石職人マチス、息子達に会いに行く
マチスの住む街から、朝、乗合馬車に乗り、マチスは息子たちの住む公爵領へ向かった。
子爵領の街から乗り合い馬車に乗る人はほとんどなかったが、一人、隣の伯爵領に行く青年が、私に話しかけてきた。 彼もまた仕事が子爵領には無く、仕事を探しに伯爵領に行くらしい。
街のすぐ上にある伯爵領は立てに細長く、王都に行く公爵領と繋がっているし、ギルドの支店があるため、
比較的潤っている。 伯爵領に入ると、砂地からだんだん緑が多くなり、豊かな森が広がっている。
マチスが若いころは、子爵領も貧しかったけど、豊かな緑が広がる農業が盛んな場所だった。
大きな石は辺境伯から、購入して主に辺境伯様の仕事の依頼をひきうけていた。
子爵領に新しい領主がきたが、下爵されたことが面白くなかったのか、あまり仕事はせず、贅沢な暮らしをしていた。 頻繁に出てくる魔の森からの魔獣に業をにやし、魔の森を半分焼き払うと言う、暴挙に出た。
確かに森を焼いたことで、死んだ魔獣もいたが、ほとんどが、魔獣パニックなって森から出て、近くの村をつぎつぎ襲ってきた、 そのときは、隣の辺境伯様の隊、王宮から派遣された隊が我が子爵領にやってきて、退治してくれその時は魔獣騒動は一見終わったように思えた。
その時の責任を取らされ、前子爵家はおとり潰しになり、何年かこの子爵領には領主が不在で、辺境伯様がこの地を併用で納めていたが、村が消滅し、魔の森からの魔獣が多く出て、砂が子爵領領を浸食するようになった。
この魔獣退治で王宮から来た聖剣士の目覚ましい功績でこの地を治めることになり、辺境伯様と協力しながら、この不憫な地を治めていた。
そんな時、長男は風魔法の認定をうけ、弟たちと砂が広がっていく領地を出て、公爵領に行った。
3年ほど前までは、毎年この子爵領にも、3人のうち誰かが、顔を出してくれていたが、この2年ほどは、トント顔を出さなくなった。 やはり、辺境伯と子爵家のお嬢様の婚約が、辺境伯様の死によって、取り消しになったことで、この地に完全に見切りをつけ、3人で公爵領で頑張って、親父を迎えに来ると言ったまま、たよりがない。 私が息子達の家に言ったらどんな顔をするのだろうか?
息子達は元気でやっているのだろうか? はやる気持を抑え、マチスは馬車に乗っていた。
途中、マチスは一緒に乗っていた若者に連れられ、伯爵領のギルドにいってみた。
ギルドの求人案内をみて、風魔法が使える石屋の手間料などを、見ていた。
一緒にいた若者もF級ランクの認定を貰い、求人欄を食い入るように見ていたが、どうやら、なかったようだ。 F級ランクはランクとしては、最低で家事の手伝いなどの仕事がおもだが、部屋を借り、食べていくには難しい。 住み込みで出来る仕事は、子爵領出の彼には見つからなかった。
がっくり、肩を落とした彼に、マチスは食事に誘った。
一緒に食事をしながら、子爵領に帰るように言った。
隣の子爵領のお嬢様が土魔法の達人でどうやら街の再建をかんがえているらしい、魔道具屋を経営してる子爵様にも、最近仕事がはいったようだ。
両子爵領は、これから面白いことが起こるかもしれない。 若者は半信半疑で聞いていたが、お腹が一杯になり、気持ちが落ち着いたようで、食堂で別れをつげ、帰りの馬車で子爵領に戻っていった。
マチスは近くの宿屋に宿をとり、持ってきた300万ギガほどのお金を大事そうに枕元に置き、翌朝に備え、夕食を早めにとって、ベッドで休んだ。
次の日マチスは公爵領行の馬車に乗り込んだ。 伯爵領から公爵領に行く人は多く、馬車は大きかったが、混んでいた。マチスは伯爵領の出口付近でもう一泊し次の日、息子たちのいる公爵領に行くことにした。 やはり、公爵領は金持ちが多く、宿屋の値段も高い。
この国は王宮を真ん中に、すぐ周りには王家の親族の多い公爵領、その下に伯爵領、子爵領とある。
男爵は領地を持たないので、騎士出が多く、王宮の警備や王宮の軍隊、さらに公爵家、伯爵家、子爵家といたるところにいる。
子爵領の街に野菜、花などを安く届けてくださる、子爵様の奥様の父親も男爵である。
その男爵様のお孫さんにあたる、レイナ様が自分のようなものを頼ってくださった。
何としてもレイナお嬢様の力になりたい。 だんだん公爵領が近づくと、マチスは決意を新たにするのであった。
公爵家に入る少し前マチスはすこし料金の高い宿屋に泊まった。
明日は公爵領、マチスは、その夜なかなか眠りにつけなかった。




