第二部を率いるエースディレクター。
国内外のデザインアワードを幾度も受賞している社内きっての実力者であり、葵とは新人の頃から互いに競い合い、愚痴を言い合い、修羅場を潜り抜けてきた、唯一無二の「戦友」にして最大のライバルだった。
「結城くん……」
「聞いたぞ、『エテルナ』の件。金曜の土壇場で競合の横槍が入って、役員プレゼンまで六時間しかない絶望的な状況から、見事に満額受注をもぎ取ったんだってな」
結城は手に持っていた紙コップの片方を、葵のデスクのコースターの上にコトリと置いた。
葵が目を瞬かせると、ふわりと香ばしいキャラメルと深煎り豆の豊かな香りが立ち上った。
「駅前のスペシャリティコーヒーのやつだ。お前、疲れた時は甘いラテ飲むだろ。ショット追加で甘さ控えめにしてある」
「……ありがとう。助かるわ」
「礼には及ばないさ。同期の快挙を祝しての差し入れだ。……ま、相変わらず無茶な働き方してるみたいだけどな」
結城は葵の隣の空いている丸椅子を引き寄せると、長い脚を組んで腰を下ろした。
その距離感は、長年苦楽を共にしてきた同期ならではの自然さだったが、三十代の大人の男が放つ落ち着いたコロンの香りと、仕立ての良いスーツの擦れる音が、葵のパーソナルスペースを適度に侵食してくる。
「顔色、まだあんまり良くないぞ。金曜の夜、相当無理したんじゃないのか? うちの部の相原から聞いたぞ。『葵さんが倒れそうなのを必死に支えてタクシーに乗せた』って、あいつ半泣きで報告してきたからな」
「相原くんったら……大げさなんだから。ちょっと貧血気味だっただけよ。週末にしっかり休んだから、もう平気」
「嘘つけ。お前が『平気』って言う時は、大抵限界を三歩くらい踏み越えてる時だ」
結城は呆れたように目を細め、けれどその眼差しには、隠しようのない深い気遣いが宿っていた。
「お前は昔からそうだ。新人の頃から、誰にも弱みを見せないで、全部一人で抱え込んで牙を剥いて突っ走る。……頼もしいマネージャーだけどさ、見てるこっちはヒヤヒヤするんだよ」
「結城くんにヒヤヒヤされる筋合いはないわよ。あなたこそ、今期のアパレルの案件でクライアントと揉めて徹夜続きだったじゃない」
「俺のことはいいんだよ。俺は図太いからな」
結城はカラリと笑い、デスクの上に置かれた葵の資料の束へと手を伸ばした。
「どれ、その『エテルナ』の最終構成案、同期のよしみで法務チェックと契約周りの落とし穴がないか、俺の方でもダブルチェックしてやろうか? うちのチームの案件とスケジュールが被る部分もあるし、リソースの融通くらい利かせてやるよ」
「えっ、いいの? 結城くんのチームも忙しいでしょうに」
「同期の頼みなら断らない主義だ。……ほら、その資料貸してみろ」
結城が身を乗り出し、葵の手元にあるクリアファイルを受け取ろうと指を伸ばしてきた。
その瞬間だった。
結城の細く乾いた指先が、葵の左手の甲を、ほんのわずかにかすめそうになった。
ただの書類の受け渡し。職場で日常的に繰り返される、何の意味も持たない偶発的な皮膚の接触。
それなのに。
「――っっ!」
葵の身体が、まるで高圧電流を流されたかのように激しく跳ね上がった。
バサリ、と音を立ててクリアファイルが手から滑り落ち、デスクの上に散乱する。
葵は弾かれたように左手を胸元へと引き寄せ、椅子の背もたれに激突する勢いで身体を仰け反らせていた。
「……え?」
結城の手が、宙で止まった。
葵のあまりにも異常な拒絶反応に、結城は目を丸くし、ポカンと口を開けていた。
「葵……? どうしたんだよ、急に」
「あ……っ」
我に返った葵の顔から、サーッと血の気が引いていくのが分かった。
やってしまった。
職場の、それも気心の知れた同期の前で、まるで触れられるのを極限まで恐れる潔癖症のように手を引っ込めてしまったのだ。
葵の胸の奥で、心臓が早鐘を打っていた。
結城の指先が触れそうになった瞬間、葵の脳裏に警報が鳴り響いたのだ。
――触らせてはならない。
この薬指に。
あの朝、湊が熱い唇を押し当てて「僕だけのものだ」とマーキングしたあの場所に、他の誰の体温も触れさせてはならないという、不条理で本能的な拒絶反応が、葵の理性を置き去りにして身体を動かしてしまったのだ。
(……嘘でしょ。私、何を怯えてるの……!?)
葵は震える指先をぎゅっと握りしめ、必死に平静を装おうと言葉を絞り出した。
「ご、ごめんなさい! ちょっと……静電気が走ったみたいで、びっくりしちゃって……!」
「静電気?」
結城は眉をひそめ、宙に残された自分の手と、葵の胸元に引き寄せられた左手を交互に見つめた。
鋭い男だ。デザインだけでなく、人間の機微を読み取ることに長けたクリエイターの視線が、葵の強張った表情を逃すはずがなかった。
「……手が、震えてるぞ」
結城の声から軽やかさが消え、低く落ち着いたトーンへと切り替わった。
彼はゆっくりと立ち上がり、床に落ちたクリアファイルを拾い上げると、葵のデスクの上に整然と揃えて置いた。
そして、葵の顔をじっと覗き込んできた。
「藤堂。お前、本当に大丈夫か? 静電気でそこまで青ざめるわけないだろ。……やっぱり、体調が戻ってないんじゃないのか?」
「だ、大丈夫よ。本当に、ちょっと寝不足で過敏になってただけだから」
「そうは見えないけどな」
結城は腕を組み、葵を観察するように見つめ続けた。
その切れ長の瞳には、同期としての心配と、そして何か釈然としない違和感を抱いた男の探るような光が宿っていた。
葵は結城の視線から逃れるように、ラテの紙コップを両手で包み込んだ。キャラメルの甘い香りが鼻腔をくすぐるが、喉の奥がカラカラに渇いていて、うまく飲み込むことができない。
大人の男のスマートな気遣い。
同年代で、仕事の価値観も共有できて、社内での立場も対等な結城颯真。
客観的に見れば、三十三歳の独身女性にとって、これほど安心できて魅力的なパートナー候補はいないだろう。社内でも「結城と藤堂はお似合いだ」と噂されることが何度もあった。
それなのに。
結城の気遣いに触れれば触れるほど、葵の心の中に浮かび上がってくるのは――真逆の存在だった。
雨の夜、エントランスで行き倒れていた、身寄りのない少年。
エプロンをつけて出汁巻き卵を焼き、葵の帰りを玄関で待ちわびていた姿。
十八歳という若さの危うさと、それを覆い隠すような圧倒的な家事スキル。
そして、泣きながら薬指に唇を落とし、「生きていけない」と縋り付いてきた、あの狂おしいまでの重い愛。
(……どうして)
葵は心の中で頭を抱えた。
どうして、こんな洗練された大人の男の前で、あんな十代の少年のことばかりが頭を埋め尽くしてしまうのか。
理性が叫んでいる。結城のような対等な大人の男と向き合うのが、三十三歳の社会人として正しい道だと。十八歳の男の子と同居し、その執着に甘やかされている現状は、倫理的にも社会的にも破滅への一本道だと。
けれど、結城が近づいてくるたびに、葵の身体の奥底が「違う」と拒絶の声を上げる。
葵の肌が求めているのは、結城のスマートな優しさではなく――湊の、あの息が詰まるほどに重く、甘く、逃げ場のない独占欲の熱気なのだと。
その残酷な自覚に、葵の背筋を冷たい汗が伝った。
「……まぁいいや。無理に話せとは言わない」
重苦しい沈黙を破ったのは、結城の静かな声だった。
結城は腕時計に目を落とし、それから葵に向かって悪戯っぽく片眉を上げてみせた。
「ちょうどもうすぐ十二時だ。藤堂、メシ食いに行こうぜ」
「え……?」
「『エテルナ』の慰労会だよ。お前が一人で無茶して倒れかけたって聞いて、同期としてメシの一杯くらい奢らないと寝覚めが悪い。それに、秋からの合同リサーチの件、お前とすり合わせておきたいアライアンスの話もあるんだ」
「あ、でも……私、今日はお弁当が――」
言いかけて、葵は言葉を飲み込んだ。
お弁当。
今朝、湊が持たせてくれようとした、あの淡い桜色のクロスに包まれたお弁当箱。
けれど今朝の葵は、薬指へのキスの動揺と気まずさに耐えかねて、「ごめん、今日は社外で打ち合わせが入るかもしれないから」と嘘をついて、お弁当を置いてきてしまっていたのだ。
あの時、湊が見せた傷ついた仔犬のような表情を思い出し、葵の胸がズキリと痛む。
「お弁当? 持ってきてないんだろ? デスクの上にいつもの巾着がないじゃん」
結城は葵の動揺を意に介さず、ポンと手を叩いた。
「決まりだな。駅前の新しくできたイタリアン、予約取ってあるんだよ。あそこの生パスタ、お前絶対好きだと思うからさ」
「結城くん、予約まで取ってたの……?」
「お前が過労で倒れる前に連れ出そうと思ってな。ほら、行くぞ。上着羽織れ」
淀みのないエスコート。断る隙を与えない、スマートで強引な大人の誘い方。
仕事の相談も兼ねていると言われてしまえば、同じマネージャー職として拒絶する正当な理由はどこにもなかった。
「……分かったわ。ご馳走になるわね」
葵は小さく息を吐き、デスクからスマートフォンと小さなポーチを手に取って立ち上がった。
オフィスを出て、初夏の風が吹き抜けるビジネス街の並木道を並んで歩く。
日差しの下を歩く結城の横顔は、やはり非の打ち所がないほど整っていた。すれ違う他社のOLたちが思わず振り返るほどのオーラを放ちながら、結城は葵の歩幅に合わせて自然に速度を落とし、車道側をさりげなく歩いてくれる。
すべてがスマートで、すべてが完璧だった。
それなのに。
葵の左手は、スーツのポケットの中で、未だに強く握りしめられたままだった。
薬指に残る、消えない熱。
結城の香水の香りが風に乗って届くたびに、葵の鼻腔は無意識のうちに、あの二〇五号室の石鹸の匂いと、出汁の香りを求めてしまっていた。
(……湊くん。今頃、何をしてるかしら)
置いてきてしまったお弁当を、あの子は一人で食べたのだろうか。
あの暗い瞳で、葵の帰りをじっと待ち続けているのだろうか。
隣を歩く大人の男の気配を感じながら、葵の心は、遠く離れたワンルームの部屋の中で待つ十八歳の少年の影に、一歩、また一歩と、深く絡め取られていたのだった。




