兄、夢の中で風神に出会う。 令嬢、砂の庭に石の山を積み上げる。
妹のレイナは、神業ともいえる、風魔法を取得したのだろうか? しかも一日で、、、
兄のジュラルドは興奮してなかなか寝られなかった。 兄としてのプライドも少し傷ついた。
やっと眠りについたとき、一人の男に出会った。 男は、白いひらひらのレースのついた服をきて、髪は青いクルクル巻き毛で、王子様風の容姿であった。 見知らぬ少年にジェラルドは気軽に声をかけた。 男はジュラルドに、お前の妹はとんでもなく図々しい娘だな、と言った。 この少年は、妹のボーイフレンド? いつの間に知り合ったんだ?、と思ったが、兄として妹の悪口を言われたので、この見知らぬ男を、睨みつけた。 「違う違う、我は汝に風魔法の付加を授ける」男は重々しく口を開いた。 「はい、付加」と少年は軽く頭をさわり、そのうちどんどん体が大きくなり、髪も白い髪を長く伸ばし、なかなかな美丈夫な男に変身してどこかに行ってしまった。 見知らぬ男に触られた頭が、ピリピリ痛い。 痛みで目を覚ましたら夢であった。 ジュラルドはキッチンに行って、水を飲んで再び眠りについたが、触れられた手の感触が生々しく残っていた。
レイナは朝早く起きて、女神様に祈った。 夕べの約束は忘れないよね、フーガにお願いしてくれたよね。また暴風ふかせたら、遠慮なくストップさせてもらうからね。
でも、暴風じゃなければ、もうあの魔力は使わないと、約束する、この力は天に返すからね。
お母様とお父様とお兄様、メリー、マーク、私のお肌ツヤツヤ、髪の毛ツヤツヤはおまけでもう返さなくてよいみたいだけど……。 何日ぐらい魔力を返すのにかかるのかな? 半年、一年、五年、十年、まあポチポチ返せば良いのかもしれないけどね。 森の瘴気もこれ以上はストップの約束、女神様がしてくれたから、焦らないで集中して庭を作っていきましょう。 朝の食卓を家族と囲みながら、レイナは兄の顔をみた。 兄はなんだか、魔力があふれ。力がみなぎっているようだった。
メリーは今日私の練習が終わった後、兄様のズボンが完成したので、見せてくれるって、、、楽しみだ。
私は裏庭の練習場に立った。まず女神様と風神様に空に向かい祈りをささげ、呪文を唱えた。
何度かやると、色のついた魔石らしきものが目の前に積まれた。それをメリーとマークが素早く籠に入れたが、だんだん色のついた石は出てこなくなり、白い石が大量に目の前に出現した。
砂が舞い上がるとき、私のピカピカの魔力もほんの少し、天に届いているようだ。 良かった約束が実行できて、、、。 白い石の中に黒い石が混じりだしたがもう少しがんばってみよう。
私の声が土まで届くように、、、、残念ながら大きな石山が目の前に出現したが、土はまだまだ、出てきてはくれなかった。 お嬢様、裏庭に石の山ができました。これどうなさいます?
さあ、どうしましょうかね? 今日の夜、考えてみるね。
昼食にみんなが帰ってきて、裏庭の石の庭のことを話のはすこしためらった。
まだ、土がまるで出てないのに、石の山が積み上がったなんて、言いづらい。 夕食の時、さりげなく、伝えようか?
今日の昼の食事の時ジェラルド兄さまは上機嫌だった。 風シールドが広がり、守備範囲が広くなったんだって、、、風の魔力も強靭になってきて、魔獣を多く倒したみたい。
昨日の夢の話もすこししてたから、やはり風神様は約束守ってくれたのかな? さて、前の屋敷の庭どうしますか? とりあえず、マークと一緒に土のあるところに、水を撒いて土の状態を確認しておく。
はじめるよ、私の魔法、その前に女神様と風神様にご挨拶して。。。砂よ砂に眠る石を私の前にすべて出せと何度も唱えたが、残念ながら、色のついた石は10個ほどしか出なかった。 もう、魔石、宝石はこの庭からでないのかな? かわりに白い小さな石、黒い石が山ほど出て、私の前に山になってしまった。 強風は吹かなかったが、風が砂漠のような、地に吹き、綺麗な波紋を作った。きれい。
私は風神様に感謝した。 そろそろ私の魔法も限界がきたみたいで、体が石のように重い。
最後に渾身の力を込めて、言った。 柔らかな石よ、私の前にいでよ。
黒く大きな石は出たが、さわってみたが、やわらかくはなかった。
マリーが私を迎えに来てくれたとたん、悲鳴のような声をあげた、この前庭の石の山にびっくりしたの?
お嬢様黒い石の下に、土のようなものが、。。私はあわてて石を注意深くみた。
石の下の部分に、ほんの少しではあるが、土のようなものが、付いていた。
私はあわてて、その土の部分を手でとった。 手のひらにのる少しの土、土はほんのり暖かかった。
石の山、夕食の時言わなくても、帰ってきたら、すぐわかるよ。 皆の反応が、気になる。はぁ。




