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土魔法の令嬢  作者: 雪風花


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愛と怒りの王都3

ローリーはアーノルド聖剣士さまの子爵領に行くので、隊をやめると言うと、お前のように足の悪い騎士が魔獣のバッコする領に行き、役立つとは思えない、せいぜい足手まといにならぬよう、魔獣の餌にならぬよう、気をつけるのだなと言って上官に笑われたけど、彼はもう、気にしなかった。

たとえ、魔獣に食われようと、聖剣士、アーノルド様のためなら、命は惜しくない、この方に自分の生涯をかけようと、暗い倉庫を出て、晴れ晴れした気分で、軍部の建物の前で彼を待った。

早朝、武器職人ガルシアと別れを惜しみながら、軍部の中央建物の前でローリーと待ち合わせしていたアーノルドはローリーを連れだって、王都からさらに南の子爵領のもとカルロス大尉に会いに旅立った。

この王国は、ほぼ中央に王都があり、王都の周りには裕福な貴族達の侯爵領があり、その周りには伯爵領、さらに、子爵領と決められている、当然王都から遠い子爵領は貧しい領が多く、そこには、国の軍隊の手が届かず、魔獣が多くいる領が、多い。   そんな領にカルロス大尉は一人で住んでいる。

アーノルドはカルロス大尉の今までの不義理を詫び、ローリーは、最後まで自分をかばってやめたカルロス大尉にもう一度お礼を言いたいと、思い、アーノルドは早馬で風魔法のローリーは空を飛び子爵領に急いだ。

カルロス大尉の家はすぐ分かった。 彼は海辺にポツンと立つ一軒家に住んでいた。

ベランダから海を眺めているのが2人の目に入ったが、カルロス大尉はすぐ部屋に入ってしまった。

ドアの前に立ち、ドアを叩くと、ドアがあいた。

そこには、懐かしいカルロス大尉が立っていた。

部屋の中から子供の泣く声が聞こえた。  カルロス大尉は2人をしばらく何も言わず眺めていたが、まずは部屋に入れと、中に入れてくれた。   小さな部屋にベッドが一つ、ベッドには5,6歳ぐらいの子が赤い顔をして寝ていた。   病気じゃ、とカルロス大尉はポツンと言った。

これを治すには高級ポーションが必要になる、王都のギルドにあるが、残念ながら、そんな大金はない。 このままだと、あと、3,4か月の命だそうだ。   

聞けば、カルロス大尉のお孫さんだそうだ。  父親はこの領で冒険者をしていたが、命を落とした。

私もこの地で冒険者をして、食っているが、孫が病気になり、この5か月ほど、仕事にも出られない。

アーノルドとローリーは顔を見合わせた。


アーノルドは、確か大尉は子爵領の子爵の称号をお持ちですよね。その領には戻らなかったのですか?

息子が領主をやっていた領か、とっくにとりつぶしになった、とカルロスは答えた。

やはり私のせいで、、、と、ローリーは深い悲しみに顔を曇らせた。

カルロスは、きっぱりローリーに言った。 お前のせいではない、むしろ、アーノルドにあれほど頼まれたのに、お前を守ってやることが出来なかった。  それに、軍で不正が行われたら、俺はお前でなくても同じことをする、泣き顔のローリーをみて、カルロスは、ローリーの頬のなみだを手で拭った。


ところで、2人揃、いったいどうしたことか?  ローリーはもう軍をやめたのか?

カルロスは、ローリーに尋ねた。  ローリーはカルロスに、軍をやめて、アーノルド子爵領に行きます、と答えた。  それはよかった。 お前はズッート、アーノルドが迎えに来るのを待っていたからな。   また、子供がベッドでぐずり始めた。

子爵領に行く前に、、、とアーノルドは、言った。 そして、おもむろに大きめの金の石を3つ差し出した。  子爵領には確か冒険者のギルドがあったな。  これを金貨に替えて来てください。

上級ポーションの値段がいくらだか知りませんが、これで足りなければ、領に戻り息子にいくらでも金を届けさせます。  カルロス大尉は大きな金の石を見て、それが、大変純度の良い、最高級の物だとわかると、涙を流した。  

お孫さんは、僕たちが留守の間、見ています。 ローリーは足早に冷たいタオルを熱のある頭にのせた。  アーノルドも聖剣から聖水をだして、お孫さんを介護しています。   ギルドに行ってこの金の石を金貨に替えて来てください。とカルロスに頼んだ。 

カルロスは、2人に頭をさげて、子爵領のギルドに金の石を金貨に替えるため、自宅を出た。


金の石はギルドに行って鑑定してもらったら、自分が思っているより、上級品で、応接間に通され、莫大な金貨を渡された。 王宮の高級ポーションもこのお金があれば、3,4本買えると言われた。

カルロスはこの降ってわいたような、2人との再会、幸運を胸に秘め、我が家に戻った。

家では、ローリーが食事の支度をして待っていた。  孫はまだ少し顔は赤いが、落ち着いていて、穏やかな寝息を立てながら、寝ていた.   カルロスは冒険者ギルドであった出来事を興奮気味に2人に話した。  孫の病気はポーション一本あれば、治ると言うカルロスに、アーノルドはお世話になった先輩のお孫さんのためなら、このお金で出来る限り、ポーションを買ってくださいと、言った。

王都までポーションを買いに行くのは、ローリーが請け負った。  ローリーなら得意の風魔法でここから王都まで半日ぐらいで行ける。  命に代えて、、お孫さんのポーションを持ち帰ります。

ローリーの心強い言葉にアーノルドもカルロスも安堵した。  その夜、夕食を食べながら3人は積もる話をいろいろした、金の石のことは、娘、レイナの土魔法で出したと真実を話した。         


その夜はカルロスのお孫さん、ミッシェルのため、神に祈りを捧げ、早めに寝た。 








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