父と母とのランチタイムでの話し合い。
何時もの昼食を用意をメリーにまかせ、私は自分の部屋にこもり、父と母が戻るのを待った。
庭の半分にわたる、巨大な岩盤を私は出してしまった。 私は沢山の土を出すことには成功したが、あの5メーターの高さにも及ぶ岩盤を土に変えることはできない。 あの岩盤の下の土を呼び出せば、さらに岩盤はせり上がり、もっと高くなるかもしれない。 いっそのこと、あの岩盤の上に土をたくさん呼び出し、屋上ガーデンのようにして、野菜を育てるか? 父と母に相談してみよう。
マークが真っ先に父と母に報告してくれると思うので、父も母も岩盤がせり上がった岩盤を見て何を思うのであろう。 マークは岩盤の上によじ登り、楽しそうにしてたけど、、、まあ考えようによってはあの分厚い岩盤が土が砂に変わるのを守っていたのかもしれない、などとあれこれ思いながら、私は部屋の中でおとなしくしていた。 メリーは砂の中から出てきた金のコップを磨きながら、呑気に鼻歌を歌っている。 このコップで、お父様の水魔法で出したお水を飲めば、さぞ美味しいでしょうね。
昼食の時間、私は食堂に出られず、そのまま父と母の帰りを待っていた。 父と母は、3時間ほどたってから、私の部屋にやってきた。 母は少し興奮したように、父はすこしあきれたように私に言ってくれた。 たくさんの土が裏庭に出た、すごいぞレイナ、父は私を褒めてくれた。
「あの岩場、私の良い剣の練習場になるわ」と母は私に言った。
「さあ、皆でお昼にしましょう、メリーから渡された金のコップ、とても素敵ね、あのコップでお水をのみましょう」母の言葉で。私は気を取り直し、食堂に急いだ。
昼食が終わると、母が口を開いた。 「裏庭に巨大な岩盤が出て驚いたが、私が岩盤をすこし火魔法で切ってみたら、サクサク切れて、面白かったわよ」。 お父様も聖剣で切ってくれて、大きな石の板を何枚か作った。 聖剣でそんなもの切って大丈夫なの、我が父よ。
父もさらに口を開いた。 大きな分厚い石の板は村の住民達の住居に使えるかもしれない。
屋敷の朽ちかけた、石垣にも使えますね、私は調子に乗ってそう言ってみた。
屋敷の庭は相当広く、見渡す限り、庭だけど、私はその庭で土を育て、おじいさまのようにたくさんの野菜を村の人達のために育てたい。 村にも行って、村の土がどうなっているのかも、知りたい。
おじい様にも会いたいので今日兄が戻ってきたら、頼んでみようと思った。
午後私は前の庭に出て、裏庭から出た、たくさんの土を井戸近くに出して、残った土の魔石をその上に全部置き、土よ増えろと呪文を唱えた。井戸の周りにはジワジワと土が増えるのが見て取れた。
?? ここには、石の地盤が存在しないのかな? やはり土魔法の石が土を呼んだのかな? 私は土の魔石の威力をあらためて感じた。 今日は早めに前の庭での魔法の練習を切り上げ、今後の作戦を考えた。
私は、砂に助けられているので、砂をこの領土からすべて無くすことは考えていない。 砂と仁義なき戦いをしてるうち、砂が私の子分のように思えてきた。 砂の中には莫大な資産が眠っている。砂はそれを守ってくれていたのではないか? 砂と土と緑の子爵領を目指そうと決めた。
土と緑を増やすには、もう少し、砂に後退してもらわないとね。 領主の庭を緑に戻し、たくさんの野菜を育てる。 欲を言えば、もう少し回りにも土を広げ、防風林や美味しい果物、木の実がなる木を植えたい。 あと村の土を蘇らせ豊かな作物が採れる場所にしたい。
兄の作ったシールドで砂は幾分防げるけど、今では豆以外は採れない畑になってしまっている。 出来ればもう少し村をひろげ、牧場を作りたい。 村長さんや、村にいる人たちに会い魔の森の話を聞きたい。 魔の森の消失部分を早く取り戻し、もとの広大な魔の森を復活させ、森の瘴気の濃度を薄めたい。
私の夢は、どんどん広がり、結局美味しい物をたくさん食べたいの、結論に達した。




