私の新しい家族
固いベットの上で私は目を覚ました。
お腹が空いた。口をもごもごさせながら目をあけた。
目の前には、びっくりするような金髪、青い目をした少年が、私を見ていた。
お母様、レイナが目を覚ましました。少年は慌てて、母を呼んだ。
燃えるような赤い髪の輝くエメラルドをはめ込んだような緑の目を持つ、美しい女性が私の部屋に飛び込んできた。 レイナ、目が覚めてよかった。 美しい女性は大粒の涙をその美しい目から、流した。
お母様、私お腹がすきました、何か食べるものを、、、、
レイナ少し待っててね.。 もうすぐお父様が何か獲物を持ってくるから、村の人達が、魔物の肉のかわりに何か畑でとれた野菜もくれるかもしれないから、そしたら、ご飯にしようね。
優しく彼女は微笑んだ。 青い目をした少年は、慌てて、ポケットから、赤いリンゴのようなものを、私に差し出した。 これ、魔の森に生えている美味しい果物で、せめて一口でもお前に食べてほしくて、持ってきた。 私はリンゴらしきものをもらい、いきなりリンゴにかぶりついた。
その美味しさといったら、、、、「レイナ、もっとゆっくり食べないと、のどにつまるよ」金髪の少年は驚いたように私に言った。 早くお父様、帰ってこないかな? 早くご飯が食べたい。 でも、その前にもう少し寝るね。 お母様、それから、優しいリンゴをくれた人、お休みなさい。 私は再び眠りについた。
つぎに目ざめたとき、部屋は、少し暗くなっていて、どこからか肉を焼く匂いがしてきた。
17歳ぐらいのメイドらしき人が私の体を湯できれいに拭いてくれている。 「お嬢様、目覚めてよかった、もうお体は辛くありませんか?」一週間も目を覚まさなかったので、心配したのですよ。
お食事の用意ができましたので、こちらで食事されますか?
その時、大柄な男性が部屋に入ってきた。
金髪で海のように青い目をした、体格の良い男性だった。
レイナ、目が覚めたのか? 父だと思われる男性はベットの横に跪いてゆっくり私を見つめた。
今日は美味しい魔獣の肉が手に入ったので、ここでゆっくり食べてほしい。
食後、また部屋に来るので、待っててほしいと言って、お父様と思われる男性は、私の頭を優しく撫でて、部屋を出て行った。
メイドらしき人がお盆の上に食事をもってきてくれた。 こんがり焼けた肉と、塩味の豆のスープ、固い黒パン。 私は黒くて、固いパンをスープにつけて食べて、焼けた大きな肉の塊にかぶりついた。 メイドの人が驚いて私の様子を見ていた、少々品がなかったかしら??? そうかもねぇ。
メイドはお嬢様がそんなにたくさん食事を召し上がるなんて、本当に嬉しい、と泣いていた。
たくさん食べて泣かれるなんて、、、嬉しいような、困ったような気分だった。
水をコップに持って来てもらって、一息ついてから、私はメイドさんに、思い切って尋ねた。
ごめんなさい、私、寝ている間に、少し記憶がとんでしまって、あなたの名前は?
メイドは少し驚いたようだけど、名はメリー、19歳、この近くの農家の娘だけど、畑にはほとんど何もとれなくなって、この屋敷にメイドとして雇ってもらったといった。 弟が一人いて弟も屋敷の小間使いとして、働いていると教えてくれた。
父の名はアーノルド、優れた魔剣使いで、水魔法,鑑定魔法が使える。
母は火魔法が使える、やはり優れた剣使いである。 この領地で魔獣を退治しながら、領主になっている、父はもとは男爵の次男であったが、魔獣討伐で素晴らしい功績を残したので、かたちばかりの褒美としてこの領土と子爵の称号を得てやはり魔獣討伐で知り合った、男爵令嬢と結婚して、2人で魔獣と戦いながら、この地を治めている。
母の名はマリアーヌ、大変美しい人で騎士時代も多くの男性から、プロポーズされたが、すべて断っていたが、アーノルドの熱烈な愛は断ることが出来ず、彼の情熱的なところに惹かれ結婚した。
悪い瘴気をもつ魔獣はことごとく焼き払う女神のような女性だが、夫や子供には優しい。
15歳になる兄の名は、ジュラルド、風魔法が使え父同様、まだ僅かではあるが、鑑定も使えるらしい。
魔の森の魔獣退治の時、鑑定によって、食べられる実や葉をもってきている。
私の名はレイナ、もうすぐ、13歳になるらしい。
10歳になると、この国の貴族は大なり小なり魔法が与えられるが、体が弱く、寝込むことが多い私は、まだ、教会での魔法鑑定はしてない。
今回も風邪が長引き、3週間ほど寝込んでいたが、とうとう、体力がなくなって、昏睡状態がここ何日が続き、 女神の迎えを待っているところだった。
メリーから話を聞き、私は小さなため息をついた。
私は鏡があれば持って来てほしいとメリーに頼んだ。 貧乏子爵令嬢、レイナ、それが私だった。




